352ページ目

循環物色

活況を呈したオイル関係が今ひとつ盛り上がらないTOCOMであったがお約束のようにメタル関係が健闘、オイルが株式でいうところの仕手系ならメタルは内需系のような側面も持っており比較的息が長い。

今日はPGM系出遅れのパラジウムがストップ高まで買われたが、これ等月足を眺めていた向きには一番買い安心感があったかもしれない。

破綻したファンド騒動に揺れていた時期もあったがあれから相場も休養充分、別な背景で物色される時期に回って来るなど時の流れを感じる。


現行法

:先月中旬に懸案事項として触れた純資産額規制比率について、本日各主務省は概ね先の改正要望について対応が可能との考えを明らかにした。

自己の相関係数等については通常の各社自己規定においても殆どがこの流れを汲む解釈となっており、こうした算定見直しは自然な流れといえる。

名目はリクイディティーというものを持って来たが、これらけっこう取引員に取ってみればナーバスな部分であり両者均衡点を探る動きは今後も続くか。


類似品

昨日に続いて小幅続落となった本日の株式市場であったが、その売買高は活況を呈し東証一部の45億株は過去最高を記録する事となった。

過去立ち上がりで凄かったのは新日鉄を始めとする鉄鋼系が様変わりの腰の軽さを見せた時であったが本日は正にこれの再来、新日鉄の約4億株も凄まじいが住金はそれをも上回る5億株超で39円高と値上がり上位に位置するのも驚きである。

この手の商いを作る背景にはデイトレ勢力の存在が大きく影響しているが、なにかこう見ていると金のディーリングそのもののような感覚に陥る。


立冬

本日は「立冬」、二十四節気の一つで暦の上では冬である。

これを境に冬めいてくるとは言うものの本日の都内は再び半袖が散見される等暖かい気候に包まれた。

そんな状況であるからTOCOM灯油も、週明けは下放れからダメ押しの暴落商状となった感じであるが実情、北日本でさえも暖房需要が付いて来ていない状態であると民間ディーラー勢は諦めの弁。

既にシーズン前に高値を買い切ったバブル崩壊には気候までも加勢し未だ底が見えない状態である。


物理面

本日は朝から東証がシステム障害の為に取引が初の全面停止となった。

今迄小粒ではいろいろとあったが、モノが東証となると世界の主要な取引所では異例で何かと課題を残す事となろう。

それでも後場再開された後は活況のうちに今年2番目の上昇を演じ、引けてみれば年初来高値更新と破竹の勢いであった。

時間的な問題が介在すると通常に比べ品薄となる状況も作り出され、本日の都銀・地銀等はファンダメンタルズ以外にもこうした要素が影響したのは否定出来ない。

明日以降また個別に裁定の機会が増えそうである。


Trick or treat

本日はHalloween、キリスト教でいうところの万聖節の前夜祭であるが数週間前からフラワーショップ等では様々なジャック・オ・ランタが店頭に並んで季節を感じさせる。

余談だが一般にはカボチャが思い浮かぶこれも、友人が住むアイルランドでは伝統?通り蕪を使うそう。

あちこちで連日のパーティーが始まるらしいが、今日よりも週末のGuyFawkesNightの方がメインとか、他の国も友人と電話で話す度に微妙に違いが見られ行事一つ取ってみてもお国柄があって面白い。

この辺から年末の風である。


浮動株比率

日経平均は内需が賑わい3日続伸となっていたが、ディーラー関係は来週明けから部分移行するTOPIX「浮動株指数」の対応で動きが慌しい。

既に個別では爬行色が出ている業種もマーケットでは散見され、この手が得意な向きは薄利でも上手くストラドルをエントリーしているのが窺える。

時事でも一部触れられていたTOPIX連動ファンド等を逆手に取る動きが加速しそうな雰囲気だが、さて東証が考えているように市場への影響を考えての分割適用は効を奏するであろうか。


ディスクロージャー

月曜日にはネット証券のシステムトラブルについて金融庁から注意喚起があった旨をコメントしたが、本日はまた別な大手が日本版SECから配布パンフレットにおける一般信用取引期限記載の問題点を指摘され行政処分勧告が為されていた。

所謂証取法第42条の項で二種試験に出題されるような常識的な部分であるが、利用者も同じ常識で条件付なのは普通誰もが認識しているところで、それでもお上としては誤解される恐れとケジメをつけたかったのであろうがけっこう厳しい。

見せ方が上手い同社なので残念だったが、早速社長名でプレスを出すあたりやはりしっかりしておりこの辺は逆に見習うべき企業、団体は多いのではないか。


破綻モノ利食い

本日は東証一部に旧東京相和銀行の生れ変り「東京スター銀行」が上場した。

当初から地銀系にしては公募がやたら高かったので、初値は415,000円とその公開価格430,000円に終日届かず安値引けのオマケ付きは自然なところかもしれない。

ただ新生銀行の夢よ再びとアテ込んでいた向きにはなんとも思惑違いの結果となった筈。そんな残念ムードの中で一人笑いが止まらないのはやはり出し手のローンスターだろう、今回の売り出し分のみでも約860億円を手中に収め、これだけでも投資額の倍以上を回収している。

ちなみにつぎ込んだ公的資金は約8,000億円・・溜息である。


社風

本日は月内権利付最終控えで比較的おとなしい株式市場であったが、そんな中ネット証券大手の一角が寄付きからほぼ前場システムトラブルに見舞われていた。

つい最近も手数料値下げにおいてライバルのイートレードと確約の違いを露呈し各方面から失態を指摘されていた経緯があったが、今回のようなシステムトラブルも数回あり金融庁から注意喚起を受けていたと聞く。

ちなみに両社共に商品先物業界にグループで絡んでおり、ディスクロ面でもポリシーに違いが見え隠れするような感触を前々から受けていたが、大手バックの中でもこうした部分から格差が拡大してゆく構図か。


信用リスク

今週世間を賑わしたのはなんといってもあの「米レフコ」の破綻だろう。

噂の段階で今月に入ってからそれとなく耳に入って来ていたが、独立系で最大手を誇っていた同社の一連の隠蔽に端を発した実際の破綻は関係各所に衝撃が大きい。

末端?の方ではギリギリまで通常通り業務を行っているとした「レフコFXジャパン」が翌日昼には出金業務を事実上ストップ、新規口座受付停止と目まぐるしい。

他カウンター・パーティーリスク等、個人法人問わず信用リスクが表面化した格好であるが、同じ主力大手の破綻でも日本の大手のように容易に誰もが察しがつく構図と違い、欧米のそれは誰もが信じられないところから来る分、よりディープな情報網が必要なところが一般個人には難点。


受入バランス

連日ファンドの立ち回りが各商品市場で激しいが、最近国内系の規模について各所よりのヒアリングが多い。

直近で協会が発表した国内商品投資顧問会社の運用資産額は340億円を超え、集計を開始した99年以来の最高を記録している。

海外組成モノの委託運用資産が増加しているらしいが、この辺はスキームが幾つも挙がっているのでまだまだ増殖する可能性を秘めてはいるが未だ発展途上か。

膨張した流動性資金を呑める市場の成熟が急務とされるところである。