289ページ目   雑記

今年の漢字も「偽」?

昨日記の通り巷では年末商戦が始まっているが、またぞろ出てきたところで最近の食材偽装が百貨店にまで及んでいる。折角の高額消費ムードもこの辺が影響し高額お節などに冷や水を浴びせる恰好にならなければよいがとも思うが、年末に来てこの凄まじい偽装ラッシュの報道で下手をすると毎年恒例の今年の漢字も2007年に続く「偽」になるのではとさえ思ってしまう。

思い起こせば2007年も相次ぐ食偽装に加えて人気テレビ番組の捏造問題も発覚してこの漢字に決まった経緯があるが今年も相次ぐ食の偽装、そして直近でも人気テレビ番組「ほこ×たて」の捏造、また今週はBSフジの番組でも捏造が発覚し双方共に番組が打ち切りになっている。上記の問題を起こし6年経っても尚変わらない企業体質を改めて露呈してしまっているが、同時に当時と全く同じ構図で歴史は繰り返すと実感する。
 
しかしこの一連の問題、詰まるところはそこに対する元々の信頼性がどの程度あったかという問題ということになろうか。例えば偽物コピー天国の国でこれと同様の食偽装やテレビ番組捏造があったとしても、それ自体が普遍化し元から信頼性自体が存在しないワケだから取り立てて騒ぎにもならないだろうし謝罪も無いだろう。

日本はそういった部分がいわば一つのブランドにまでなった故にここまで騒ぎになるのだが、こんな調子でそのブランド化した世界に誇れる信頼感が毀損されてゆくのであればこれは由々しき問題で手遅れになる前にいい加減各所はこの辺で襟を正さなければなるまい。


ちょい高

さて今週あたりからDMやら何やらで百貨店などからお歳暮やらお節等々の案内が舞い込むのを見るに、はやそんな商戦がスタートする時期だなと実感する。ところで今年の百貨店勢はアベノミクス効果に期待して商戦のキーワードの一つが「ちょい高」だとか。

それにしても今年は「ちょい高」どころか彼方此方で従来の数段上をゆく高額品が目立つ。先月の日経紙でも19万円近くのベビーベッドやスーパーでさえ7万円以上のランドセルを売り出した等も載っていたが、他に東京ディズニーリゾートでも30周年記念ということで200万円を軽く越えるフランクミューラーと組んだ時計を発売するなど景気がいい。

冒頭の百貨店勢も松坂屋などはこれが顕著で、先月は20万円の「ガチャガチャ」を登場させたり、お節でも今年は70万円以上の品を用意するなど強気の姿勢が目立つ。斯様に長く続いたデフレの出口に向かって経済が走り始めたのか否か、次期消費税増税を挟みその行方が注目されるところ。


Happy Halloween!

昨日の日経MJ一面では、東京五輪の開催が決まり海外からのビジネス客、観光客の大幅増が見込まれる都内の高級ホテルのうち、彼らを取り込み「東京のおもてなしの象徴」となれるのはどこなのかを外資企業・団体の秘書らにアンケート実施した結果が載っていた。

首位はさすが王者の貫禄というか帝国ホテルであったが、東京の五輪開催が決定した後に株価が3日連続のストップ高という離れ技をやってのけたのもなるほど頷けるというもの。他に取り上げてあった老舗や外資系も馴染みの名が並ぶが、外資でそこそこポイントを稼ぐであろうと思われていたところが取り上げられていなかったのも意外であった。

帝国ホテルは常にランキングでトップクラスに入ってくるが、この辺はやはり何か実際に体験してみないとわからない。私は以前宿泊した際にテッシュに包んだコンタクトが誤って掃除されてしまい、帰って来てそれに気付き駄目モトで問い合わせしたところ相当時間が経過しているにも関わらず1時間足らずで丁寧なお詫びと共に部屋にそれが届けられたのに感動、以来見方が一変した経緯がある。

週初めにホテル食偽装を取り上げた際の末尾にも書いたが、関西では来年にかけてまたぞろ外資の進出が顕著化し、東京も改装や新ブランド投入が来年は彼方此方言われ第3次ホテル戦争間近とも云われる。早くも過剰感さえ云われるなか迎え撃つ老舗組、牙城を崩しに掛かる後発勢共にどんな手を打ち出してくるのかまた目が離せなくなりそうだ。


怪しさ満載でも群る

さて、米金融業者MRIインターナショナル事件で証券取引等監視委員会が強制調査に踏み切って半年、先週末の日経紙にも出ていたが監視委員会の要請に応じたSECの調査で出資金流用の詳細が次々と明らかにされつつあるが、上記の証券取引等監視委員会の強制調査は事実と著しく異なる広告表示を禁じた金融商品取引法の疑い。

この事実と著しく異なる広告表示を禁じた金融商品取引法の疑いでは、直近でも投資助言会社のアブラハム・プライベートバンクが金融庁から全業務停止6ヶ月の命令を出されている。同社の場合は曲がりなりにも勧めていたファンドの運用実態があったものの、無登録販売、特定顧客への利益提供、そして誇大広告と金商法違反が盛り沢山であった。

ちなみにこれらでは多額の資金が集まったのが明らかになっているが、かえすがえすもこの手の広告から怪しさは感じ取れないのだろうか?おそらく金融界に身を置いたことのある向きが怪しさを感じる部分こそ資金を出してしまった向きには美味しく映ったというのは明白だろうが何とも歯痒い。

またこれら一連の問題では一部のブロガーが先行して疑問を呈していたものの、当局の遅れ遅れの腰の重さがやはり目立っていたのも問題だろう。そんな一方で逆にこれらを支持するかの如く取り上げていたFP連中も居たワケで、まさにFPが聞いて呆れるが実戦経験が未熟な卓上論者の脆さはこの程度で露呈される。


リッツ、お前もか!

当欄で今年の6月に「その違いが判りますか?」と題して港区内の4つのプリンスホテルや、ディズニーリゾートのホテルで実際の食材とは異なるメニュー表示をしていた件を取り上げたことがあったが、周知の通り直近では阪神阪急ホテルズのホテルやレストランでまたこれと同じ問題が発覚している。

前回は、「〜こう立て続けに出てくると直に記憶が蘇るのが2007年に続出した食の偽装ラッシュか。」とも書いたが果たして3ヶ月ほどで続々登場である。というかこの件を鑑みてもしやウチもと調査していたのが今頃ノコノコ発覚してしまったとも推測出来るが、一寸驚いたのはあのザ・リッツ・カールトン大阪までもが同様にメニュー記載とは異なる食材を使っていたことである。

このリッツ大阪は私も大阪で人間ドックをした際に泊まったことがあったが、その際に頂いたフレッシュジュースがなかなか美味しく、思わず世界一美味いと私の中では思っている海外のマンダリンオリエンタルの目の前で絞ってくれるフレッシュジュースを思い出したものだがあれから数年、それもメニューはそのまま中身が冷凍ストレートジュースに変わっていたとは酷い。

関西では近年スターウッドの最高峰セントレジズが開業し、来年早々にはマリオットが開業するなどまたぞろホテル戦争勃発の気配で当然顧客の奪い合いは激化、コストカットの圧力が自ずと高まっているのが現状。実際上記のリッツでさえも従業員の証言で上司が原価を落としコスト削減が第一と至上命令のように話していたというのが判明しているが、そんな背景で消費者が裏切られ長年築き上げてきたブランドも傷ついてしまうのは実に残念なことである。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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