386ページ目   雑記

参入窓口

さて商品業界の手数料が落ち込む中で、デリバティブ活況から手数料収入が増加し期末増配を打ち出した大証は今週分割後の高値を更新した。

大証といえば年明け早々に金ETFの上場話がリークされたが、一昨日には正式にETF多様化対応を目的にした上場制度の見直しを表明している。

興味というイメージだけであった対象商品に信託契約が設定され有価証券に形を変えるとなると、躊躇組の新規参入が促進されるのはほぼ確実視される。

昨年アジア初という形でシンガポールに先を越されたものの、世界標準に近づく為にも日本だけが何時までもモタついている状況は好ましくなかっただけに今後の進展には大いに期待したいところである。


形式主義

本日、証券取引等監視委員会は来月から日本郵政公社に対して投信の販売体制全般をチェックすべく立ち入り検査する事を決定した模様、これに関しては投信販売が急増している事が背景だが、証券取引等監視委員の公社への検査は初めてではないか。

同監視強化については昨年の暮れにも銀行に対するそれで採り上げた事があったが、単発は兎も角ファンド・オブ・ファンズクラスになって来るとその内容詳細まで把握出来る向きは確かに可也絞られて来るのではないだろうか。

この手の金融商品モノは投信に限らず長い間形式的な物でサクサクと手続きが済まされてきたが、規制緩和の影響からかこうして販路が広がった今、不正を正すのと並行して其れなりに対象商品の書類等も明瞭な物への転換が要求されよう。


付和雷同

さて、今週話題になったものの一つにTV放映に端を発した?納豆品切れ現象?があった。

個人的にはこの手の番組にも疎いしスーパーにもなかなか行く機会がないので、連休明け以降にわかに突飛高した旭松食品や篠崎屋といった関連銘柄の異常な動きから逆に辿り着いたといった具合であったが、この手は以前にも寒天やらココア等があったような記憶がある。

まあ流行とは斯くもといった感だが一部には放映内容が業者側から大手流通側に流れ、ここに中小との不公平な格差が生じているといった問題も聞こえた。

株価でもそうだが総じてこの世界というのは情報コントロール元に近いところほど市場を制するのが容易なわけで、ましてや非常に操られ易い国民性があればなお更である。

この情報社会、何処かの部分で世論は誰かの作られた視点という意識を片隅に持つ余裕も大切な事かもしれない。


芋蔓式

日証協は本日、虚偽の資金使途を投資家に示しながら社債を販売していたとしてAIM証券の会員権を6ヶ月停止、他過怠金支払いも命じていた。

商品業界ではこの話ですぐさま思い浮かぶのが、昨年年度末も差し迫った頃に突如違約を起こしたM社だろう。

そもそも販売総額の一部が発行体を通じて還流していたという疑義自体も俄かに信じ難い話だが、既に周辺関係者からもそういったニュアンスの話が喧伝されていた経緯もあり今後の成り行きが注目される。

また同社発行体の未公開株も一部ブローカー間では流通していた時期もあったと聞くが、同社に限らず内部では商品色掛かった新興証券の一部でも同様の話があり今後表面化してくるのかどうか注目されるところだ。


商品ネタ

生活センターに寄せられた商品先物に関する消費者相談は05年度が前年比半減、06年度も減少と勧誘規制の効果の表れか大幅減少となっている。さてそんな中を本日の商品先物業界ニュース我想うでも触れている通り、最近にわかに流行って?いるのが「ロコ・ロンドン保証金取引」だという。

商品先物からFX、そして海外オプションを経て今度は同取引と、その規制する法が無ければ幾らでも順次ネタを食い潰してゆくといった感だがそれにしても酷いものだ。

常識では寧ろ引っ掛かる方が珍しいのだが、需要あるところになんとかでとりわけ団塊世代が退職期を順次迎えるにあたって、そうした向きには世のムードに流されない自己管理が要求されよう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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