カンニング変遷
さていまだに紙面をにぎわせているのが、京大始め複数の大学の入試問題が試験中に流出した例の事件か。この事件を受けて直近の公立大二次試験関係では携帯電話を封筒に入れさせて回収している光景など見られたが、当初一般的には想像もしていなかった被害届とか逮捕にまで発展するに至り事は穏やかでない。
この騒ぎで株式市場でも不正受験監視関連銘柄が突飛高し、池上通信機や三精輸送機等が物色された。特に池上通信機などは発行済み株式が7千万そこそこしかないところに先週末はまるまるこれが回転してしまう1億株以上もの出来高となる異常人気を呈した。その辺はともかく容疑は偽計業務妨害としているが、これが杓子定規な適用かどうかいろいろ論議も出そうだ。
基本的に入試関係というのは暗記を問うのが殆どと長年認識しているが、捻る部分の無い中で時間も限られる形式行事と考えるなら効率を図ってしまうのも違法行為という面を除外すればある面頷けなくもない。逆に入試問題も暗記色の薄いものへ変わればもう少し「考える」という部分で本来の姿になるのではないか。
しかし先の海上保安庁の尖閣諸島ビデオ流出事件といい、今回のカンニング?事件といい、まさにネット系の縦横無尽。便利な一方万人が使い方一つで犯罪にまでなってしまうに諸刃の剣でこんな黎明期?にはいろいろと考えさせられる事例がまだまだ続くだろうか。