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場の選択肢

さて一昨日の日経紙総合面には「東証と私設取引、競争促す」と題し、金融庁が個人の株取引を取引所に取り次ぐ際にPTS含めた複数の株価を比較するなど、売買価格を最重視する事を原則として証券会社に求めるなど東証一辺倒であった市場構造の見直しに乗り出す旨の記事が載っていた。

年度内にも金融商品取引法に基づく内閣府令を公布し、上記の通り証券会社が投資家の立場を最優先する方法を示す最良執行方針に価格を最重視する記載を盛り込むよう求める方向で、取引システムの刷新が予定されている2024年を睨んでの見直しが徐々に具現化する方向になってこようか。

国内では先にチャイエックスが米投資ファンドJCフラワーズからアジア進出を狙う米CBOEグローバル・マーケッツ傘下となったが、こことジャパンネクスト証券の双璧でも取引量で見ればせいぜい7~8%水準に甘んじている。メガバンクも食指を動かして来ているが、斯様な構造見直しで先ずはリクイディティーの部分など変化が見られるか否かこの辺を見ておきたい。


遜色のないバカ

さて、本日の日経平均は手掛かり材料難のなか米市場の軟調を受け3日ぶりに反落となったが、そんな中で一際立っていたのが肥料大手の多木化学か。この株、つい4営業日前の先週末には5,000円の年初来安値を示現していたのだが、本日は寄り付きからストップ高まで買われ一気に年初来高値を更新と破竹の勢いとなっていた。

この背景としては、同社が香り・食感共に「松茸」に酷似する「バカマツタケ」の大量生産試験が可能な研究栽培施設の増設を発表した事で事業化の前進が囃されたものだったが、昨日今日の急騰劇を見るにちょうど3年前に同社が世界で初めてこのバカマツタケの完全人工栽培に成功した時の事が思い出される。

当時もその発表翌日から3日連続でストップ高を演じた後も日経平均が4ケタの急落となるなかを続伸するなどわずか3営業日で株価は約7割の急騰を演じたのが鮮明に思い出されるが、絶対に不可能といわれた舞茸の人工栽培を雪国まいたけが成功させたのを皮切りに斯様な日進月歩の技術を以て従来は絵空事だった領域の克服が加速している。

かつて高根の花だった舞茸や山伏茸など今ではどこのスーパーでも安価で何時でも手に入るが、こうなると今後この分野では料理界のダイアモンドと称されるトリュフなども人工栽培を成功させる向きが出て来るのだろうか?と夢は膨らむ。何れにせよ斯様な進化で数年後の食文化が今とは違った光景になっている可能性も十分に考えられるか。


其々の奔走

さて、東京都に4度目の緊急事態宣言が出された事もあり本日の日経平均は終日ダラダラと続落し安値引けとなったが、そんな中で今週は6日まで東証2部指数が3営業日続伸し7,739.83ポイントと、2018年1月23日に付けた7,731.41ポイントを上回りおよそ3年5か月ぶりに過去最高値を更新している。

この動きの背景には一昨日に当欄でも書いたように、東証の市場再編を見据え東証一部に代わるプライム市場に昇格するとの思惑による個別物色も背景にあるところが大きいだろうか。かつては一部に上場しで日経平均構成銘柄にもなっていたエンジニアリング御三家の一つ、千代田化工建設はじめ日本精機や中央自動車工業、つい昨日に年初来高値を更新したヨネックス等々候補銘柄は数多ある。

この東証2部指数の約3年5か月ぶりの過去最高値更新と並んで日経ジャスダック平均株価も先月末には2018年5月以来、約3年ぶりの高値を付けてきているが、こちらのポストからはフェローテックホールディングスや芝浦電子などがプライム昇格有力銘柄として挙がりいずれも先月末には年初来高値を更新してきている。

当然ながら既定の一部からも多くの企業がプライム入りを目指し、創業者など大株主に株を手放してもらう働きかけや保有する自己株式を消却したりと奔走する動きが見られるが、駆け込み?でこれが適ったとしても要はその後の維持で中長期的に企業価値を高めるべく市場と向き合う事が求められるなどその後こそ大規模な再編イベントの意義が問われるか。


プライム目指し奔走

昨日はアクティビストが対話を求める銘柄に幅広い向きから投資資金が流入している旨を書いたが、もう一つ思惑買いが広がっているモノに東証の市場再編をにらみ東証一部に代わるプライム市場への昇格が有力視される中小型株などの銘柄に駆け込み的な需要が集まっている旨も1週間前の日経紙に出ていた。

周知の通り新市場はこれまでの一部、二部それに新興市場のマザーズ、ジャスダックの4市場を22年4月にプライム、スタンダード、グロースの3市場へと再編するワケだが、先月末で新市場区分への移行基準日を迎え4月から6月の終値平均に基づいた流通株式時価総額などから東証が各市場への適合状況を企業に通知する運びとなる。

ところで最上位のプライムは流通株式時価総額が現行の10倍、2年間の利益も現行の5倍など大幅に厳格化され、現状を鑑みるに約3割の企業がこの基準に満たないとされる。そんな訳で投資マネー誘致を狙う各社は基準達成に向け既に水面下で奔走している格好だが、取引所間の国際競争を睨みこの改革が奏功するかどうか先ずはこの辺の行方を見守りたいところ。


ETFの存在感

さて、本日の日経平均は米早期利上げの可能性が台頭した事などを背景にザラバではその下げ幅が1000円を超える大幅続落となったが、そんな中で米のVIX指数が警戒ラインといわれる20を約1か月ぶりに上回って来た事を背景に本日の値上がり率10傑には2位のVIX短期先物指数や9位の日経平均VI先物指数がランクインしていた。

また下落幅も上記の通り2月26日以来の大きさとなった事で、日経平均やTOPIXにJPX400系などのダブルインバース型やベア2倍型なども商いを集めていた。これらは言わずもがなETFのラインナップだが、先週末の日経紙・グローバル市場では「ETF残高世界で1000兆円」と題し5月末時点で世界のETF残高が4月末比2.8%増加し初めて9兆ドルを超えた旨が出ていた。

国内でも5月末時点で公募株式投信の残高が過去最高を更新しておりうち4割はETFが占めるなどその存在感が増している様子だが、一時1000円を超えた大幅安ですっかり鳴りを潜めていた日銀も本日は4月以来約2か月ぶりにETFを701億円購入しているなどこの辺も規模膨張に大きく影響しているのは間違いのないところ。

いずれにしても売買の機動性が高いうえ冒頭のようなVIXやVIなど一昔前には叶わなかったモノへ投資出来る枝葉が広がって来たのは感慨深く、金融緩和で膨張するホットマネーの受け皿として今後も対象資産の値上がりと共に資金流入も応分の伸びが継続されるのは想像に難くないか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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