378ページ目   雑記

急成長と驕り

さて、本日の株式市場は先週末の米株高に助けられ全般反発していたが、とりわけここ堅調継続だったのは非鉄専門商社やそれらの回収大手の株であった。これらは周知の通り、尖閣諸島を巡る摩擦からさまざまな形で圧力をかけてきている一環としていわれている中国のレアアース禁輸との情報に反応したもの。

しかしこの尖閣諸島事件を巡っての政府の対応はなんとも腰抜けという感しか覚えないが、このレアアース問題、当欄では昨年の8月に取り上げた際には「〜レアアースは現状世界生産の97%を中国が占めている。一国に偏向という点では南アが生産する白金のそれ以上にものぼるが、バッテリーなどの二次電池の用で不可欠なもので現在代替可能な物が存在しなくその依存度が脅威ともなっている。」とコメントしていた。

果たしてこの辺の構造を上手く利用されたのが今回の一件ともいえるが、ある意味いろいろな問題と繋がる試金石ともいえる。市場参入規制なども昨日の日経紙にはトヨタのプリウスが吉林省長春での生産を予定しており、狙いはそのハイブリッド技術だろうと指摘していたが、出資比率51%の条件草案など心理戦含みで利用できるものは果敢に盛り込んでいる。

さてこんな心理戦の延長ですべて中国側の思惑通りに事が運ぶか否かだが、上記の日経紙のタイトル「レアアースは泥か宝か」を引用するのであれば、所詮この泥を宝に変えられるのは日本の技術であり、そのまま出し渋っていてもただの泥を保有する事になるのは中国側。採掘調査が各地で進む中、EV一つとっても市場としては未完成であり、政府も冷静になってこの辺を考えるべきであろう。


銀座伊勢丹?

さて、過日は知人から誘いがあり、(花人)赤井勝氏の装花展を観に新装オープン直後の銀座三越に行ってきた。氏の「うるおう装い」の方はなかなかユニークで、さすが様式にとらわれないその自由な想像力は大使館筋からの人気も強いというのも納得であったが、序にこの新装オープンの新店舗を一寸チェックしてみた。

先ず歩いてみてアネックスを持つ他店舗との最大の違いを感じたのは設計上いわゆる連絡通路のイメージが無いという点か。自分の立ち位置を把握していないと窓や屋外に出た時に飛び込んでくる風景で一寸錯覚に陥ったりするが、このフロアもブランドの壁を取り払っているなど従来のイメージとはガラリと違うし、伊勢丹メンズのテイストも随所に移植されている。

従来のイメージと違うといえば、何処の百貨店でも1Fは香水の香り漂う店の顔でもある化粧品売り場と相場は決まっていたものだが、今回はそれをB1に持ってきている。更にその下食のフロアはまさに異国のマルシェのイメージだが、この界隈では漸く伊勢丹のそれと肩を並べる食品フロアの誕生といった感じだ。

路面では私の好きな「ジャン=ポール・エヴァン」が新たに入ったりしていたが、同店始めとして少なくとも会話を交わしたスタッフの接客態度はどれも素晴らしい。オープニングレセプション用でないことを祈るが、総じて見た感じでは上記の通り銀座に伊勢丹が登場した感がするほどそのカラーが随所に塗られている。

三越と伊勢丹が経営統合したのは08年だが、此処で初めてこのHDのカラーが濃く出た百貨店の誕生という感じ。長らく百貨店不況がいわれ、当欄で既報の通りファストファッション勢の侵食が進む銀座では地域最大の商業施設の誕生となったが、有楽町一帯まで含めて周辺の百貨店勢はどう迎え撃つのか、今後もこの百貨店戦争から目が離せない。


立ち乗り飛行機?

