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新生プリンス

本日は所用でガーデンコートに行ったのだが、帰り際に先月末にオープンしたばかりの向いの「東京ガーデンテラス紀尾井町」にも一寸立ち寄ってみた。ベンツの新モデルがエントランス付近に鎮座しているよくある光景を横目に、ハッピーアワーを楽しむ女性陣がやたらと目に付く。

おそらくこうした客層の一部はオフィス棟からの流れもあると思うが、かつてのホテルのみの形態からこうしたオフィスや住宅も併設するパターンはお隣虎ノ門のアンダーズ東京にも見られた構図であるが、西武HD側はこれで年間売上総利益を赤プリ時代の約5倍にまでする見通しを立てている。

20日付けで書いた「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」も「赤プリ」からは様変わり、各所で他の外資系のエッセンスと被るところ数多あるがオフィス棟と共に予約は上々という。先ずは次期構想を練る品川や高輪エリアで控える大規模再開発の試金石となるだけに、このガーデンテラス各所の成功の是非が今後注目されてくるところ。


プラチナシーズン

本日の日経紙商品面には「白金、供給リスク再び」と題して、プラチナの主生産地である南アフリカで約2年ぶりとなる鉱山労働者の賃金交渉が本格的に始まったものの、賃上げ幅を巡る労使の溝は埋まらない事で国際市場での供給リスクが意識されている旨が載っていた。

プラチナといえば工業用途の裾野が広く景気動向に敏感なだけに、昨年以降中国等の新興国景気減速で不透明感が強まり昨年だけで価格が3割も下落するなど低迷著しかったものだが、末尾にあるように最近のランド安がコスト抑制要因になってきている。ドル建ての輸出価格が低迷してもランド建てでの値上がりから増産意欲は旺盛な構図が出来上がっている。

斯様な収益環境の改善を背景にした賃上げ要求の強まりから上記の労使交渉も難航必至との見方が浮上し、一昨年を彷彿させるような交渉長期化が懸念される事態となっているが、ファンダメンタルズも斯様に森と木の部分とで拗れているだけに価格が不安定になる懸念は一昨年同様に強まってきそうだ。


土用丑の隅田川花火大会

周知の通り先週末は東京の夏の風物詩である隅田川花火大会があった。打ち上げ数は約2万発、浴衣姿の女性比率も昼くらいからグンと上がっていたが主催者発表では約100万人近くの見物客だったという。しかし今年もそのデザイン創造技術や発色技術まで更なる進化を見せつけられた素晴らしい華の数々であった。

さて恒例といえばもう一つ、この日はまた土用丑の日でもあり百貨店から街の至る所で外の厳しい暑さに負けぬくらいの商戦が繰り広げられていた。稚魚の不漁で価格が10倍に跳ね上がったかと思えば翌年には漁獲高回復で一転急落の高下を見せていた近年だが、今年も蒲焼の店頭価格は昨年比で1割程度高いという。

ニホンウナギは国際自然保護連合が2014年に絶滅危惧種に指定され、国際的な取引規制を話し合う今秋のワシントン条約締約国会議で議題に上る可能性があったものの辛うじて今回は回避されたというが、資源枯渇懸念は依然として根強く密輸問題等の課題も山積みだ。今後も美味しい鰻に舌鼓を打てるかどうか焦眉の急を告げる事態となってきたか。


ポケモン狂想曲

さて、もう世界各地でお馴染となっているスマホゲームの「ポケモンGO」の配信が日本でも先週末に始まり、老若男女を問わず道の至る所でスマホを見ながら進んでは立ち止まる人の姿が見られ既に社会現象になり始めている。

株式市場でも12日に当欄で書いたようにこれに先行する格好でポケモノミクスを囃していたが、本命の任天堂は数日で時価総額が約1兆円も変動するボラタイルな展開で、年初来高値を取った19日は売買代金が個別株として初めて7,000億円を超え東証の売買代金の2割以上を占めたというから凄まじい。

また周辺銘柄もこれに負けず劣らずで、関連複合施設運営のサノヤスHDは5日連続ストップ高の離れ業をやってのけ昨日はミツミがストップ高、またポケモンパンを販売している第一パンまで年初来高値を更新し、ちょうど一週間前には日本マクドナルドHDが株価・時価総額共に約15年ぶりの水準にまで回復している。

しかしマックといえば使用期限切れ問題等の不祥事で2015年12月期まで2期連続で連結最終赤字の憂き目に遭っていたが、見栄えは一気に浮上した格好か。当の任天堂もつい先月まで過去の遺物扱いで年初来安値を更新していたものが上記の通りの大化けと、過去の遺物が転じて新たな収益の大きな種になった格好。今回のポケモン相場は過去の遺産を擁しつつ燻っている日本企業への新たな見方を提供するかもしれない可能性を秘めているか。


新種保険

さて、本日のDMの中にも保険の案内が舞い込んでいたが、保険といえば一昨日の日経紙には「新種保険 続々の謎」と題して、損保保険ジャパン日本興亜が手掛ける富士山の噴火に対応した保険など変わり種の新商品が続々と開発されている旨が出ていた。

この手の自然災害に絡む保険を当欄で取り上げたのは今から二年くらい前の三井住友海上火災保険だったと思うが、同社は大雪など冬場の天候不順で生じる損失を軽減するモノや、落雷を対象としたデリバティブなどを手掛けた経緯があった。

近年異常気象が言われ続け実際に想定外ともいえるケースが多発している中で保険会社がこうした分野に活路を見出しているのは自然な流れだが、天候以外でもそうした一昨年からのわずか二年でも様々な技術革新に伴う想定外のケースも増えつつあることで今後この分野での開発にも優劣が出てくることが予想される。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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