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株価のボトムがBDIのピーク

3/10の年初来安値から期末対策?が奏功してか大台を二つ変えるかの勢いで急上昇してきた日経平均株価だが、本日は米株安や円高を嫌気し急反落となっていた。さて、この日経平均株価が直近のボトムを付けたあたりまですこぶる活況であったものに海運市況がある。

その市況だが上記の日経平均株価ボトム3/10をピークとしてバルチック海運指数が続落に次ぐ続落で実に20営業日連続で下落を演じており、昨年のリーマンショック後の10月上旬から11月上旬に作った22営業日の記録更新が目前となっている。

採算はどうなっているのだろうとも思うが、用船の取り手の交渉力が強い上にこの時世で採算には或る程度目をつぶる海運会社が存在する事を物語っているのだろう、特に市況高騰をリードしていた小型モノの下げがキツい。

そんなわけで本日の日経紙財務面でも川崎汽船の減益幅拡大が報じられコンテナ船の10%削減計画も会社始まって以来の事という、他社の動向も要注目だがこちらも中国の影響は大といえようか。


税の費用対効果

本日、政府・与党は追加経済対策に盛り込む経済産業分野の主要項目案を纏め、環境対応車の普及に向けた補助制度や省エネ家電購入に対してのポイント付与の仕組みを導入して需要を引き出す等が盛り込まれた。

環境対応車といえば欧州では既にこの制度によって新車のCO2排気量を減らす事に成功している事例があるが、本日の日経紙にも公的助成について触れておりカネの出し手となる購買層に直接税金投入する動きが漸く彼方此方で出てきたかなという感じで、今後新型車のリリースに合せ一石二鳥の効果も期待出来るか。

また、上記の家電にしても昨今の新機種はどれを取ってみてもエコや省エネを全面に謳ったモノばかりが目立ち、そうした部分では今後の対象拡大は大きな課題となってくるのではないだろうか。

だいたい本年度も世界的な金融危機による景気後退の影響で法人税収入減少は明らかで、とりわけ自動車業界なんぞはその中心でありこうした補助制度による需要喚起効果の期待度は高く、回復後の税収効果を臨めば無意味な道路の掘り起こしに投入するより費用対効果?がのぞめるのではないかと思う。


脱税の背景

本日の朝日紙には金属クズの取引に絡んだ業者の脱税容疑の告発があった旨が出ていたが、そういえばつい先週も所謂「ヒルズ族」の非鉄金属回収や同卸売りの二業者が東京国税局から東京地検に告発されたとの報道があったばかり。

共通するのはなんでも06年以降の中国好景気の影響で金属の市場価格高騰が売り上げを飛躍的に上昇させたのが背景となっている模様だが、そういえばこの時期といえば当欄でも採り上げたが金属泥棒が流行っていた時期、公園の滑り台まで無くなったのには呆れたものだが後になってこうした事が出てくると成る程と再認識させられる。

この脱税の背景になった錫からアルミニウム、銅、ニッケルまで何でも高騰していたこの非鉄だが、最近では年明けから三割近い上昇を見せ国内物も中国の買い付けが顕著になって来た銅とは対照的にアルミは軟調を強いられている模様で、やはりインフラ絡めて中国の影響力が依然として強い。

ところでこの非鉄の国内先物市場、既に先月中部大阪商品取引所のニッケルは上場廃止となりアルミニウムもヒッソリと休止になっているが、残ったTOCOMアルミ市場も本日は実質的に商いが先二本で50枚にも満たない超閑散、こちらはなんとも寂しい限りである。


春の息吹

さて今週は期末、新年度と一寸バタバタしていたが、其の合間をぬって知人から御招待を頂いた春の行事の幕開けともいわれる『池坊展』へ行ってきた。

会場となった東京都美術館も久し振りであったが、しかしこの上野も季節柄もうあと数日で桜が満開という事もあって相当な混み様、100年に一度の危機の中でもまだまだ桜を楽しむ心と時間の余裕があるではないかとも思ったがこれも日本人の花見好き故か。

さて池坊、さすがその素材だけでなく器も実に美しい、竹筒に椿などはそれこそ和のど真ん中であったが、アンスリウムやストレリチアまたグロリオサなどトロピック?なものが多用されていたのは結構意外、そういえばこの竹筒にストレリチアや羊歯の組み合わせという作品があったが見事に融合していて私の今回の一番のお気に入りとなった。一方で旬ということで桜や木蓮を配した作品も幾つかあったが此れ自体のキャラが強いので素人の私にはどう合せようがなんとも違和感が拭えず、そうした意味では薔薇やチューリップも同様であった。

まあ今回は時間が取れなくて最終日になってしまった為に、ものによっては花弁が可也開いてしまい作品としてはそろそろ限界かなというものもあったが、いずれにせよ総じて素晴らしく心の洗濯には最高であった。


デイトレからエコへ

新年度がスタートした本日、全国各地で入社式が執り行われたが取引員も然り、今年は上場組も採用見送りや人数を絞ったりしていた模様だったが時事に出ていた恒例の社長挨拶も心なしか短く荒涼感が一層漂っていた感じがした。

その辺はさておき、今年の場合は厳しい言葉が並ぶ社長挨拶でさえ入社式で聴ける向きはまだマシな方で、この期に及んで突然の内定取消や自宅待機等々フレッシュマンには依然として厳しい現実が容赦なく襲い掛かっている様も続々と報じられている。

ホンの二年前には景気回復を背景にコロコロと転職などを繰り返す「デイトレーダー型」とまで言われた新入社員の特徴があったものだが、日本生産性本部によれば今年の場合はエコに関心が強く折り目正しいが使用時には育成の必要があるという?「エコバック型」であるとか。

しかしこんな時世に就活しなければならなかった方々は本当に間が悪いというか大変であったと思うが仕事も投資感覚が問われる時代、数年前だったか「会社選びは銘柄選び」というような事を書いた記憶があるが、将来のM&A、統合・再編まで視野に入れて臨んだ向きははたしてどの程度居たのだろうか?


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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