楽観シナリオの効力
本日の日経紙商品面には「原油 楽観論頼みの急反発」と題し、史上初のマイナス圏という価格への暴落を記録したWTI原油相場がその後意外にも30ドル大台まで価格を回復させた背景に、サウジアラビア等の大幅減産継続と同時に先進国の経済活動再開で過剰在庫の解消が進むとの楽観シナリオがあるとの旨が書かれていた。
ちょうど1週間前に6月限は納会を迎えたが、5月限再来との大方の懸念を尻目に4月末の12ドル台から驚き?の30ドル台での落ちとなった。内外主力ファンド勢の機敏なロールオーバーが進んでいた部分もあるものの、今月上旬の時点で2ヵ月前より6割多かった貯蔵拠点の米クッシングのスペース等こちらにも変化が生じているのであろうか?
そういえば株式相場にしても本日も大幅続伸で3月上旬以来の21000円大台を回復しているが、日経平均に限らずリーマンショック時に準え一向に二番底が来ない相場を訝しがる向きもある。これまた冒頭のWTIよろしく楽観論頼みの反発なのか否か、各所で勃発したマイナス指標の如くコロナ後のニューノーマルもまた予測困難な世界か。