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フードロス官民対応

本日の日経紙商品面には台風19号による浸水の影響で各地の青果市場では災害や混乱が生じ廃棄処分が相次いでいる旨が載っていたが、今朝のTVでも埼玉の青果市場の様子を放映し廃棄しなければならない物の中にはまだ新鮮そうなモノもあるとナレーションが入っていたが、斯様な映像を見るにこんなものもフードロス問題の一角に括られるだろうか。

食品廃棄法で先駆している仏では食べられる食品廃棄を禁じているが、廃棄されてしまう食材に絡んでは神奈川県の一部JA直売所で売れ残った野菜を有効利用出来ないものかと考え子ども食堂を含む13団体に寄付、こうした0円食堂など地区の予算が無いなかで廃棄食材を有効利用出来ている。

日本でも消費税増税と共に今月から食品ロス削減推進法が施行、上記の取り組みなどに見られるように地方自治体には具体的な推進計画を作る努力義務が課されているが、ネットでも賞味期限に絡む食品を安価で提供したり、余剰食材を使ったメニューを格安で提供するアプリなど消費者と結びつける動きが日進月歩で進んでおりこれらスタートアップ企業等には今後も注目して行きたい。


ポスト探り

さて、最近では某回転寿司チェーンも台湾企業とコラボしてインスタ映え?するタピオカドリンクをメニューに載せてきているが、先週末の日経紙夕刊には「ポストタピオカを探せ」と題してこの手のドリンク人気も形を変え、ポストタピオカをうかがうレモネードやバナナジュース専門店が新勢力として台頭してきた旨が載っていた。

タピオカに関しては当欄でも8月にその輸入量が前年同期比で4.3倍、輸入額は約5.7倍といずれも過去最高となった旨を書いたが、そんな人気から神戸物産などPBブランドとして投入したのが奏功し先月に発表された連結決算は純利益が前年同期比17%増の92億円とこの期間として過去最高となり、今年の株価上昇率も57%とこちらも大きく伸びている。

冒頭の通りポスト台頭の動きもあるものの今なおベトナムや台湾から続々と新しい店が上陸しこれまでと差別化を図るなどその人気は健在だが、最初のタピオカブームは既にバブル期に訪れていたようにこの手はある一定のサイクルで繰り返されてきている。誰がババを掴むのか急騰する仕手株に乗るが如く今なお新規出店喧しいその後にも注目しておきたい。


防災対策再考

さて今更ながら台風19号が各地に残した爪痕が刻々と明らかになっており、これを書いている時点では12都県で亡くなった方は計74人に上り行方不明者も6県で12人に上っている。浸水により多くの犠牲者が出る要因となったこれまでにない河川等の堤防決壊等を見るに改めて100年に1度を超える確率の降水量の脅威を感じる。

首都圏なども近年住みたい街で人気だったタワマン等も停電や断水被害で続出し多くの住民が今なお不便な暮らしを強いられているが、タワマンの孤立といえば昨年の今頃に震度7を記録した北海道胆振東武地震が思い出されこの時は証取までBCPが機能せず終日取引停止になったのも記憶に新しいところ。

かつての阪神大震災や東日本大震災も絡め昨年くらいから言われ始めた猛暑の後には必ず大きな天災がやってくるという実しやかな説もいよいよアノマリーの一言で片づけられない感もしてくるが、いずれにせよ改めて防災対策の再考はじめ先ずは一刻も早い各所の復旧が望まれる。


ノーベル賞2019

さて今週は何と言っても2019年のノーベル賞受賞に関心が向かうところだが、皮切りの生理学・医学賞は米英3氏に先ずは決定。昨年の本庶教授に続き2年連続を期待し株式市場は恒例イベントで有力候補が絡むタカラバイオやブライトパス・バイオなどが物色されていたが、今や法廷で争う仲になってしまった本庶教授の時の小野薬品物色が記憶に新しいところ。

とりわけ昨日の化学賞はその候補者が多く、こちらもその有力候補に絡んでリチウムイオン関連株やPCP素材開発関連株などの物色が目立ったが、果たして通算27人目の快挙で旭化成名誉フェローの吉野氏がこの化学賞に選ばれ、今月に入ってから先回り買いが入っていた本命の旭化成が本日も続伸となっていた。

そして今晩は毎度定番化して盛り上がる文学賞の発表があるが、今年は2年分が発表されることもあり引き続き村上春樹氏が有力候補として挙がり、これまた株式市場では定番の文教堂ホールディングスが今年もまた週明けから値を飛ばしていたが、丸善HDや三洋堂は動意付かずハルキストの熱ほどの持続力は無いようだが化学賞に続く快挙となるかさて結果は如何に。


PGM系のジレンマ

本日の日経紙商品面には「触媒用貴金属が急伸」と題し、世界的な環境規制の強化で1台あたりの自動車用触媒への使用量が増えるとの観測を背景に工業用貴金属のパラジウム先物相場が上場来高値を更新、ロジウム相場も11年ぶりの高値圏と急伸している旨が載っていた。

このパラジウムといえば春先までの半年間で約6割もの上昇率を記録した際に、英アングロ・アメリカのCEOがスイスで開催されたサミットの場で同相場を「バブル」と発言したのを切っ掛けに急反落したのが記憶に新しいが、これが丁度良い篩い落としとなった格好で早くも再度の高値更新と衰えを見せない。

PGM系といえば長引く米中貿易摩擦による景気減速やディーゼル用自動車の販売不振からのプラチナなどは金との価格差が過去最高水準まで拡大したが、米国による対中制裁の次なる発動表明に戦々恐々とするなかその需給から増産意欲の高い鉱山会社等は生産を絞れない事情とも相俟ってしばらくPGM相場も振り回される事になろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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