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夫々の事情

レフコの破綻から約二ヶ月であるが、当時ココのIPOの引き受け主幹事であったG・Sがグループ運用会社のハナ替え操作で金融庁から業務改善命令を受ける等何処の仕事か身辺が騒がしい。

さてレフコといえば本日は一応それがトリガーになったという事で東京FXフィナンシャルが民事再生手続き申請の意向を示している。

予定していた第三者割当増資がドタキャンになったという巷ではよくある出来事であったが、雨後の筍のように乱立したFX業者もちょうどその程度のペースで消えている師走である。


導入プロセス

金融庁は本日、来年から適用となる保険商品の新販売ルールを発表していたが、宣伝部分についても言及しておりこの手は徐々に証券系が軸になって来ているようにも見える。

今回の投資サービス法制定にしてもこの保険分野は最終的には一部商品に限定されたもののこの辺は後に含みを持たせている感もある。

そういった意味では先物業界も同様で先ずは商品ファンドあたりなのだろうが、まだまだいろいろな背景で紆余曲折か。


年末商戦

さて宗教の境目が無い本年の日本のイヴは週末という事もあって巷の賑わいは昨年を数段上回っていたような感じであった。

まあ日柄もあるだろうが本年はミニバブルといわれるように俄かにキャッシュを手にした向きも多く、下から上がってきた層も加勢してカネを落している分そう見えると言った方が良いかもしれない。

有名どころのホテルやレストラン等それに乗じて俄か成金スレスレの売り方も散見され、あまり趣味のいいものではないがそれもまた時勢か。

各々のサンタクロース。


対話不足

本日の日経平均はザラバで約5年ぶりに16,000円大台を回復、値段は斯様に活況であるが東証は本日付けで会長が社長を兼務する等、一連の関係者が刷新となった。

この辺については本日の日経に載っていたが、紙面中「今後の課題」の中で米金融コンサルタントが語っていた「外国証券を中心に株式取引システムや手法は高度化しているが、東証はこうした実情をどこまで理解しているのか疑問。」市場との対話が足りないという事だが、非常に的確な意見と思った。

周りから恥晒しで助けられるのはいいが、向こうから見ればまだまだ世界標準ではない訳で上場云々以前の問題とも云えよう。


餅代

二週間近く経過しているのに未だ市場で目立ってしまっているのがジェイコムである。

本日で5日連続のストップ高、実質的な解合い措置を取らないで先物市場を創設していたらちょうどこのような動きになっていたであろうという値動きとなっているところがバブル的な側面を醸し出しているが、初日に自社株について困惑と語った代表もこの株価急騰で更に複雑な気持ちだろう。

日証協の?強制ではないがそれ以上に見える指導?で各社利益返上が続々と挙がっているが個人はまた別、資本主義社会様々である。


パワーゲーム

週末にかけては凄まじい崩落となっていた貴金属相場であるが一転本日は急騰、特にプラチナやシルバーはタダ貰いなようなモノで各社ディーラー勢も本日は一気に掻き込んだ稼ぎ時であったと思う。

主力の金もストップ高まで駆け上ったが、先週は兎に角TOCOMのプレミアムが突出していたから規制措置が都合の良いトリガーになったのかもしれない。

ところでこの規制も直近で賛否両論あったがまたキナ臭い話もチラホラ、結果に至るまでの裏話は何処にでもあるもの。


時期と運

さて立会外分売を経て売買再開となったジェイコムは本日も連続のストップ高、この影響で同日(13日)に初値がついたサマンサタバサがストップ高まで買われる等、直近上場株が軒並み物色されていた。

このサマンサといえばニッキーヒルトンやヴィクトリアベッカムをデザイナーに起用し、今季はペネロペ姉妹を起用する等何かと旬な活動が目立つが今時の女性陣は殆どが一つは持っているだろう。

一口に女性向けバッグメーカーと言っても侮れなく、時期が良かったのかどうか既に同社は時価総額1,000億円規模である。

こうなると卑弥呼あたりが妙に割安にも見えてくるが、この手はそういった比較という次元では無いか。いやはやIPOというものは色々と考えさせられる。


闇流通

金融庁が行ったヘッジファンドの実体調査によると国内の市場規模としては8兆円程度になるらしい。

今迄流れなかった隙間の部分まで流れ込む過剰流動性資金を目の当たりにするとこれも納得であるが、様々な観点から実際はこれを凌ぐ規模である事は間違いないであろう。

腰が重たかった各種マーケットもこうした資金流入で次々と目覚め鍛錬されてゆく様が面白いが、先物等は裁定限界を超えた部分の一人歩き等はそうそう見られるものではない。

この上澄部分が所謂バブルという意見もあるが、実勢に戻っただけのものもありこれこそ終ってみないと確定出来ないのである。


勝てば官軍

さて株式市場では材料としてすっかり沈静化してしまったジェイコム問題であるが本日、クリアリング機構と買い方証券会社間で現金決済が終了した。

このデリバリーまでの間に次々と安値で大量取得した証券会社が大量保有報告書を提出し、その内容が明らかにされ各々の実績というか姿勢が明るみに出たわけだが、主幹事までが上位に出てきたのが如何にも今を反映している。

別なところでは某外資系グループが突出した発行済株式の3倍近い届出をしこちらもまた物議を醸し出しているがこれまた同様、倫理をどうこうという時代ではないのである。


タイミング

いやはや週が明けてもコモディティーは買い一色の展開、特にメタルや石油系はもうファンダメンタルを語る行為が馬鹿らしくなってきているのが現状だろう。

白金を追って、ここまで来ると金も東京がこのままマザーマーケットになってしまうのではないかと錯覚に陥りそうであるが、実際今のペースは裁定も簡単に呑まれてしまいそうな規模であり、冗談で済まなくなってくるかもである。

当のTOCOMでは過熱感からくる臨時増し規制の思惑を「当面静観する」という構えを見せているが、さてこうしたオペレーションも各方面から注目されている。


トリガー

「2462・ジェイコム」、本日の話題は何といってもマザーズに新規上場したこの銘柄に尽きるだろう。

値段と数量を逆に打ち込んでしまうというのは商品市場でも稀にある事で、同様の誤発注によりストップ安からストップ高への離れ業をやってのけたが、その後の指数のセンチメントさえも変えてしまった。この手の銘柄には過去電通や最近ではライブドア等があったが、実に発行済み株式の40倍以上もの株数が売りに出てしまったというのは前代未聞ではないか。

カバーの詳細が未だ出ていないのでロスがどの程度になるかは不明であるが、早速前場が引けた途端、瞬く間に問題の証券会社の名前が早耳中心に広がっていた。

何れにせよその辺の企業であれば軽く一発で飛んでしまう額が簡単に約定してしまう構造上の怖さが再認識されたが、その裏では千載一遇の?大盤振る舞い?にハイエナのようなディーラー買いがストップ安近辺で集まりったのが印象的であった。

勿論個人でもこの恩恵を受けた輩は多数、実に今のスタイルを反映している。


一網打尽

本日金融庁は金融審議会の金融分科会第一部会を開き、「投資サービス法」についての論点整理を行っている。

既に原案では元本割れリスク商品の事前説明義務等、売り手責任の明確化において商品ファンド等も含まれているが、依然商品先物取引の投資対象組み入れに対しては慎重論を唱える業界側と消費者(識者)側とでは認識の厚い壁がある。

二ヶ月前にも「大きな溝」と書いたが最後は何処まで主務省含め主張が通るのか結論が注目される。