ミモザの日
本日は国際女性デーである。世界中の女性の権利を守り女性の活躍を支援する為の行動を呼びかけるべく1977年に国連によって制定された日で、今日の新聞でもこれに因んだ特集や広告が多く目についたが、昨年のジェンダーギャップ指数は146か国中で日本は116位と下位に甘んじ前回同様にG7の中では最下位となんとも恥ずかしい順位となっているのが現状だ。
特に経済では女性管理職の少なさや収入格差が足を引っ張り、121位と下から26番目となり足を引っ張っている。直近では厚労省の「女性の活躍推進企業データベース」で男女の賃金差を公表している企業約1129社について毎日紙が分析した結果では、正社員のうち女性の賃金が男性より高い国内企業はわずか2%にとどまっている現状が明らかになっている。
また女性管理職の絡みでは、昨年EUは域内の上場企業を対象に全取締役の3分の1以上など一定比率の女性を登用するよう求める法案で大筋合意している。ナスダックも上場企業に1人以上の女性と別に1人以上の人種・性的少数派の取締役を選任するよう義務付けるなど、斯様にESGマネーを呼び込もうと欧米が女性登用基準導入で先行するのに対し日本の出遅れは鮮明だ。
以前にも書いたが組織の成長には多様性が欠かせないのは今やコンセンサスとなっており、投資家の目も女性登用の遅れに対しては厳しさを増してきている。世界基準に日本が近づくのは何時の日になるかだが、日本は多様性の確保は盛り込まれたものの数値目標導入も見送られるなど欧米との隔たりは大きく、ジェンダーギャップG7最下位の汚名返上は難しそうだが項目別に改善がみられているか否か先ずはこの辺に注目してみたい。