392ページ目   雑記

奇異なる日本のValentine’s Day

気象庁によるとバレンタインデー前日の金曜日の強風は春一番であったとの事だが、確か一昨年も春一番はこのバレンタインデーではなかったかと記憶している。

春一番は兎も角、さてこのバレンタインデー、今年は土曜日という事で義理系の商戦が不安視されてはいたもののその品にかける予算平均額はアップと不況知らずの様相を呈していたらしい。

今年は目に留まったところでミントンの容器に入ったバブリーなモノもあったが、あと面白いと思ったところで「グリーン電力証書」なる物が付いたチョコレートや、西洋銀座などではフェアトレードチョコレートを展開と人に地球に優しくとやはり今の時世を感じさせるものありと様々。

そういえば今年の商戦では男性から女性へプレゼントする所謂「逆チョコ」なるものも登場し提議の変化とか大袈裟に言われていたが、そもそも欧州等でバレンタインデーといえばお互いに思い思いの品を交換したりするのが普通で寧ろこの日本独特の習慣は以前からかなり奇異に見られていたのが事実。さて、次第にこの辺も国際標準の道を歩むのであろうか?


マハラジャに見たマーケティング

このところ街もこの時期バレンタイン一色になってきたが、ヒルトンなどでは「バブル期を思い出して」と宿泊券付きのチョコを売り出している。

さて、バブルといえば昨年の秋には「夜に見る世相と経済」というタイトルであの「ジュリアナ東京」を一晩だけ復活させるイベントについて触れた事があったが、先週末には同イベントの「マハラジャ」版が行われた模様だ。
こちらの方には行かなかったが前のジュリアナの時に書いたようにバブルを謳うならやはりジュリアナ以前のこのマハラジャこそ世相を見てきたというのが正解と個人的に思うところあり、思えばFD・FF形式のブッコミがディスコの主流といわれた渋谷・新宿系を、ドレスコードの設定やVIPルームを設けるとなどの差別化を図りその概念を全く変えたこの系統の功績は大きいだろう。

それこそこれで夜は比較的閑散であった麻布十番やこれの絡みでキンクイが登場した表参道など一躍華やかな社交場?に変身してしまったものだが、水商売の概念を覆すマーケティングの上手さは当時間違いなく1歩先をゆくものであったと思う。

しかし考えてみればこのデフレの狭間に咲いたロハスやらエコやらと抑制へ回帰するものが増えて来る気運の中で、逆にこうした反動の部分を煽るモノが出てくるのも何やら分る気がする。


La Multi Ani

さて何だかんだで一月ももうすぐ終るが、この一月恒例の新春「歌会始の儀」の今年のお題は「生」であった。

その中で皇后さまや皇太子さまが詠まれた歌はそれぞれ通常であれば先ず注目もされないであろう昆虫や植物を採り上げたものだったが、これから連想されたのが個人的に好きな事もあるのだろうがやはりエミール・ガレか。

その素晴らしい作品は無数に存在するが、一貫して訴えているのがやはり「生」であろう。例えば1900年頃の作品で「蘭文扁壷」という有名なものがあるが、表裏に一厘ずつある花は表に妖艶な花、その裏には朽ち果てた花を溶着しその対比を強調したものとなっているが、この花は朽ち果てる寸前の一瞬の生が投影されまた生への哀惜であり、それがまた花の一瞬の生を際立たせている。

他にもこの系統では上記と同年代の代表作でもある「ひとよ茸ランプ」もそうだし、1889年頃の「蜻蛉文鶴頸扁瓶」の蜻蛉もまた然り、これほど「生」を意識させられるものに只々感心である。

ちなみに来年のお題は「光」だが、はて万事光明を見出す事が出来るか。


Buy!〜〜

本日の読売総合面でちょっと目に留まったのが、富士通が社員対象に自社製品の購入促進を呼び掛ける旨の記事であった。

確か先週だったかこれに似たような物としては、トヨタ自動車が部長会メンバーを対象にトヨタの新車購入を呼び掛けている旨の記事を日経夕刊にて目にしたが、何れも自発的活動で強制力は無いとしているもののこれってどうなのだろう?

アパレルや銀行、証券、そして保険のような金融業界もこれまで似たようなノルマを自己で消化するような事は古くからよくあったが、そういえば商品業界ではこの手の話はあまり聞かないなと・・その辺は兎も角、これら勿論自社製品購入を通じて業績回復に貢献?しようとする意気込みは買えるが、冷めた見方をすれば一過性の特需を喚起したところで寄与度としてはなんともという感じがする。

結局のところ踏み絵のような慣行が他業種にまで及んできた点は最近の特徴とも言えるものの、販売量落ち込みの根本的な問題解決なしに業績回復はなんともという感じがするが、目先でのこれらからの波及効果が齎されるのが狙いなのかもとも思う。


砂上の楼閣なのか?

さて、年が明けてからここ一週間はそうした絡みから例年の如く世界各地の友人知人から思い思いの近況報告含めた便りが相次いで届いた。

何処もまあ昨年は明るい話題は少なく沈滞ムード漂うものが多かったのだが、そんな中だけに今どきバブリーな写真は一際目立つもので、中東系某航空会社でフライトアテンダントをしている知人は先にドバイにオープンしたホテル「アトランティス・ザ・パーム」のパーティーの様子を送ってきた。

なんでも2,000億円近くかけたパームの一角、パーティーの予算だけでも数千万ドルであったそうで送ってきた写真を見る限りそれはそれは絢爛豪華、中には大型水槽に直結しているスイートルームや専用エレベーター等々目移りしてしまうが、そうそうこの辺のホテルといえばあのパラッツォ・ヴェルサーチも現在着工に入っているとか。

しかし斯様に華やかな様子を呈しているこの一角だがここも決して例外ではない、此処最近では借入金依存での開発にも陰りが出て来たともいわれ直近ではドバイの不動産金融大手二社を連邦政府系銀行が救済する事を決めたばかり、早くも文字通り「砂上の楼閣」と一部に揶揄されているが原油価格が昨年一年間で53.5%の暴落をした中を中東もその行方が注目される。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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