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イルミネーション2022

先週から日比谷公園では「東京クリスマスマーケット2022」がスタートしいよいよクリスマスモード入りというところだが、これに先駆けて街のイルミネーションもほぼ出揃ってきている。先月は上記の日比谷公園界隈では丸の内イルミネーション2022がスタートし、丸の内仲通りがシャンパンゴールド一色に。また同じく定番モノでけやき坂イルミネーションや、近所の東京ミッドタウンもクリスマスイルミネーションもスタートしている。

また今月スタートのものでは表参道もフェンディの協賛でイルミネーションがスタートし、近所では先週末から渋谷公園通りから代々木公園までのイルミネーション「青の洞窟SHIBUYA」が3年ぶりに復活した。そういえば先週末の日経紙夕刊一面では「冬の華 SDGsで灯す」と題し、こうしたイルミネーションに環境配慮の取り組みが広がっている旨が出ていた。

ここでは上記のけやき坂が工夫し年々消費電力量を減らしている旨や、廃油をリサイクルしたバイオディーゼル燃料や微生物による発電で光るボタニカルライトを活用した札幌の大通り公園のイルミネーションやクリスマスツリーを取り上げていたが、これ以外では目黒川沿いの冬の満開の夜桜をイメージした桜色LEDも地域の飲食店等から廃油を回収し、イルミネーション用の発電機を動かす燃料にリサイクルしているなども同様の取り組みか。

ちなみに海外でも冬の風物詩であるパリのシャンゼリゼ通りのイルミネーションは今年の場合、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で冬のエネルギー不足が課題となり点灯時間をこれまでより2時間あまり短縮しその期間も1週間短縮している。これにより去年より44%節電出来るというが、日本でも同様の取り組みをしている自治体もあり各所がSDGs実現を意識しつつも美しい光を灯し続けるための工夫に知恵を絞っている様がうかがえる。


新陳代謝の相違

今週は米飲料大手ペプシコの人員削減の話が出ていたが、先週は米雇用サービス大手のチャレンジャー・グライ・アンド・クリスマスが11月の人員削減数が7万6835人と発表している。前の月から2.3倍に増加、また1年前から比べると5.2倍に増加した。業種別ではテクノロジー企業が前月から5.5倍になり統計を開始した2001年以降最多となった。

確かに最近目にした大手どころだけ見ても米HPが約4000~6000人の人員削減を計画、Amazonが約10000人を、フェイスブックのメタが約11000人を、オンライン決済サービスのストライプは全体の14%にあたる約1100人を、料理宅配のドアダッシュは全従業員の7%にあたる約1250人を、何かと物議を醸し出しているツイッターに至っては全従業員の約75%の人員削減計画を発表している。

利上げ長期化観測で景気後退への警戒による人員削減の波はテック企業以外でも冒頭のペプシコや、モルガン・スタンレーはじめゴールド・マンサックスやJPモルガン・チェースなどの金融大手にも広がってきている。斯様に米企業では企業業績が悪化した際には従業員の人員削減で人件費の機動的調節が可能だが、対照的に終身雇用が多い日本企業では人員削減による人件費の機動的調節が困難で賃上げの原資となる生産性の向上も阻んでいる。

加えて雇用者を支えるためにゼロゼロ融資なるものまで施しゾンビ企業が蔓延る一因にもなった。米の場合インフレという負のバイプロも付いてくるものの、雇用市場の新陳代謝の速度の違いをまざまざと見せつけられる。社会の安定を優先した日本は今後も低金利・低インフレの地合いに付き合い続けることになるのかどうかだが、いずれ米企業の大規模人員削減の事例が試金石になってゆくか。


2022年度ネット取引データアンケート調査返答結果

11月29日(火)〜12月12日(月)の期間で実施しております「2022年度商品先物ネット取引データアンケート調査」の返答結果を掲載いたします。(12/12現在)

【アンケート回答企業一覧(返答順):6社】
フジトミ証券、フジトミ証券、北辰物産、岡安商事、コムテックス、岡地

【アンケート未回答企業一覧:4社】
AIゴールド証券、サンワード貿易、日産証券、楽天証券

デザイナー追想

さて、普段はあまり目にとめない日経夕刊の追想録だが、先月末には三宅一生氏、そして先週末には森英恵氏が取り上げられていた。三宅一生氏は当欄でも今年の夏に取り上げたが、森英恵氏も過日に表参道のオーク表参道の前を通り掛かった際にまだ在りし日のハナエ・モリビルのエレガントな姿が鮮明に思い出された。

