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新無国籍通貨

さて、半年ぶりの水準にまで円安が加速し一頃の相場膠着から脱して為替市場もまた活況が戻るかというところだが、通貨は通貨でも最近活況を呈しているものにネット上で流通するビットコインなるものがある。

この通貨を取引する取引所では今月に入って上旬から中旬までにその相場が2倍に大化けし、この3ヶ月で相場は6倍になるなど投機熱に拍車がかかり、他の競合取引所にも注目が集まり裁定の機会を窺う投機家も出始めたという。

無国籍通貨という点で金と同じであるものの、電子決済など現実的な利便性で金とは可也異なる。無国籍通貨の枠で見るに金にとってはたして脅威な存在ということになるのだろうか?また、原資産が活況になれば当然構想として出てくるのがETFで、既にフィエイスブック創業過程で揉めた人物が申請をする等しており、ますます目が離せなくなりそうだ。


現物回帰?

さて先週のニュースで目に留まったものにインドの空港で国際線旅客機のトイレから約2億円近くの金の延べ棒が発見されたとの件があった。同国では今年金の関税が6%から15%に引き上がっており、この辺を背景にしたものと考えられているがこれだけの規模だけに何とも裏がありそうな落し(忘れ)物?である。

ところでこの金地金といえば、先週の日経紙マネー&インベストメントには「金地金、再び脚光」として為替の円安安定や増税前の駆け込み需要も期待され、低迷している先物を横目に地金販売が再び伸びてきている旨が載っていた。

こうした地金需要は円建てETFにも及んでおり、当欄で先週20日付け「プラチナ復権」の項で金の主力であるSPDRゴールド・シェアが年初から4割弱減っている旨を書いたが、同紙によれば同じETFでも国内保管を謳う金の果実は年初比15%増の6.4トンと過去最高水準に達しているという。こんな流れを汲んで来年は現物回帰となってくるのかどうか、引き続きETFの動向含めて注視しておきたい。


「俺の〜」ロジック

さて、年明けに当欄で「食文化カオス時代」として一度取り上げたことがあった話題のレストラン「俺の〜」シリーズだが、いくら話題とはいえ個人的にレストランに入るのに並ぶという選択肢はありえない私は未体験だったものの、近所に最近突如としてオープンした「俺のフレンチ」に行く機会が舞い込んできたのでこれ幸いと今更ながら行って来た。

表通りから一寸入った裏路地?ながら先ず何処の店舗でも見られるように、お店の入り口には某所のホストクラブやキャバクラの如く(失礼!)、名店で腕を振ったブランドシェフの大きな写真が聳え立つ。一見ブッ込みにも見えるが、入ってみるとオ−プンキッチンで座席にも座れてそう窮屈な感じは無く店員のサービスもなかなかいい。

さて肝心の料理だが周知の通り此処は一般のお店が原価率30%とかいわれているところを倍の60%以上ということで逸品を驚愕の値段で出すというものだが、看板メニューのロッシーニなんぞは大きなフィレ肉やフォアグラにトリュフをふんだんに使い60%どころか見た感じ原価率は90%くらいになっているのではないだろうか?

他、伊勢海老やホロホロ鳥も然りで材料費を湯水のように使ったメインディッシュの一品が1,000円そこそこであるから感覚がおかしくなる。上記のロッシーニなど都内の一寸した店ならアラカルトで軽く一皿10,000円以上するがそれが10分の1の価格だから其れなりに後ろ盾が無ければ出来る業ではない。

そんなワケで当然ながらどれもこれも美味しくまた伺う約束をして出てきたが、驚異的原価率のメイン物は直に提供せずに出てくるまでの間に前菜(これも激安)やアルコールを消費させるというあたりも一つのポイントか。しかし牛丼業界など高原価率で臨んでも収益は覚束ないものが、「俺の〜」形態ではしっかり儲けが出ているというロジックが面白い。

今、あちこちで発覚している偽装までして原価率を極力下げるところあれば、こうして真逆の発想で原価率を極力高くして勝負に出るところあり。経営もさまざまである。


プラチナ復権

一昨日の日経紙社説には「資源国の輸出規制に警戒を」としてインドネシアの非鉄金属輸出規制等と共に、南アフリカ共和国がプラチナの輸出価格や輸出量の統制を含む国内産業の振興策を検討している旨が載っていた。

近年資源国では各々の事情でこの手の鉱物等の生産や輸出を統制する動きが目立ってきているが、各所利害関係が対立するだけに一筋縄ではいかなそうだ。とはいえ先週の英金属精錬大手ジョンソン・マッセイ発表のプラチナ需給も2014年は引き続き供給不足になるとの予想もあり、漸く復権の片鱗が見えてきたか。

国内外でも昨年まで一頃金とは逆鞘であった相場は再度プラチナ上鞘となり、接近場面があってもすかさず拡大する動きが定着している。ETF市場でも金の主力であるSPDRゴールド・シェアが年初から4割り弱減っているのに対して、世界のプラチナETFは年初から約6割増えているといい今後もこの辺の推移には要注目である。


タブーか否か

さて、そろそろ外も寒くなってきたということで自販機飲料もホットもののラインナップが増えてきたが、本日はチラリと見かけたところで日本コカコーラのホットジンジャーエールなる物が目に留まり思わずコインを入れてしまった。炭酸モノでホットというイメージが湧かずどんなモノかと思ったが、そこそこの喉越しで香りも際立つ意外感があった。

しかし上記のようにコールド飲料をホットで頂くという発想もそうだが、昨年あたりから本来は暖かく頂くものを冷製でというパターンもカレー等始めとしていろいろと増えてきている。この手の温度モノは味自体大きな変化は無いが、変なモノ?といえばこの味も最近はクリームシチュー味のアイスに始まり果ては洗濯柔軟剤の香りのガムまである。

この逆で食べ物味の入浴剤もまたありで縦横無尽というか何でもアリの世界になっているが、欧米では香水等でも凡そその発想自体が湧かない物などをイメージしたモノが昔からあったワケで、漸くこの辺も国際標準に近づいてきたということなのか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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