イナゴアプリ
昨日の日経紙夕刊にはアップルとテスラが株式分割を実施したことで両社の株を購入し易くなった個人の取引が誘発され、両者の売買急増から顧客注文処理が遅延するといったトラブルがネット証券のロビンフッドや同業のTDアメリトレードなどで起きた旨が書いてあった。
ところでこのロビンフッドといえば株式のみならず、先にゴールドと共に注目を集めたシルバーなどETFアイシェアーズ・シルバーの買いが同社のアプリを使った若者中心の個人によって急増した旨も報じられている。他に少額オプション取引も市場を席巻しており、急騰急落の何れも同社で売買を膨らませる投機筋が主導している姿が話題になっている。
所謂国内のマーケットで一頃言われたイナゴの類だが、その内容は兎も角も破壊的な無料攻勢から冒頭のTDアメリトレードを凌ぐその取引量急増でファイナンスも活発化し成長期待からその想定時価総額は100億ドルを超えるという。肥大化に伴う歪で投資家保護等の課題も多いものの、国内最大手のネット証券SBIなどの規模も上回る斯様なフィンテック界のユニコーンの存在はやはりここ何度か書いた日米の違いを再認識させられる。