紙一重
さて、欧州金融市場ではスペインやイタリアなど南欧の主要国の財政懸念が再燃してきている。これら先に米S&Pはイタリアの長期債務格付けを「ネガティブ」に引下げ、スペインは与党の地方選敗北などで地方政府の財政内容に対する見直しが進んだ場合、飛ばし債務の表面化から粉飾が次々発覚するのではという懸念が再燃している
ところで粉飾といえば、こんな国家規模とスケールが違うものの最近国内ではかつて「名証セントレックス」に上場していた富士バイオメディックスの粉飾が問題になっている。ココは上場してわずか3年で市場から退場するハメになったスピード破綻であったのが、既に上場当時からアレンジャー連中の存在はあったものだ。
このアレンジャーなる言葉は直近のこの事件で彼方此方が使うようになったが、当欄では数年前から度々アレンジャーには触れていた。多くは証券系で僅かに商取のドロップアウト組も居るが犯罪色に変わりないものの、その実は高度な金融や法律知識に長け人脈もけっこう派手な面子をセッティング出来る兵も多い。はっきり言ってこの手はその辺の証券会社の役員クラスよりも切れる輩だが、何処でどうボタンを掛け違えたのかと我に返る向きも居るものの悲しいかなアングラ系の需要と青写真にマッチングしてしまう向きは意外に多い。