優等生維持も限界?
9月に入り外食などは何処も“月見商戦”が始まっているが、月見といえば本日の日経紙マーケット商品面では「鶏卵20年ぶり2割高」と題し、一般的に暑さで鶏卵が傷みやすく重要が鈍る8月に鶏卵の卸値が月間で2割上昇した旨が出ていた。8月としては20年ぶりの上昇率で異例の騰勢というが、生産調整でニワトリの淘汰が進んだところに猛暑の影響で食欲不振から産卵状況も悪くなったという。
卵といえば長年「物価の優等生」といわれてきたが、鳥インフル騒動を経て潮目が変わりここ数年、特に昨年は外食ではタマゴメニューの販売を中止、コンビニでもタマゴ商品の販売休止に追い込まれるなどもはや死語になりつつある。他にもこの部類では今年は豆腐や納豆も原材料の高騰でもはや“優等生”が維持出来なくなってきており、“おかめ納豆”で有名なタカノフーズでは全商品の出荷価格を来月以降に12%以上の値上げとしている。
しかし冒頭の卵の生産調整でついでに頭をよぎったが、週明けに書いたコメの品薄もまた政府が続ける生産調整による供給不足も原因の一つではないかとも思う。この辺も今後再考の余地があろうがそれはそれとして、上記のタカノフーズのように価格転嫁が直ぐに出来る向きはまだいいが、これが直ぐにかなわぬ向きの廃業も増加しているという。優等生扱いされてきた食品類は他にもあるがこの辺の動向も今後は要注意だろうか。