157ページ目   株式

誤解の与え方様々

新興不動産業界の窮地は既に何度も触れて来た通りだが、東証一部から昨日は直近のアーバンコーポに続いて創建ホームズが破綻しその姿を消す事になった。

酷い中でもアーバンコーポのように負債総額が今年最大というわけでもなく、非上場のそこそこの規模のモノの破綻はアーバンコーポ以降4社ほどあったが、今回の酷さは実に昨日の破綻発表まで6日連続のストップ高で株価も1週間で約2倍に化けていた点か。

普通に考えれば今の時期とても近寄れるモノではないものの、他に比べて突出したこの派手な暴騰劇で昨日もストップ高6日目にして引け後3,500株以上の買い残しではつい煽られた向きも多いと察するが、両面で取って昨日も笑いながら売った怪しい輩の顔が浮かんでくる。

しかし昨今融資元の関係筋まで騙される等こうも混沌としてくると益々リスキーな市場、今の世の中インサイダー疑惑云々と煩く迂闊な事も言えないが個人においてもこの手は火中の栗と其れなりに心して取引に臨むべきだろう。


無くて普通

本日の株式は自律反発?なのか大幅高となったものの、それでも週末に続いて出来高・売買代金共に連日で今年の最低水準を記録となんとも冴えない。

なんとかこの体たらくに歯止めをかけたいところという事で、首相も内閣改造で就任したばかりの金融担当相に「貯蓄から投資への流れを作る為、税制含め検討して欲しい」と指示、これに週末の日経紙一面にも出ていたが金融庁は月内に纏める09年度の税制改革要望で、高齢者の500万以下の株式譲渡益、100万円以下の配当金を非課税にする優遇措置を求める事が明らかになっている。

しかしどうだろう?自民党幹事長の例の300万円案とてまあ大手どころの通常相場で1〜2%くらいの範囲と見積もってもせいぜい数千円程度の減税、先のガソリンではないが寧ろそれ以下である。

そもそも企業の配当はマトモなところならしっかり法人税を納めて出しているので、これを更に二重取りしている税金を止めにしますよという事を以ってして優遇を謳われてもよく考えればお笑いである。


安かろう悪かろう

このところ既報の通り東証からは次々と上場廃止になる企業が続出しているが、昨日は中国本土系企業として鳴り物入りで上場一号となったあのアジア・メディアが上場廃止の決定に至ったとの報道があった。

まあ出ている以外にもいろいろと噂のあった株だったがこれが昨年の春であったからそれこそ一年半というスピード消滅、東証の審査大勢云々の報道が多く目に付くがこれに絡んだ証券会社等のイロイロな話は見事に出ていないというか封印されている。

数年前にも中国系企業一部は我々の常識と懸け離れたディスクロで可也リスキーとし、これがちょうど上場する頃、「〜最近外資参入の間口を広げたあたりもタイミングとしては可也怪しい〜」と警鐘を鳴らしておいたが果たしてといった感じだ。

しかしつい先日のアーバンもそうだが最近は外資大手でさえも消え行く企業にポジティブ評価する向きもあり、真の情報ソースに乏しい個人にとっては難解を極める、それこそ一番単純な株価が一番信頼出来る時期なのかもしれない。


メダルと株価?

さて今週の話題は何といっても北京オリンピック、関東地区の視聴率が37.3%となった開会式であるが、「足跡花火」がCGだったのに続いて9歳の少女が革命歌曲を歌う場面が実は口パクで別人が歌っていたとかここ続出でTVを前にして魅せられた向きもさぞ興醒めと思うが、これに限らず諸所のマナーの悪さ等々は一週間前に書いた「ソフトは旧態依然」そのものだろう。

こうした事柄も早速ネット系では規制されている模様で、まあこうした事が明るみに出るにつけ逆にヤッパリなという妙な安堵感もあるからヤレヤレというところだが、それはともかく週明けから競泳北島選手の金メダル獲得始め連日各方面の選手たちの活躍ぶりが報じられているが、日曜日の日経紙には経験則では日本勢のメダル数と株価の騰落に相関関係があるとの記事が目に付いた。

これで思い出したのが昔某外資証券が出したオリンピックと日本経済というタイトルのレポート、日本のメダル獲得数は株価との相関性が強く開催後次回の開催までの株価指数ともたしか45%?の相関関係があるというもので、30個台と獲得数が多かった84年のロス五輪の後にはブル・マーケットが到来というものだった。

ただ、もっと目先でメダル云々は抜きに過去大会総合を開催期間で見てみると上昇勝率は57%、平均上昇率は+1.15%とかであまり説得力のあるものではなく、どのサンプルを取るかでレポートの面白さも変ってくるというものか。

ところで感動のドラマであるスポーツをネタにファイナンスものと関連付けるレポートは多いが、昨年の今頃も書いたように行動ファイナンス理論とはそんなものでジャンルを選ばず、逆にそうした事を話題に盛り上がる場合もあるかなと。


融通?増資

昨日の米株式市場はFOMCが予測通り金利据え置きを決定した事に加えて原油が大幅続落となった事を背景に急反発、これを受けて国内も4日ぶりに急反発したが米市場では小売や航空が上昇した一方で昨日記のように商品関連株は冴えない動きであった。

ところで本日青山通りにて久し振りにM&Aで彼方此方飛び回っている某外資系に居た知人に偶然遭遇し立ち話したのだが米については年内利上げは兎も角、メリルあたりに見られるようにサブプライム絡みの金融系の問題は未だ未だという事であった。

というのもこうした中での増資もファンド系への割り当てなどいってみればカネが循環しているようなもので、バブル崩壊時に日本でもメガバンク系が優先株をばら撒いた構図に酷似しているとも言っていたが、先に挙げたベア・スターンズの救済からこの件まで何やら時代が昔に戻りその光景が繰り返されている感じもする。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2025

7

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31