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社是転換

今週は三日に上場した野村不動産ホールディングスに次ぐ、今年二番目の大型上場となる出光興産の公開価格が決定した。

所属は東証一部で明日迄が申し込みの期限であるが、これも時代の流れなのかサントリーや竹中工務店と共に、誰でも知っている非上場大企業の路線から脱却する運びとなる。

公開価格は9,500円で約3割がロックアップ対象、想定原油価格68ドルとした見通しではEPS800円弱、従ってPERベースではそう高くもない感があるが、大規模案件且つこのポストは概ねボックス相場が多く穏便な滑り出しとなるのだろうか。


CHICAGO

約一週間前に各取引所の合従連衡について触れたばかりであるが、本日の日経一面にはCMEがCBOTを買収、合併する旨が出ていた。

合併後は「CMEグループ」と新名称になる模様だが、広範囲な商品をカバーし時価総額は実に250億ドルというから何れにせよ世界最大の取引所の誕生となり、今後の展開如何では更なる再編を促すことになるのは必至。

しかしこう面子が揃うと目先米国では気になるのが主力WTIを擁するNYMEXあたりで、既にグローベックス上では提携しているものの、今回の件でまた動向が注目される事となったLMEと共に行方が注目される。


天候デリバティブ

昨日は昨年に続いて損保ジャパンが、暖冬リスク対応デリバティブ定型商品「暖冬デリバティブ」を発売する事を発表していたが、本日は三井住友海上が落雷を対象とした「雷デリバティブ」の販売を発表していた。

こちらは中国電力から落雷データの提供を受け、先ずは落雷回数が多い中国地方での販売計画らしいが、日本初だけにどの程度引き合いがあるか興味深い。

また上記にしても例年当業者でさえ苦労している石油製品関係の調整等、ヘッジニーズは其れなりにあると思うのだがデリバティブだけに今後の枝葉に注目したい。


国内モノ

さて経営権を巡る争いから?空?になってしまった事で、一時三月から休業していたあの「一澤帆布」が新体制で本日より営業を再開した模様。

結局新体制派と旧体制派に分かれてしまったが、地元では職人に人望の厚い向きが有力勢からは支持されている感がある。

都内でもあの味のあるタグが付いたトートバックを持った女性陣をよく見かけるが、モノが良いだけにこうした部分を絶ちかねない係争は残念な限り。

そういえば関東でも数年前に元町界隈が揺れた「キタムラ事件」があったが、こちらを彷彿させるような今回の一件であった。


合従連衡

さてロンドンではLMEウィーク開催中であるが、LMEといえば今週の時事でCBOTが狙いを付け触手を伸ばしている旨の記事を見かけた。

確かにここNYSEやユーロネクスト、そしてドイツ取引所等々合併・提携気運が高まっているが、国内でも上記NYSEのCEOが今月に入って今後3〜5年以内に東証と業務提携すると発言している。

次期上場を睨んで水面下での構築が画策されている模様だが、そうした脅威?は村上ファンド以降も触手が伸ばされている大証も然り、アジアに波が向かうのも自然な流れか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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