ミモザの日2026

桜の開花を前にしてイエローのミモザを各所で見かける今日この頃だが、ミモザといえば昨日は「国際女性デー」であった。今月はこれにちなみ神宮前の国連大学ギャラリーでは国連女性機関が主催する「アンステレオタイプ展」など国際女性デーに絡む催しが月末まで開催され、グループ社員の女性比率が8割を超える資生堂などがこの展にキービジュアルを提供するなど制作協力している。

昨年の日本の「ジェンダーギャップ指数」は一昨年と同じく118位であったが、健康や教育分野は他国とさほど見劣りするものではないが、足を引っ張ているのはは毎年の如く政治・経済という構図だ。大手企業等では女性役員登用が急がれて久しいが、2020年代で女性管理職比率30%を目指し、一昨年に女性役員比率が50%とプライム市場でトップになった大和証券G社長は高市政権が出来たことは女性活躍の象徴的な出来事と先の日経紙で述べている。

同氏が述べているように自民党立党70年で初の女性総裁が誕生するという“ガラスの天井”破りで今年のそれに期待がかかろうというものだが、日経紙では過去50年間の在任期間をみる事で変数に大きな変化は生じないことで同指数全体に与える影響は軽微という。そう単純ではないと改めて認識するが、少なくともDEIには前向きな影響が期待できるだけに政治や企業における意思決定領域が広がるよう引き続きの取り組みが重要だろうか。


枯れ木に花の抹茶バブル

先の帝国データバンクによる食品値上げ状況にもあったように、今月から伊藤園やコカ・コーラの緑茶飲料などが値上げされている。確か昨年の10月に値上げしていたような記憶があるが、数か月で追加値上げとはなんともピッチが早い。背景には容器代や燃料費のコスト上昇もあろうが、前にも書いたように世界的な“抹茶ブーム”の影響による茶葉の不足が効いているだろうか。

近年のお茶人気で、緑茶の輸出額は2015年には約100億円であったものが、2024年には過去最高の364億円、今年はそれを上回るペースで推移しており、昨年前期7か月間の抹茶・緑茶合計の輸出量は金額ベースで既に2020年全体の2倍に達している。この抹茶ブームによる需要増加から生産地で取引された荒茶価格はこちらも昨年の2倍以上に急騰し平成以降で最高値を記録している。

農水省も昨年には抹茶生産量を増やす方針を発表しており、長年煎茶を生産してきた茶農家はてん茶にした場合の単価が大きく違ってくるということもありてん茶栽培への転向が急増している。ちなみに2024年度の価格は1キロ当たり平均で煎茶が1197円、対して、てん茶の方は3278円と2倍以上の価格差となっており、同年のてん茶の生産量は10年前から約2.7倍に増加している。

世界的にも抹茶の市場規模は拡大を続け2033年にかけて年平均で7.12%の成長が予測されているというが、追加値上げに踏み切った冒頭の伊藤園も昨年5-7月期の海外事業の営業利益が前年比で31%増となっており、これを商機と捉えて生産能力を2倍にするという。日本人の日本茶離れでひところは縮小傾向にあった茶の産地だが今や枯れ木に花の様相、花咲爺がインバウンドのケースは多いがこのあおりは国内消費者に跳ね返り更なる茶離れを招かぬ何とも悩ましい。


一服も先行きに暗雲

先週末に2月の東京23区の東京23区の消費者物価指数が発表されているが、変動が大きい生鮮食品を除いた総合は前年同月比で1.8%上昇と16か月ぶりに2%未満となった。これはひとえにガソリン暫定税率廃止や電気・ガス代の補助が効きエネルギー価格が9.2%下がったあたりの影響が大きいと思われるが、こうしたなか今月の食料品値上げの方にも一服傾向が出ている。

帝国データバンクによる食料品値上げの動向では、コメを使った加工食品等のほか緑茶などの飲料、カップアイスなどが値上げされるものの、今月は684品目となりこちらは前年同月比から73%減少し今年1月以降3か月連続で前年を下回っている。また単月の値上げ品目数が1000品目を下回るのは昨年の11月以降5か月連続で、値上げラッシュが本格化した2022年以降で初めての事という。

