緩和と規制と懲りないバブル

15日の本日であのリーマン・ブラザーズの破綻からちょうど一年を迎える。当時はちょうど連休中であったが、既に六本木界隈の一部ではパンクが既定路線で外資の連中が情報交換に東奔西走していた光景が記憶に新しいところ。

このテーマ自体が広く金融を網羅する為に短い文章でこの一年の個々を纏められるものではないが、百年に一度という言葉まで生み出したこの危機ではアノマリーの崩壊や川上から川下までが盛者必衰というシーンがこれほど見られる経験もそうそう無かったのではないだろうか?

ここへきて世界の株式や商品相場が、リーマンショック時からどの程度の水準まで回復している等の比較モノが彼方此方で目立つが、この破綻そのものもそうであったようにリーマンショックといわれるものは様々なシーンでパラダイムシフトをより一層鮮明にし、またコモディティーなどを更に一段と金融商品の性格へと変貌を遂げさせたのは疑う余地もないだろう。

一周年を迎え経済、金融市場は表面上最悪期を脱したと巷では喧伝され、散々批判された金融界での高額報酬もまたぞろ復活しているが、これに準ずる金融商品もまた然りか。規制強化の気運の中で金融などは台頭してきた新興国に期待を賭ける向きもあるが、多くの火種が新たに燻る中で過剰流動性がキーとなるだけに金融安定化のバランスをこれらの中でどう図ってゆくか今後も試行錯誤か。


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