日銀の上空から見ると円に見えるデザインは皆が知るところだが、ハナエ・モリビルも上空から見ると森英恵氏のトレードマークである蝶のデザインが特徴的なビルであった。ここに入っていた花水木などよく待ち合わせで使ったものだったが、この界隈だとキーウエストクラブなどと共にいい思い出として脳裏に刻まれている。

しかしこのコロナ禍の最中に世界を席巻したトップクラスのデザイナーが次々といなくなってしまった。二年前には山本寛斎氏、そしてそれを追うかのように高田賢三氏が、そして冒頭の三宅一生氏、そしてその直後には上記の森英恵氏である。各々が時代へ強いメッセージを残したが、なにやら一つの時代の区切りのような感を禁じ得ない。


環境に優しい指数?

本日の日経紙金融経済面には、JPX(日本取引所グループ)が日経平均株価を構成する企業の数や比率を調整して温暖化ガス排出量を日経平均の半分以下にするように設計した「日経平均気候変動1.5°C目標指数」をはじめとし、「S&P/JPX500 ESGスコア・ティルト指数」や「FTSE JPXネットゼロ・ジャパン500指数」など3本の先物を大阪取引所に上場すると発表した旨の記事があった。

この日経平均気候変動1.5°C目標指数だが日経平均と謳っているだけに当然225銘柄が対象となるワケだが、PAB(パリ協定連合ベンチマーク)のスクリーニングによりそのうち化石燃料関連の売り上げが一定水準を超える銘柄や、ESGの視点から武器やタバコの製造や社会規範に抵触するような銘柄は除外され残った204銘柄で構成されている。

とはいえこの指数、ほぼ日経平均と連動するのがミソで日経平均に連動するように日本株に投資をしつつエコ投資も出来るのがポイント。政策としても気候変動問題への対応が重要度を増すなかこれに背を向ける企業は生きづらくなる中で、投資家もまた企業の温暖化ガス排出量の抑制を促す投資行動が求められるようになってきているだけに使い勝手の良い指数となるかどうか期待したいところ。


一服の師走

さてもう師走入り。今年は値上げに明け暮れた一年であったが、今月の値上げは175品目と月別では今年最少となる見込みという。そんな中で今月は森永製菓が主力のゼリー飲料「inゼリー」10品を約14年半ぶりに値上げするほか、ネスレ日本もボトルタイプコーヒーの希望小売価格を13%引き上げ、外食もCoCo壱番屋や天丼てんやなどが今月値上げを実施する。

値上げも一服、一頃の急激な円安も今でこそ一服してはいるもののこれまでの円安や原材料価格の高騰を背景に年明け以降も価格上昇は続き、帝国データバンクでは4月までに冷凍食品や菓子など身近な品目含め4425品目が引き上げられる予定としており、円安ピークの反映もあって値上げペースや幅は今年を上回るとの指摘も出ている。

秋口に値上げを実施した主要品目のうちの約7割で販売数量が減少したというデータもあり、物価の上昇に賃上げが追い付かず根強い生活防衛意識が個人消費の足枷となっている様がうかがえる。今年の平均賃上げ率は2.07%、先に連合は2023年度春闘で5%程度の賃上げ要求を掲げると決めたが、物価上昇を考慮した実質賃金は9月まで6か月連続で前年を下回っており来年の春闘が天王山となるか。


ブラックフライデー2022

円安等による物価高が厳しさを増すなか、年末商戦のブラックフライデーが今年も先週からスタートした。米国発のこの商戦、いつの間にか彼方此方が参戦するようになって来たが、今年は一段と消費者の節約志向が高まるなか各社共に販促イベントによる消費喚起に力を入れる光景が見受けられる。

ECサイトや大手スーパー等は例年見慣れたものだが、大手百貨店も既に三越が2年前にオンラインで参戦し巣ごもりで家での贅沢な時間にスポットを当てて1000万超の屏風など店頭でも見られないような商品を精力的に取り上げていたのを思い出すが、今年は高島屋もオンラインで初参戦、こちらは約1500点が最大70%引きで購入出来たほか抽選販売で一戸建て住宅も販売した。

