新電力の誤算

さて、このところ寒暖差が激しい日々が続いているが先週末の日経紙総合面には「新電力料金2倍に高騰も」と題して、寒波の影響から暖房用需要が高まった事などで今月に入ってからのスポット価格の上昇で自前の発電所を持たない新電力業者の経営が厳しさを増し事業環境の整備など改めて課題が浮上している旨が出ていた。

確かに電力供給は綱渡り状態で、余力を示す予備率は北陸・四国に至っては直近でたった3%という状況。同頁では昨年末からのスポット価格のグラフが出ていたが、JEPX(日本卸電力取引所)の指標価格は今月中旬に昨年12月上旬と比べて約25倍に急騰、さすがに経産省はこの影響を看過出来ず昨日から事前の販売計画と実際の販売量にズレが生じた際に支払うインバランス料金について支払い金額に上限を設けるという方策に出ている。

しかしこんなケースが出て来た時こそ先物市場がリスクヘッジで本領発揮といったところだがこの辺はまだ十分に活かしきれていない感は否めない。今回の需給ひっ迫にはLNGの調達難というのも大きな要因だが、このLNGも総合エネルギー市場を見据えての上場計画もあるだけにこれら上手く機能させてゆく事が自由化を進めてゆくうえでも非常に重要なポイントになってくるか。


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