日銀VSヘッジファンド?
昨日報じられた件には日銀の国債買い入れ額が先週に約10兆9千億円に達し、その前の先々週の約2兆3千億円から急増した事が明らかになった旨があった。言わずもがな世界的な利上げラッシュに連れて日本の長期金利が上昇しないようにするための施策だが、この大量購入で日銀の国債保有残高の伸びが再度加速し金融政策の正常化がまた一歩遠のく懸念も出ている。
昨日も書いたように欧米の中銀が挙って利上げに動くなか日銀の独自路線が鮮明になっているが、世界の債券利回りが上昇するなかこうした世界の金融当局の方向性に反する政策で、円安によるインフレがいずれ日銀を政策修正に追い込むとみたヘッジファンド勢が日本国債売りに動いている件も彼方此方で報じられている。
さながら日銀VSヘッジファンドという対立構造を見ているようだが、規模の違いこそあれあのジョージ・ソロス氏が英イングランド銀行にポンド売りで挑んだ一件が思い出される。現状日銀としてはここで政策修正に及べば中央銀行としての信認が問われこの円安よりも払う犠牲が大きいのは想像に難くないが、何れにしろ軍配がどちらに上がるのか引き続き注目だ。