284ページ目   雑記

漸く市民権

さて明日は毎年恒例のハロウィーンである。ヨーロッパのハロウィーン発祥のケルト人ゆかりの地域に住んでいる身内は学校もこれの休みに入り、「ジャック・オー・ランタン」の力作や地元での盛り上がりの様子を写したメールが今年も送られてきたが、やはり発祥の地だけあって町をあげてという感じの賑わいだ。

日本もそんなワケで先週末などは何処もこれに絡む地域のイベントやらがピークだったのではないだろうか?このイベントも漸く市民権を得たのか数年前から一段とその規模が広がりを見せており、今年の市場規模はバレンタインの約1,080億円を初めて上回る1,100億円規模になりそうだとの報道も先になされていた。

ところでハロウィーンで思い出すのが3年前のこの日の円相場か。早朝のオセアニア市場で対ドルで75円台前半まで急騰し戦後最高値を更新、政府・日銀が約3ヶ月ぶりに単独介入に踏み切ったのが記憶に新しいが、そんな当時や今度どんな進化を遂げるのかに想いを馳せつつ今年も招待されたハロウィーンパーティーに臨むとしよう。


遺伝子検査の行方

昨日の日経紙には「病気の傾向知って予防」と題して、消費者が直接ネットなどで検査を申し込んでその結果も受け取れる「直接販売型」の遺伝子検査が増えている旨が載っていた。前々から都心のアンチエイジング等を謳う自費診療主体のクリニック等でこの手はあったが、今年になってからモバゲーのDeNAがDNA解析に参入したりでにわかに話題になった感がある。

話題作りを後押しした件でもう一つ、女優のアンジエリーナジョリーがこの検査で乳がん発症リスクがあるということで乳房切除手術まで実行した件も思い出す。彼女がやったであろう超高額な検査はさておき、最近では分析器の価格下落もあって検査料も格段に安くなった事が上記の普及に繋がっているだろうが、現段階では提供会社によって解析結果は異なったものとなる部分もあり他にも医師法に絡んだ問題で中途半端な部分も出てくる。

しかしこの検査、自覚症状も無いときに任意で健康管理の一環で調べる人間ドックとはまた異質のもので、上記の未統一な部分と併せ消費者も一寸検査してみようとの思いが頭をもたげる一方では心情的にいろいろと逡巡する部分もあるのではないか。

消費者の心情もさることながら管理面での懸念も。例えば先のベネッセの如くこの手の情報が魑魅魍魎のブローカー経由で保険会社などに出回り、隠密裏に共有されるような事態もないとはいえないのではないか?ある意味更に究極の個人情報だけにこの辺がどう発展してゆくのか興味深い。


成長戦略の行方

本日の日経紙には「混合診療、大病院に限定も」と題して、政府が公的保険のきかない薬や技術も患者と医師の合意等を前提に健康保険診療と健康保険外診の併用を包括的に容認し、身近な医療機関で少ない費用で使えるようにする所謂混合診療の仕組み作りが始まった旨が載っていた。

これまで混合診療に関してはここ数年議論がなされてきたが、同紙には厚労省が示した案はこれが事実上大病院での実施に限られ「身近」が遠のく可能性があるとしている。同省はこれまで療養の給付原則は崩さずと一貫して慎重論を貫いているが、歯科等は事実上混合診療、最近ではボトックスも対象になってきており斯様に患者の選択肢が広がるメリットは多大で是非身近な医療機関への浸透を望みたいところでもある。

ご存じの通り混合診療は安倍政権の成長戦略にも盛り込まれているが、同じ成長戦略の一環として女性活躍を掲げその看板大臣として抜擢された前小渕経済産業相や、松島法相といった女性閣僚が就任数か月で相次ぐ辞任という失態を晒している折、こちらも既得権益の壁になし崩しになる等の事態は避けてもらいたいところ。


PKOと言われぬ為に

本日の日経紙社説には「公的年金運用の信頼高める改革を急げ」と題して、政府が公的年金の運用を現在の国債中心の運用から株式等の価格変動の大きい資産へ比率を上げる改革を進めようとしている旨が出ていた。

この辺は先週末にかけての日経平均大幅続落の翌日にタイミングよく同紙の一面にも「公的年金12%から引き上げ調整」と出ていたが、ここに書いてあったように仮に運用比率目安を20%台半ばまで高めるとなれば単純計算で8兆円の株買い需要が発生、また上限まで活用すれば国内株を最大30%程度保有する事となる。

GPIFも面子刷新で斯様に機運がまさに高まったといえようが、ここの動きが魑魅魍魎のマーケット参加者に利用された場合投資家間でも優劣が生じるアンフェアな事態も想定される。また上記のようにGPIFが大株主になり得る事は、何度か取り上げた日本版スチュワードシップ・コードと絡めて矛盾する部分もある。

社説の末尾には公的年金で株価維持という不健全な印象をもたれる事は避けたいとの一文もあったが、情報開示の扱いの難しさはあるものの一昔のPKOを彷彿させないような透明性のある改革が求められようか。


謝罪さまざま

昨日は外食大手すかいらーく再上場に触れたが、本日は同じ上場企業である外食企業の木曽路に対して消費者庁が、先に発覚した価格の安い和牛を松坂牛等と偽り提供していた問題に絡んで、これが景品表示法違反に当たるとして同社に再発防止等を求める措置命令を出している。

私のところにもこの件が発覚後しばらくしてお詫びの通知が届いたが、昨年のホテルで続出した偽装の衝撃が一服した頃また出たかという印象だった。会見では味の面では大きな差はない等いろいろ言い訳していたようだが、そもそもPOS等がこれだけ普及しているなか在庫管理の整合性というかズレが本部で把握出来なかったというのもよく考えればおかしな話である。

外食ではもう一つ、先のマクドナルドでもトップによる謝罪会見があったが大手の対応は遅さばかりが目立つ感が最近はある。顧客補償も懲りず?な食事券から一転して現金になったりと右往左往だが、先のベネッセも当初は金券等によるお詫びはしないとの表明から結局金券と言い出し更にはもう一つの方法で基金への寄付等とワケのわからないお詫びの受け皿もあったりと何かこう違う感満載な今日この頃である。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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