ところで本場の米年末商戦は例年感謝祭翌日のこのブラックフライデーから本格的に始まるが、全米小売業協会では今年の年末商戦の売り上げ高は1年前から6~8%上昇するものの、伸び率は昨年からは鈍化するとの見通しが示されていたが、初戦のブラックフライデー初日のネット通販は1年前からの伸び率1%という事前予測を上回る2.3%になった模様。

この辺は小売り各社が大幅な値引きを拡大した事などにより消費者の購買意欲が高まったとみられるが、同様の理由で翌週のサイバーマンデーのネット通販売り上げも過去最高を記録している。日本も物価高の波が家計に重くのしかかるなか、これまでの目玉商品であった高額家電などから生活必需品や日用品にフォーカスしこれらの充実を図るなど例年とは戦略が様変わりしたのが今年は印象的だ。


外国株選好

さて先の日曜日の日経紙一面では「老いる日本の株主」と題し、人口構成の割合の変化などを背景に株主も高齢化し、この30年で70代以上の保有額が全体の1割台から4割に高まっている旨が出ていた。気になるのはこの間に若・中年層が日本株に投資せずその投資先が上昇力の強い米国株など海外に向かっているという点か。

なるほど同頁には大手ネット系などで若・中年層ほどその投資マネーの向かう先は海外株に集中している実態が書かれていたが、この辺はNISAなど見てもその傾向が顕著に見て取れる。その背景には手軽にアクセス出来るようになった環境や啓蒙営業なども奏功しているのだろうが、相対的に本邦勢の株に対する見劣り感が否めないというのを肌で感じている部分もあろうか。

政府は資産所得倍増を打ち出し上記のNISA恒久化を進める旨を謳っているが、以前にも書いたように高寄与度の主力銘柄の最低単位に投資するのにNISAの年間投資上限額をはるかに超えてしまうケースが放置されているのが現状。上記の株主年齢のみならず企業の高齢化も謳われる昨今、このままでは低成長を嫌う個人マネー含め日本からのキャピタルフライトが加速しかねない懸念を今一度認識すべきだろうか。


逆行案

先週末に金融庁は上場企業が3ヵ月ごとに提出する「四半期決算短信」について将来的に提出を任意とする案を提出している。その代わりに「適宜開示」を充実させる旨を謳っているが、四半期報告書を廃止し決算短信に一本化する事を先に決めたこのタイミングでの将来的な見直し案には疑問符が付く向きも多いだろう。

斯様な「貯蓄から投資」への動きに逆行しかねない案が提出される背景には企業側の事務負担が重く、企業経営者や投資家が短期的な利益ばかりを追い求める原因になっているとの指摘があった事などがあるが、これらに明確な因果関係があるとも言えずこれによって長期的視点に繋がるという事でもないだろう。

この任意提出案に絡んでは先週の日経紙社説にも断固反対として、「~任意にすれば機関投資家からの求めがない大半の企業が四半期開示をやめてしまい~」との一文があったが、仮にそういったケースが出て来た場合ディスクロに消却的な向きは自ずと投資家から淘汰され二極化の進行も予測される。何れにせよつまらぬ事で東京市場の空洞化が進まぬよう政府も制度設計には工夫を持って臨んでもらいたいもの。


ドーハの悲劇か歓喜か

周知の通り、サッカー・ワールドカップのカタール大会で日本が優勝候補の強豪ドイツを相手にE組初戦で逆転勝利の快挙を成し遂げたのも束の間、第2戦のコスタリカ戦ではまさかの痛恨の敗戦を期した。ドイツ戦後の称賛の嵐が一転して掌返しとなる様も一部に見られるなど、なかなか厳しい光景を見たがこの辺はマーケットもまた然り。

ドイツ戦翌日のアルペンやゼビオ等のスポーツ用品大手の店舗ではユニフォームの売上が前週の2倍~6倍に伸びたほか、キリンビールではビールの発注が最大で約5割増加。また株式市場でも上記のアルペンやゼビオHD、キリンHDが動意付き、ミズノは5.8%高と大幅続伸し約3年ぶりに3000円の大台を回復、また店舗で試合を放映している英国風パブ運営のハブも急騰し年初来高値を更新していた。

