揺らぐ安全資産の信頼性?

本日は金価格が1トロイオンス3291ドルを超えて週明けに記録したこれまでの最高値を上回ってきた。長年安全資産とされてきた天下の米国債価格が急落し長期金利の上昇幅は23年ぶりの大きさとなり、幅広いリスク資産に売りが出る一方でこのゴールドにマネーの逃避が進んでいる。しかし米国債といえば通常では株式の急落時などでは真っ先に矛先が向うものだが一緒くたに売られる今回の光景はなんとも不気味だ。

今後もこんな動きが続いて米格付け大手が米国債の格付け引き下げに動くようなら、自ずとヘッジファンドなども運用金融商品の入れ替え等で更に売られスパイラルに株安ドル安と連鎖しかねないがはたして何処が売っているのだろう?米ヘッジファンド説、中国政府説、はたまた日本の金融機関説まで出ていたがこの辺の憶測に関しては直近で農林中金の理事長は「そういった事実はない」と否定している。

海外投資家が直近で保有していた米国債は総額で約8兆5000億ドル、この規模は米証券業金融市場協会が推計した発行残高の約30%に相当するという。そのうち保有トップは日本の1兆793億ドル、2位に中国の7680億ドルと続くわけだが、この度の市時混乱にて米国債は或る意味アキレス腱との見方が出ている。日米の関税交渉ではヘッジファンド出身で金融市場を熟知したベッセント財務長官が担当だが、さてこの辺も交渉カードの一つになり得るのかどうか成り行きを注視したい。


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