とはいえ悩ましいのが中東情勢か。既にホルムズ海峡封鎖が謳われているが、この期間次第でガソリン価格が200円の大台超えからさらに一段高もあり得、他に原油由来の全ての価格高騰につながるため食料品も大きく影響を受けるか。更に在庫を持つのが難しいLNGも既にカタールでは関連製品の生産が一時停止しており、昨日のアジア向けLNG価格は前日比で実に70%近くも急騰している。

LNGのこうした動きは数か月後の電気やガス料金を大いに脅かすことになるが、ただでさえ財政悪化懸念から一向に円安基調は解消しないところへこのエネルギー高騰懸念は“泣きっ面に蜂”で、政府がやってきた物価高対策効果も一瞬で吹き飛ぶ。その暫定税率廃止等の政策の後押しもあり今年は実質賃金のプラス転換が期待されていたものだがこれでまた次の政策が求められる事になるか。


タンカーの銀座通り封鎖?

周知のように米国とイスラエルがイランへの軍事攻勢に踏み切り、イランの方も即日報復攻撃に出た。この情勢下で最初に開く東京市場が注目されたが、日経平均は前場に1500円ほど下げたもののあと下げ渋りを見せ793.03円安で引けている。アジアでは上海総合指数など続伸し2015年6月30日以来、約10年8か月ぶりの高値となるなど、警戒されたほどの惨状にはならなかった感じだ。

そんななか個別ではホルムズ海峡の封鎖がいわれ海運大手は揃って上昇し、商船三井などザラバ6080円と2007年11月以来、約18年3か月ぶりの高値を付けコロナ禍でコンテナ船運賃が大幅上昇した時を彷彿させる。ホルムズ海峡といえば原油だが、WTI原油価格連動型上場投信は寄り天となり、WisdomTreeWTI原油上場投信はストップ高で寄り付くもあと急速にダレる場面を見せるなど共にストップ高に張り付くような展開にはならなかった。

他のコモディティではWisdomTree天然ガス上場投信が約5%の上昇、ゴールド関連ではだが、純金上場信託は1月の年初来高値に迫るもこれを更新ならず、他にSPDRゴールド・シェアやWisdomTree金上場投信も同様に年初来高値は更新してこなかった。パンドラの箱を開けてしまったかと思う割にはこの程度かという感もするが、現時点ではここからどの程度戦火が拡大してくるのかはかりかねているという感じだろうか。

トランプ大統領は全目標達成までは作戦を継続するといっているが、さてイランはどう出るか?ホルムズ海峡が完全封鎖に至るというのはこれまで記憶に無いが、原油以上に在庫で抱えるのが難しいLNGもホルムズ海峡を通って供給されているだけに心配だ。万が一にでも完全封鎖となり、それが短期収束とならないということになると世界経済のスタグフレーション懸念も現実味を帯びてくるだけにしばらくはこの戦況から目が離せない。


指数に見る日本の位置

本日から日本マクドナルドは、原材料費や人件費などの高騰が長期化していることなどを背景におよそ6割の商品で値上げを実施している。ザッと挙げると標準価格の店舗の場合、みんな大好きビッグマックが480円から500円に、続いてチーズバーガーが220円から240円に、そしてマックフライポテトのMが330円から350円などなどだが、この値上げは昨年の3月以来およそ1年ぶりとなる。

ところでこのビッグマックといえば異なる国や地域の間でコスト差の少ないこの価格を比較する事で各通貨の実質的な価値や各国・地域の総合的な経済力の目安で多用される「ビッグマック指数」が有名だが、今年の日本のそれは48位。円の価値も凋落していることで昨年からさらに順位を下げ、もはやランキング対象国の下から数えた方が早いがいずれにせよ随分と落ちぶれたものだ。

ちなみに今回の値上げでビッグマックが500円の大台に乗ったとしても、ランキングで日本のすぐ上に位置するウクライナにもまだ及ばない。こんな状況だからインバウンドが大挙して日本に押し寄せ円が二桁台だった時の日本人の海外買い物ツアーを今度は日本人以外が満喫し、この海外マネーが数多の価格水準を大きく引き上げているのも納得だが、この指数の順位が今後浮上する日がはたして来るや否や複雑な思いは続く。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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