日銀の布石

さて本日の日経平均は半値戻しの急反発となるも、世界的な金利上昇を背景に2月の最終売買日となった先週末の日経平均は1200円を超える急反落となり2016年6月24日以来約4年8ヵ月ぶりの大きさとなったが、今月に入ってからのマーケットでは下げ相場の中で日銀によるETFの買い入れがぱったりと止まった旨でにわかに話題になっている。

事実、日銀はここ約5年ほど前場のTOPIX下落率が0.5%を超えた日は必ず買い出動してきた経緯があるが、先週末の日経紙には今月に入ってから18日、19日、そして直近では先週24日と前場のTOPIX下落率がいずれも0.5%を超えたにもかかわらず日銀に動きが見られなかった旨が書かれていた。

この辺の背景には来月の決定会合で公表予定の「金融緩和の点検」を巡って、ETFの買い入れ減額を視野に入れた柔軟化措置などが含まれる政策対応等への布石との見方も一部に出ている。当欄では丁度1ヵ月前に「残高増と出口論」と題しインフレ目標は未達乍ら更に残高を積み上げる状況ではなくなっており出口戦略についての議論は続くとしたが、リスクプレミアムが縮小するなかまさに保有構造の正常化に向けた節目に差し掛かったといえるか。


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