これがコスタリカに敗戦を期したことで週明けは一転してこれらの銘柄は一斉に反落モードに、上記銘柄のアルペンにゼビオHD、キリンHDにミズノに売り物が嵩み、ハブに至っては本日の東証値下がり2位にランクインするほどの急落を演じ見事?な往って来いの相場となりいずれの銘柄もドイツ戦前の株価にほぼ戻ってしまっている。

そんなこんなでやはり経済効果も気になるところだが、大手シンクタンクでは前回日本が16強入りしたロシア大会では国内の経済効果は215億円に上ったと試算している。今回も戦況次第となるが、兎にも角にも決勝トーナメント進出の行方は来月早々に行われる1次リーグの第3戦、強豪スペインとの試合にかかっており言わずもがなこれが注目される。


2022年度 商品先物ネット取引データアンケート調査について

毎年商品先物ネット取引を取り扱う商品先物取引会社を対象に実施している「商品先物ネット取引データアンケート調査」、23年目となる本年2022年度は10月末時点のデータを対象とし、11月29日(火)〜12月12日(月)の2週間で実施いたします。

▼2022年度 商品先物ネット取引データアンケート調査概要

11月29日(火)に11月時点で商品先物ネット取引を行っている取引会社【10社】に対してアンケートのメールをお送りし、集計後12月下旬に全データを公開予定です。

尚、アンケート項目などは以下の通り。

【取引データアンケート調査内容(主要項目)】
※全て一般顧客からの受託を対象としたアンケートとなります。

1. オンライン取引 口座数:口座(2022年10月末現在)
10月末時点でのオンライン取引総口座数(証拠金の預託されている口座数、否累計口座数)。
2. オンライン取引 実働口座数:口座(2022年10月末時点)
上記総口座数のうち10月末時点で建玉のある口座数
3. オンライン取引部門 預かり証拠金総額:円(2022年10月末時点)
10月末時点でのオンライン取引部署預り証拠金総額。
4. オンライン取引部門 月間売買高:枚(2022年10月度)
10月度のオンライン取引による月間トータルの売買高
5. 一日あたり平均注文件数:件(2022年10月度)
10月度取消し・不成立なども含む一日当たりの平均オーダー件数
6. 一日あたり平均約定件数:件(2022年10月度)
10月度一日当たりの平均約定件数(取消し・不成立などは除く)
7. 自社オンライン取引サービス内容の確認・修正など
自社サービス内容について記入、及び追加・修正ください。

当アンケート後に各項目評価ポイント、及び一目瞭然コーナーを修正・更新いたします。

どうぞよろしくお願いいたします。


タイパ重視

さて、先週には映画を無断で10分ほどに編集して公開する所謂「ファスト映画」の投稿者に東京地裁が5億円の賠償を命じている。賠償額としては動画公開で得たとされる利益を大幅に上回り安易な著作権侵害に警鐘を鳴らしたといえるが、昨今のタイムパフォーマンス重視志向が生んだ産物ともいえる一件だろうか。

ファスト映画とまでいわないでも今は映画やドラマなどが倍速視聴されるのも普通で、他にもこうした視点でいろいろと見てみると書籍などでも「○○分で読める名作」などといった類の本が囃された時期もあったのを思い出す。また音楽でも傾向としてイントロが一昔に比べ大幅に短縮傾向にあり、極端な話Aメロも要らなく所謂「サビ」の部分が聴ければいいという。

近年のデジタル化の加速であらゆるコンテンツ入手が安価且つ容易になった事が背景にあると思われるが、なるほど今では視聴の類などサビ一辺倒になっている感もある。また当欄で先に日経トレンディの2022年ヒット商品を取り上げたが、5位にランクインした短時間で33種の栄養素を摂れる完全メシや、2023年のヒット予測1位に輝いたコンビニジムなどもタイパ重視派の市場をターゲットにしたモノだろうか。

しかし音楽の「導線」とか映画の「間」の情景描写等は本当に無駄な時間なのか否か、また倍速消費ではたして消費者の利便性や満足度が向上しているのかどうか世代間で意見も分かれようが、上記の通り企業側は粛々と倍速志向への対応を進めこの市場を狙う動きが出ているのも現状で今後の消費行動の変遷が興味深いところだ。