324ページ目   雑記

円安駆け込み

周知の通り政府は、次期日銀総裁として金融緩和に積極的な現アジア開発銀行総裁を起用する人事を固めている。この報でドル円は一時2010年5月以来の94.77円まで上昇、お約束のように日経平均も年初来高値更新と高いが、こんな急激な円安によって高くなるのは何も株に限った事でなく輸入モノもまた然り。

高級ブランドなどこの手の為替動向(いつものことながら特に円安方向)には極めて機敏に対処し、仏のLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンは日本のルイ・ヴィトン・ブランドの一部商品の価格を中旬に平均で12%引き上げている。

これで駆け込み需要あるや否やと注目はしていたが、某大手百貨店では同ブランドの今月1〜14の売上高が前年同期の2倍に膨らんだという。ただ全般でも主力の大手百貨店では今月に入ってからの高級ブランド売り上げが前年同期比で25%前後の伸びを、見せ何れも1月の伸び率を上回るという。

この辺の数値を見ても株高効果の力を感じるが、しかしこんな高級ブランドに限らず一般モノでも身近なところでガソリンは11週連続高、輸入小麦の買い付け価格も3週連続高となっており、値上げが全く気にならない向きは扠措きそうでない向きもそれなりに円安の恩恵を享受出来る投資関係など防御策?に嫌が応でも関心が高まってこようか。


隕石の真贋

さて最近のニュースでは、ロシア中部ウラル地方のチェリャビンスク州周辺に隕石が落下したとの報があった。被害地域は10地区に上り落下の衝撃で多数の負傷者が出た一件だったが、隕石といえばほとんどが海に消えるために地上へ来るのは希で落下の予測も天気予報のようにはいかないらしい。

これだけ大きな破片が落下したということでその捜索の方も気になるところだが、同州副知事によって隕石捜索は1日限りで週末には既に捜索を中止したことが明らかにされている。騒動沈静化の狙いとの見方もあるが、やはりというかその直後からにわか隕石ハンターによる偽物の出品がネットに相次いでいる模様。

一部にはロマンを誘う貴石だけあってロレックスのメテオライト等にも隕石が使われているが、世界初の隕石素材を配し時計の中心には太陽系を模したプラネタリウムが取り付けられているルイ・モネのメテオリスなど3億7千万円の値札が掛かる。また米大学にアマチュアが持ち込んだ隕石に85万ドルもの値が付いた件もあってこれに引っ掛け一稼ぎを狙う輩が出るのも自然なところだろうか。

昨日は金を取り上げたがモノによってはこの金の数十倍の値が付くわけだから凄い価値だが、ところで隕石といえば日本でも約一ヶ月ほど前に茨城県を中心に関東の広範囲で大爆発音を伴う先行が多数目撃されたとの報があったが、あれは結局何だったのだろうか?


助勢転じて阻碍か

先に発表となった2012年10-12月期GDPは前期比年率で0.4%減とマイナス幅が前期から大幅に縮小、円高是正や大型財政出動期待から政策主導で輸出や消費が待ち直しているというが、その円といえば週末のG20財務相・中央銀行総裁会議で日本が名指しされなかったという安心感から大幅円安となっている。そんなワケで果たしてというか週明けの日経平均も冴えない週末の相場から一転して234.04円高の急反発となった。

まさに政府の思惑通りに粛々とコトが運んでいる感じだが、そんな一助となればとの思いからなのか今回のアベノミクスでは政府・与党の要人がアナリストの如く相場の具体的水準に言及する報道がやたらと目に付く。この辺に関しては週末の日経紙社説でも政治家は相場から距離を置いてと書かれていたが、確かに特定の思惑を誘発するのは間違いないところか。

昔も自民系で相場に言及し物議を醸し出した向きは居たが、世論も上げ賛成のなか訝しがる向きも少ないのかもしれない。こんな時代には一方で相場格言の一つ「相場のことは相場に聞け」というのを持ち出してトボけた政府要人もまた混在したが、確かに今はVIが高水準なだけにその影響度から波乱要因となるのは明白だろうし、何とか乗り切ったG20後のいま海外勢と新たな軋轢を作らない為にも自重するに越した事はないだろうか。


バレンタインと祭典

さて今年も毎年恒例の「バレンタインデー」がやってきた。外国の知人からの女性が男性にチョコ類を贈るこの奇異な習慣についての質問も恒例になってきたが、主力の大手百貨店も先月の冬セールの次に来る大イベントだけに気合十分で、東京で開催されてきたフェスタが地方へも波及する等今年は広がりを見せている。

今年で確か11回目になる伊勢丹が他に先駆けて開催している「サロン・デュ・ショコラ」など代表例で、昨年のロンドンのココマヤ等に続いてフランス勢からセバスチャン・ゴダール、フレデリック・アヴェッカーといったブランドが初登場となった。後者のショコラティエが作成した会場のオブジェは見事な「盆栽」であったが、この辺を見るにやはり欧州の和ブームを感じざるを得ない。

しかしこのオブジェに限らず年々出展側も面白い物を打ち出してくる。今年は定番のブランド物以外でもコスメ類を模したものや、トリュフということで軍手にスコップの飾り付きと凝ったもの、仰々しい削り器がセットになっているもの、またコート・ダ・ジュールの高級ホテルからは薬のカプセル型の遊び心に富んだ新作を披露する等見ているだけで楽しくなる物が多い。

これら含めて人気の物はすかさずsoldoutの札が掛かるが、バレンタインまでの保存日数を考えるに自分用なのだろうか?余談だがそういえばこのところ強風の日が多い。例年バレンタインデー前後には春一番が吹く事が多いが、関東ではこれが観測されなかった昨年から今年は何時になるのだろうか?等々思いを巡らせながら今年のチョコでも味わうことにしよう。


未公開昔も今も

本日の日経平均は対ユーロでの円上昇を受け反落となったが、個別では決算が多少下馬評から外れた程度でもけっこうキツイ下げを見せているものが多く、金融緩和をテコに買われた不動産も決算を機に改めて水準訂正が急である。こんな中にはコスモスイニシアも顔を出すが、そういえば先週末には同社の元親会社リクルートHDの創業者が亡くなったと報じられている。

リクルートといえばやはり鮮明に思い出されるのは未公開株、現在でも同社のIPOをネタに怪しい業者が暗躍しているもようだが、その辺はともかくも現在ではMBOを経て上記のように名前も変わってしまったものの、当時の政府キーマンに前身であったリクルートコスモス未公開株がバラまかれ当時の竹下政権が崩壊した事件は一大スキャンダルであった。

一方でリクルートといえば今でも巨大企業グループだが、そのユニークな人材輩出は男女ともに有名でスポットを浴びる著名人にはIBM等と共に同社の卒業生は確かに多い。バブル期を挟み斯様にビジネスモデルを創り伝承、晩年は文化活動に精力的であったというがこんな波乱のバブル期を知る生き字引をまた一人失った。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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