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材料は後から?

連休最終日午前に新潟県中越沖を震源とする強い地震があったのはもう周知の通りだが、数年前にも同所は直撃を受けており改めて自然の恐さを実感すると共に、一日も早い復興を願うばかりである。

さて株式市場に目を向けてみれば先物主導で全体が全面安の様相を呈している中で、個別の値上りランキングには前回の連想からか植木組が連続ストップ高等々これらに関する物が散見される。

他、東北ミサワも同様に連日のストップ高を演じているがこちらの場合地震発生前から既に動意付いており、あの地下鉄サリン事件前から某防毒マスクメーカーが賑わっていた経緯をふと思い出した。


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カウボーイも週末から連日触れているように、本日「金ミニ取引」が市場参加者が受託会員17社しか参加しない中を(本当に)静かなスタートを切った。

大義名分として時事によれば「標準市場のプロ化」と「ミニ市場の大衆化」というすみ分けがTOCOMのベストシナリオとしているが、本日を見ても解るように裁定機会が出ればこれが散発的に行使されラージユーザーが薄利を何処まで追うかというところ。

また他に創設目的の一つに期近のリクイディティー向上ともあるようにオプション取引よろしく期近から並べているがこれとてまたかという感じ、総じて性格は違えどオプションや小口化した他商品は今どうなのか?

まあ書き切れないので今後小出しに各部触れてゆきたいが、出来高等の公表数値をただ出すなら安易にかつての各種株価指数のような愚を犯さぬように留意されたほうがよろしいと思う。


商魂

さて急伸した円は米市場が一服した事もあって3日ぶりに大幅反落となったが、ユーロも依然強く4日続伸から円は過去最安値を更新中である。

確か昨年も今頃対ユーロで最安値更新とか書いていたような気もするがその当時はまだ140円台、今から見れば途轍もなく安いイメージだが周知の通り主要通貨で今や円は最も弱含みその下落基調も長期化して来ている。

輸出競争力の方はいいとしても輸入品は更に高くなり海外モノの購買力は弱体化してゆくのは明白、これを裏付けるように今週からヴィトンはまたも平均2.5%の値上げを敢行しているが、いつも値上げ前後して立派なカタログや内覧会の案内等々を送って来る熱心さはヤレヤレである。


決め手

春先からCBOTを巡って激しい買収合戦をしていたCMEとICEであったが、周知の通り週明けには結局当初の組み合わせであるCMEで決まる事となり、これで世界最大規模の先物取引所が誕生する運びになった。

時事によれば独禁法上の問題もクリアしたCMEの勝利の決め手となったのは、やはりその生産機能と電子取引システムの信頼性であったともいえ上記の司法判断承認の有力な根拠ともなったとされる。

さて国内を見てみると昨日の臨時総会にてTOCOMが株式会社化及び新システムの導入が承認となったが、その改革の規模の違いこそあれ各取引所の各々好き勝手?なシステムという部分からこちらは先ずは揃えるべきであるとも思う。


濫用的買収者

注目のスティールVSブルドックであるが、日経紙始め既報の通り東京高裁はスティールを濫用的買収者として認定し同社の抗告を棄却する事となった。

同高裁判断前には不安定な動きをしていたブルドックは、これを織り込む形で気配を切り下げていたが3日ぶりに何とかストップ安で辛うじて値が付いたが、この煽りで同関連銘柄は軒並み下落の憂き目に遭っている。

ただこれらの企業からはここぞとばかりにこの認定を評価する意見が湧いている模様だが、発行する新株予約権の現金交付にしてもこれが原資で使われる可能性もあり一般にしても受け取った株を再応募する向きが急増したらまた風向きが変るかもしれないという流動性がある。

その辺は兎も角まあ今迄の行動が無ければまた判決も変ったかもだが、全般今後を考えた場合スッキリとしないものがありその辺また後で触れよう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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