251ページ目   雑記

AIリポート

本日の日経紙金融面には「AIで調査リポート」と題して、カブドットコム証券がフィンテックベンチャー企業と共同で上場企業の調査リポートをAIで1分以内に作成するシステムを開発するとした旨が載っており、今夏にも個人投資家がスマホ等で見られるようにする計画という。

アナリストリポートに関しては当欄でも昨年末に、GSAMが証券会社から送られてくる膨大なアナリストリポートを全てAIで解析し投資判断の変更を高確率で予測する旨を書いていたが、早くもリポートそのものをAIに投げる試みが展開されている。

ちなみに対象銘柄は大手証券のアナリスト等が作成している所謂コア系の大型というワケではなく、彼らがカバーしていない中小型銘柄を対象にするという。企業訪問でもアナリストがカバーしていない企業対象に足で稼ぎ珠玉の発掘をするファンドマネージャーの存在があるが、機敏なアクションが求められるセクターだけにこの手の試みは要注目である。


消えゆく種目

さて、運動会も一巡といった今日この頃ある待合室でママ友らしきが運動会議論に花を咲かせているのに居合わせたが、やはり近年話題になっている「ピラミッド」などの所謂組体操に関していろいろ思うところがある模様だった。

この組体操といえばやはり運動会の終盤に行われる花形種目のイメージが強いものだが、周知の通り危険性が問われ今年の都内では組体操を外し集団のマスゲームに変更する学校が急増した模様。達成感や連帯感を養う教育効果は保てますよといったところだが、当の児童や父兄も賛否両論が尽きない。

しかし素朴な疑問ではるか昔からあったこの組体操だが、危険性が謳われるなら何故今までこれほどまでに世間が騒がなかったのだろうか?近年の児童がこれに対応出来ないほど体が付いてこれなくなったのか、はたまた責任問題が厳しく問われるようになった昨今の学校側の防衛姿勢なのか、そのうち騎馬戦までもがターゲットにされるのかどうか波及が気になるところである。


シルク再興

さて、昨日の日経紙には「絹の街再興 市民が紡ぐ」と題して世界遺産の富岡製糸場がある群馬県富岡市で、市民にカイコを育ててもらう取り組みが始まった旨の記事があったが、将来的には生産者を確保しその生産量が落ち込む富岡シルクの存続につなげたい考えという。

希望者には飼育キットを無料で配布するとしているが、養蚕業が戦後に再度のピークを迎える頃など小学校の夏休みの宿題にもカイコを育てて自由研究の課題にもしたものだったのが思い出される。それがいつしか新興国に押されかつて上場していた前橋乾繭や横浜生糸も消えてしまったのもまた感慨深い。

シルクといえば当欄でもちょうど一年前に取り上げた際の末尾に「富岡製糸場が日本の近代化遺産で初の世界遺産登録となった。衰退してしまった養蚕農家も、こうした将来の私達の生活をも変える可能性を秘めている技術応用をもってもう一度世界遺産と共に立て直す大きなキッカケになるかもしれなく今後も期待したいところだ。」と書いていたが、こうした取り組みも一助に繋がるのかどうか今後も見守りたいところ。


日銀REIT

先週末の日経紙マーケット面には「さえぬ日銀大株主銘柄」と題して、ここ横這いの続いている東証REIT指数を横目に日銀が発行済み投資口の5%以上を保有する12銘柄の値動きが精彩を欠いている旨が載っていた。

一般的にREITは創設初期の投資口価格の低い時期からエントリーする向きの配当期待商品色が強いが、日銀のそれはETFよろしく残存購入枠の解釈で足元を見られ易く下支え効果が効いていないという側面や、やはり当欄でも度々指摘してきた吸い上げによるリクイディティーの問題が背景にもなっているようだ。

来週には日銀金融政策決定会合を控えはたして更なるマイナス金利拡大があるや否やだが、長期国債利回りに過去のスプレッド水準を上乗せして求めた期待利回りをベースにしても伸び悩み感が否めない点も一部で指摘されてきているだけに、これまで同様の軌跡となるかどうか上記含めてこの辺は不透明である。


煽られた?若冲人気

さて、今週は東京都美術館で開催されていた「生誕300年記念 若冲展」が大盛況のうちに終了となった。チケットを買うまでに1時間近く、入場まで3時間以上という日が続き列の途中には水分補給所が設けられ果ては看護師まで列を巡回するという異様な光景まで見られた展は、結局約44万6千人の入場者を記録し1日あたりのそれも同館展覧会で過去最高だったという。

しかしいつの間に若冲はこんな人気が出たのだろう?たしかに重要文化財である鹿苑寺大書院障壁画始め、総額30億円はくだらないという誰でも何所かで一度は目にしたことがあるであろう最高傑作「動植綵絵」30幅等々、初期から晩年の大作が一堂に会する展だけに関心も向かおうがそれにしても異常な動員数だ。

私個人的には若冲に関してはこんな騒がれる以前から注目しており、当欄でも2008年8月に国立博物館で開催された展に出掛けた旨の事を書いているが、当時は直ぐに入館出来てじっくりと作品を楽しむことが出来たものだ。おそらくはTVやメディアが散々煽ったせいで、ニワカ若冲ファンが増殖した影響も大きいのだろう。

ところで、この東京都美術館からほど近くにある「国立西洋美術館」だが、周知の通り世界遺産に登録されることになった旨が先週報じられている。都内では初めての世界文化遺産の誕生だが、二度の見送りを経て三度目の正直となっただけに早くも多くの人でこちらも賑わっており若冲展が幕を閉じても上野の賑わいはこれからも継続しそうだ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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