80ページ目   商品先物

勝てば儲かる

さて先の対話集会でクリントン候補に攻撃的討論で挑んでいたオバマ候補だが、IEM(アイオワ電子市場)でもクリントン候補の株が弱含む一方でオバマ候補の株は急反発と本日の時事に出ていた。

確か前回の時もこの「大統領選先物」に触れた事があった記憶があるが、最初に州の予備選挙が行われる地のアイオワ大学において88年から研究・教育目的で運営される電子市場は、世論調査よりも更に実際の結果との乖離が少ないといわれる。

まあ確かに監督官庁の認可のもと実際にお金が動き一般の参加も出来て時系列でも見られるユニークな取引となれば、出口調査とやらでそこそこのサンプルにて済ますものとは違ってくるだろうし、なによりこうしたもので非関心層に対する効果は可也大きいと感じる次第。


取組誘致

OPEC臨時総会を睨んでTOCOMの相場も気迷いを呈しているが、石油といえば昨日は元売り最大手の新日石がTOCOMに会員資格を申請したとの発表が為されていた。

既に民族系中堅の一部は同市場会員を取得しているが、10月からの市場設計変更にて同社標準ロットの対応が可能になった事もあって今回の申請となりこのままいけば来年の1月より取引開始の運びとなるとか。

これをキッカケに他社参入始めとした層の広がりが期近のリクイディティ回復に繋がるようであれば真に結構な話だが、当初の受け皿となる玉の問題から初期参入組でも振るわなかった期近の取組を今後如何に構築すべきかが課題、期先一辺倒の特異な日本のマーケットから脱却出来るか否かこれも試金石の一つになろう。


武器としての石油

週末からサウジアラビアのリヤドで開催されていた注目のOPEC首脳会議だが、米国始めとした消費国が求めていた追加増産という部分については言及せず、結局来月にUAEのアブダビで開催する総会に持ち越される事となった。

ところで石油トレーダーの一部はドル安の悪影響に関してコミュニケに盛り込まれるか否か注目していた向きもあったようだが、手違いなのかワザとなのか会議直前の非公式協議が約30分にわたって記者室のモニターテレビに映し出されてしまい、原油200ドル説発言のベネズエラ始めとしたタカ派の主張と盟主サウジアラビアの拒否と内部での複雑な対立が明らかにされた格好だ。

この辺は前々から通貨バスケット建てへの変更構想等がいわれていたが、原油収入の目減りが懸念される中で新米派と反米派各々の事情を内包しその舵取りは難題がまだまだ山積みである。


何れの功罪?

本日石油情報センターが発表した週初の石油製品の価格動向調査によると、レギュラーガソリンが初の150円突破、灯油も初の1,600円超と2週間連続で最高値更新となった模様。

もう値上げ関係については夏場から度々触れているが、エネルギーに限らず直近では森永製菓が主力のチョコ製品やキャラメルといった菓子類を約30年ぶりに値上げすると発表、ポッキーのように中身を減らしてきた減量措置もそろそろ限界といった感じだ。

高騰する商品相場について過剰流動性投機資金の影響は勿論の事否めないが、小売価格に転嫁し切れない企業等の実需系が否応なしに高値に触手を伸ばしているのも事実、マーケットの構造上の問題も他にあろうがやはり嗜好品とは違う食品関係は今後問題になって来るか。


証券株との相違点

昨日は商品業界5団体のトップが一堂に会し、商品取引員の置かれている現状や課題等の意見交換をする場が設けられた模様だ。

意見としてはやはり今迄概ね議論されてきたような抽象論が多いと感じてしまう部分は否めないが、管轄主務省や取引所レベルでは矢継ぎ早に今後の展開を睨んだ方策が為されている中でこうした取引員の経営環境や事業展望等は殆ど議論に挙がっていなく、この辺は度々当欄でも取引員と取引所レベルので行動のギャップと評してきた事である。

今後中間決算の発表が続々と控えるが、一部の訳ありの向きを除いては上場取引員株は決算悪を織込む形で年初来安値近辺での低迷が大半、こうした光景は株式活況時に映える証券株とは構造的に異なる事を端的に示している。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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