389ページ目   雑記

よそうはうそよ

本日の商品市況は昨日から一転し再度全般安となっていたが、株式市場も然りでこのところは俄かにCTAに絡む商いへの思惑も出たり右往左往である。しかしこうも先週から続く日替わり相場の下では商いする度にちゃぶつく向きも多いと思うが、気休め程度にアナリストとかエコノミストの意見をと思ってもやはりハズレの嵐で酷いとか。

そういえばちょうど先週にブルームバーグの記事で、今年3月に米ウォール街のアナリストの助言に従っていたら、70年間で最大の上げ相場のなかで損失を被っていたとの結果が記事になっていたのを見掛けた。

ザッと引用すると1.5兆ドルを超える信用損失が発生した事で欧州金融機関や米銀株を、また失業率増加と住宅価格下落が消費者支出押し下げ要因として小売関係株のそれぞれを「売り」とし、新興国経済成長の見通しが明るい事からエネルギー株を「買い」としたが、果たしてその後の上昇率に倍以上の開きが出て損失勘定になったらしい。

これらアナリストはファンダメンタルズに囚われすぎていたとしているが、その通り要はこうした連中は事実のみから予想している部分が曲がりの根源、更に上昇相場は投資家の思惑を反映しているとも続いていたがそうした域まで読めないのも原因だろうか。

まあ、笑えるぐらい外してもそこそこ高給も貰え大手紙などからは依然コメントも求められる事でそれこそがハズレを助長しているのかもだが、目先でもどうかというものをそもそも更に先を予測する事自体がどんなものかとも思うが。


和製アール・デコ

過日、ホテルニューオータニ「禅」にて打合せがあったのだが、たまたま前から気になっていたデザイン画家、「小林かいち」の作品がニューオータニ美術館に来ており、今週末までという事もあってしばし鑑賞の機会を得た。

一般に知られているものでは葉書や封筒のデザイン画が有名だが、なんといっても惹かれるのは和風ながら実にアール・デコのテイストを持つその作風である。またこの時代は背景に所謂出始めのモダンなモノへの憧れのようなものもあり、トランプからヨット、果てはダンス等とそのモチーフも時代を反映していて興味深い。

またそのモチーフも面白いのはその組み合わせか、例えばリップにクローバー、また鈴蘭に蝋燭や蜘蛛の巣等々、その色彩にしても淡い物と濃い物との使い分けで可憐さから危うい情念のようなものまで大きく世界観を異にし表現している。

しかしどの解説も指摘していないが、個人的には作品の一部からはどうしても他の作者が思い浮かんでしまう。例えば、「幻想の女」はエルテ、「孔雀」の羽は伊藤若冲、「蝶」は丁紹光などなど国もジャンルも違うものがあれこれ出て来る。これらの人物に影響された部分がホンの一部でもあるのか否かあれこれ勝手な想像をめぐらすのもまた面白いものである。


無いもの強請りの継続性

本日の日経紙一面には大手商社が希少金属、エコカー用確保と出ていたが、レアメタル含む所謂レア・アースは現状世界生産の97%を中国が占めている。一国に偏向という点では南アが生産する白金のそれ以上にものぼるが、バッテリーなどの二次電池の用で不可欠なもので現在代替可能な物が存在しなくその依存度が脅威ともなっている。

しかしこのエコカー、最近では街中で一般に限らずタクシーから公用車まで本当によく走っているが、直近では新型プリウスに注文が殺到したとえ休日稼動してのフル生産体制を取ったとしても今からの注文分は補助金の対象期限までに納車が間に合わない云々が問題になったばかり。尚、これに関しては当の経産省も補助金対象期間の延長は考えていないという。

一部で懸念されるのは、足元で上記の政府支援を刈り取る形で待機消費者群が前倒しで購入しているパタ−ンであれば、この支援がストップしまた一巡感の出たところで販売ペースを維持出来るかどうかが未知数ともいわれる点やその利益率の問題とか。

全体で見ればエコカーなど今年の6月に一度触れた通り技術革新の分野で大きなウネリを創造してゆくだろうが、個別では上記のように基材の一国依存体質、また以前書いた税制の変化に伴う舵取り、個々の収益構造含め各々のその舵取りが今後注目されてゆく事になるか。


広告と世相

昨日は電通の09年4-6月期連結決算が発表されたが、企業広告の急減が直撃し営業利益が70.9%減少の13億円と大幅な減収減益となっていた。それもそのはず報道されているもので、昨今の景気悪化の影響で昨年の国内総広告費は前年比で約5%ほど減って5年ぶりに減少したとか。

そういえば電車に乗っても心なしかスペースが目立つように感じた時期もあったが、以前に読売紙が報じていたところによるとこのうち交通広告費は前年比で約4%減ったとの事、なんでも07年まで5年連続で増加していたが中吊り広告の減少が響いた結果6年ぶりに減少に転じたらしい。

ところで広告は世相を反映するものが多いというが、昨年面白いなと思ったのは大手塾の広告にあった某中学の入試問題で「原油価格の高騰が続けば生活にどんな影響が出るか、またそれに対してあなたはどのような対策を講じるのか具体的に説明しなさい」といった旨が出ていたのを思いだすが、商品総値上げを逆手に取る形でチケットの値下げを断行しましたというシアターあり、株が暗かった年末には?蕪?の絵を挿して「株の時代は終った・・・牛の時代が始まった」というようなモノも・・

しかし入試まで模範解答でエコに関連付けが為される等、より世相を問う件に変遷しつつあるモノもあって面白い。現状、各方面の復活期になる過程で今年はどんなモノが出て来るであろうか?


縦横無尽な色彩

8月は先週の神宮外苑花火大会が終ると直ぐに東京湾大華火大会がやってくるスケジュール、神宮外苑やこの東京湾などホテルから見ようなどとありがたいお誘いもあったものの、結局昨年同様に今年も東京湾大華火大会は自宅のバルコニーから見物となった。

この東京湾大華火大会、打ち上げる玉自体は隅田川花火大会の2万発の約半分の規模ながら、やはり隅田川では打ち上げる事が不可能な尺五寸玉含めてどれも圧巻。やはり昨年も書いたが、今年に関してもこの二つを見比べるに個人的には東京湾大華火大会に軍配が上がる。

今年改めて感じたのはデザイン等の進歩よりも特筆すべきはその色か。隅田川花火大会など目玉である今年のコンクールでは従来無かったような色合いで勝負してきた会社もあったが、東京湾大華火大会では数年前と同じと思われるデザインでもその発色がケタ違いに鮮明になっている点が目立った。

今年は2016年の夏季五輪の東京誘致に弾みをつけようと、これにちなんだデザインや色モノで余計にそういった件が目に付いたが、不況にめげず是非今後も日進月歩の技術を見せ続けて欲しいものだ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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