全般に疑心暗鬼の株式市場でもこのところコンスタントに高値を追っているのは一握りの銘柄しかないが、その一つが全日空で地味な動きながらジリジリと連日上昇し、本日もまた年初来高値を更新している。

この全日空、背景にある材料の一つには直近で正式発表された格安航空券事業に参入する件で、香港の著名投資家率いる投資会社の出資を仰ぎ関西国際空港拠点に国内・国際両線のサービスを来年にも開始するらしい。

LCCは近年日本にもシンガポールのジェットスター・アジア航空、中国の春秋航空、韓国のエアプサンなどが続々と就航の運びとなっているが、何れもその価格から人気を博している。斯様な機運から大手勢も漸く重い腰を上げたというところなのだろが、後発組の部類に入る上に文化も異なる障壁は未知数か。

政府の立場としては観光立国の方針を掲げこれらLCCの参入を促す考えであるが、ところでLCCといえば会社更生手続き中のJALも先に更生計画案にはLCCへの参入を仄めかしている。コレに関しては老舗百貨店がディスカウントストアを経営するようなものとの批判が早速一部に出ているが、それ以前に双璧の全日空参入から価格競争が始まった場合その前提そのものが崩れてしまう恐れもあるといえまだまだ前途多難である。


実験的発動

さて、週末に飛び込んできたニュースで目立ったのはやはりなんといっても日本振興銀行の破綻申請のニュースだっただろうか。設立から6年そこそこで破綻とはそれこそ昨今の怪しいIPO企業のようだが、これによって名前ばかり浸透はしていても半ばお蔵入り?となっていたペイオフなるものが初の発動という事態になった。

しかし戦後初のペイオフという事態においてもこれで円高が一服になり、今日もそうであるように連日株価が堅調になっているというのも皮肉な物だが、まあ、下手な講釈をのたまう連中の口先介入よりそこそこの円高一服効果が出たというのは間違いないところだろう。

この銀行、前から伝えられているように一般的な銀行とは異なる部分が多く、長年の封印を解いて一つのサンプルケースとするにはうってつけの素材であったのは明白であろうが、現在公表されているだけで預金カット対象者は数パーセントとはいえ3,000人以上も居たという。報道では毎度の事ながらこれら対象者の不安や怒りなど様々な表情が伝えられていたが、5月に業務停止命令まで出たところに放置したまま今更臍を咬む行動も理解に苦しむ。

一方で、ここ堅調な株式市場でもさすがにこれら関連株は急落の憂き目で値下がり率ランキング上位にズラリ、同行の関連企業始めとして大口の融資先や、減損処理報道ではこんな企業も株を持っていたのかと一般には映るところも明るみになっている。

全般論では今回パニック的な金融システム不安が誘発される可能性は小さいなどの評論が殆どだが、上記の上場企業以外にもその特性から融資先はけっこうキツイ向きが多く、二次的な連鎖リスクに今後は注意しなければならないだろう。


品薄という宣伝効果

今年はいまだ残暑厳しいが、今週7日の日経紙上広告には、サントリーのノンアルコール飲料「オールフリー」の販売再開の旨がお詫びと共に出ていた。勿論不祥事などではなく予想以上に売れ過ぎて品切れになってしまったパターンに因るもの。

さてこの手の品薄モノといえば代表格は、やはりかれこれ一年以上にも亘ってその状態が継続している「桃屋の辛そうで辛くない少し辛いラー油」だろうか?このラー油、あまりヒットぶりにこれ系の商品が続々登場、最近では6月にモスバーガーが新商品を売り出したが果たして連日の売り切れ続出のうちに終了、また直近ではファミマが売り出した「ラー油おむすび」がこれまた売れ過ぎから供給が追い付かず先週末から販売中止となっている。

しかし昨今のヒット商品の傾向として、ラー油とか鍋つゆとか従前からある調味料系が多い。この裏には新奇性や内食回帰も後押ししたとは言われているが、品薄というある意味飢餓感を煽る宣伝の効果はやはり大きい。加えて体験バリューとの天秤で興味本位で落とせる単価の安さから火事場泥棒的な商売の付け入る隙を与え、これがまたスパイラル的に宣伝に一役買っているのも事実か。

しかしこんなラー油騒動もあってますます未体験な向きは興味がそそられ、新型インフル騒動時のマスクよろしくネットでは相場の三倍もの法外なプレミアム相場(それも個数制限まで付いている!)が付いているが、桃屋の近所だからなのかその辺はわからないものの私の自宅近所の八百屋さんでは、ごく普通に桃屋のオリジナル物が(勿論、個数制限や法外な値段などあるはずもなし)他の調味料と一緒に陳列棚に並べて売っていた。
まあ、現実はこんなものでしょうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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