金の卵、旧東芝メモリ

昨日の日経紙投資面では「東芝株主銘柄に物色」と題し、東芝が擁する「キオクシア株式」の急騰によりかつて東芝に出資した企業に投資家が物色の矛先を向けている旨の記事があった。この頁ではロームはじめ4社が載っていたが、なるほどこのうちロームは昨日に急反発して年初来高値を更新、また日本特殊陶業も本日はザラバで上場来高値を更新してきている。

またこの物色要因になっているところのキオクシア株も破竹の勢いだ。昨日は米市場でサンディスクが上昇したのを背景に大幅続伸してこちらも年初来高値を更新してきている。この株、今年の大発会が11350円であったから4か月目に入ったところではや株価は3倍に化けている。しかし思い返せば一昨年に上場した際の初値は公開価格をも下回るたったの1440円であったから“テンバガー”どころの騒ぎではないだろう。

それは兎も角もこうなると当の東芝が再上場した時の胸算用で思惑が出てくるのも自然な流れだろう。同社の再上場は今のところ最短で2028年と想定されている模様だが、こうしたケースで間接的に“お宝”を擁するという視点で見れば出資先からの恩恵にあずかっている企業も少なくなく、東芝再上場の暁には再度この手の企業に物色の矛先が向かう可能性もあり今から種を蒔いておくのも面白そうだ。


崩れるか現預金の山

先週末の日経紙総合面には「現預金ため込み是正促す」と題し、金融庁と東京証券取引所が取りまとめた上場企業に向けたコーポレートガバナンス・コードの改定案において、企業が抱える現預金を有効活用できているか取締役会に検証を求める項目を織り込んでいる旨の記事があった。こうした背景には企業がお金を抱え込み過ぎているという政府の問題意識がある。

昨年3月末の現預金合計は115兆円とこの10年で約4割増えている模様だが、高市総理はかつて企業の現預金に課税する案を謳ったこともあり企業の中でも近年では中期経営計画においてキャピタルアロケーションの方針を開示する向きも増えてきている。今回の件含めそういった機運の高まりで、新たな中期経営計画の発表に合わせ現預金雄活用方法を打ち出す向きがどの程度出てくるかも注目される。

この改定案はパブリックコメントを経て夏までに正式決定される見通しというが、インフレ下で現預金価値が目減りするのはなにも個人に限ったことではないだけにこうした企業の眠る現預金には投資家からの厳しい視線が向けられるのは想像に難くはなく、企業が従前の短期的視点の株主還元以外の成長投資を考えるよい機会になることに期待したいところだ。


総会前哨戦

先週は12月期決算の上場企業の定時株主総会がピークであった。総会といえばもう近年は株主提案が切っても切れないが、今年のそれは3月の総会としては前年から1割増加し過去最多の33議案の株主提案が機関投資家からあった。とはいうものの大半は結果として否決が相次ぐが賛成比率が3割程度に達する提案も中には散見され、6月の総会を前にこの前哨戦もなかなか緊張感のあるものとなってきている。

アクティビストが大株主の企業は毎度の如く注目されるが、昨年に37期連続増配を発表した花王に社外取締役選任の提案を求めていたオアシス・マネジメントは小林製薬に対し社外取締役を取締役会議長とするための定款変更等を株主提案していた。この提案ははたして否決となっていたが、斯様に近年の提案内容はかつての株主還元一辺倒から斯様なガバナンス関連の議案比率の高まりが顕著だ。

株主提案といえば昨日の日経紙には「個人株主もモノを言う」と題し、アクティビストなどの株主提案に個人の過半が賛同している調査があるなど個人株主もアクティビストに変貌してきた旨の記事が一面を飾っていた。上場企業の株式持ち合い解消の受け皿として安定株主としての個人株主の開拓を株式分割含め進めた結果その数も急拡大している証左ともいえるか。

そういえばこの株式分割も個人株主獲得のため近年では大幅分割をやってのける企業も少なくないが、現行の要件が従前の適用としていることで上記の個人株主がアクティビストに変貌という“例え話”ではなく、実際に個人株主が提案を出せるハードルも大きく下がってきている。物言わぬ株主も大きく変化しているなか6月の株主総会もそういった目線で注意深く見ておきたいところだ。


総会前哨戦

先週は12月期決算の上場企業の定時株主総会がピークであった。総会といえばもう近年は株主提案が切っても切れないが、今年のそれは3月の総会としては前年から1割増加し過去最多の33議案の株主提案が機関投資家からあった。とはいうものの大半は結果として否決が相次ぐが賛成比率が3割程度に達する提案も中には散見され、6月の総会を前にこの前哨戦もなかなか緊張感のあるものとなってきている。

アクティビストが大株主の企業は毎度の如く注目されるが、昨年に37期連続増配を発表した花王に社外取締役選任の提案を求めていたオアシス・マネジメントは小林製薬に対し社外取締役を取締役会議長とするための定款変更等を株主提案していた。この提案ははたして否決となっていたが、斯様に近年の提案内容はかつての株主還元一辺倒から斯様なガバナンス関連の議案比率の高まりが顕著だ。

株主提案といえば昨日の日経紙には「個人株主もモノを言う」と題し、アクティビストなどの株主提案に個人の過半が賛同している調査があるなど個人株主もアクティビストに変貌してきた旨の記事が一面を飾っていた。上場企業の株式持ち合い解消の受け皿として安定株主としての個人株主の開拓を株式分割含め進めた結果その数も急拡大している証左ともいえるか。

そういえばこの株式分割も個人株主獲得のため近年では大幅分割をやってのける企業も少なくないが、現行の要件が従前の適用としていることで上記の個人株主がアクティビストに変貌という“例え話”ではなく、実際に個人株主が提案を出せるハードルも大きく下がってきている。物言わぬ株主も大きく変化しているなか6月の株主総会もそういった目線で注意深く見ておきたいところだ。


PayPay上場

先週末にスマートフォン決済大手のPayPayが米ナスダック市場に新規上場している。中東情勢の緊迫を背景にして仮条件の下限を下回る公募価格に決まったわけだが、そんな悪環境下でもこの公募価格を割れること無く初値形成しこれを13.5%上回る価格で引けた。とはいえ時価総額は2月にこれを取り上げた時の想定時価総額3兆円超には及ばず、約1兆円減の約1兆9000億円となった。

このPayPay、現在の利用者は7300万人にのぼるわけだが、先にクレカ大手のビザと提携し米でのタッチ決済とQRコード決済双方に対応したデジタルウォーレットの展開を検討している。現在米でのキャッシユレス決済比率は約86%、これが2027年までに94%に伸びると推測されているが、内訳はクレカがダントツでそれにタッチ決済がシェアを獲得しているなかでここからどの程度牙城を崩してゆけるかだろうか。

ともあれこのIPOでPayPayは9億ドル近くの資金を調達したわけだが、仮に東証だったらこの金額が調達出来たか否かで、ナスダックを選んだ背景には2月に当欄でも少し書いたように、機関投資家が評価し易い環境が整備されているハイテク企業が多く集まるナスダック市場の方がフィンテック企業としての将来性で高い評価を得られバリエーションを最大化できるとの判断があるという。

ちなみに米でこの業界のガリバーとして君臨するペイパルの時価総額は408.4億ドル、また決済サービスのスクエアなどを運営するブロックのそれは358.9億ドル、今後PayPayがこれら大手にどれだけ攻勢をかけられるかが焦点だが、先ずは2028年のロスオリンピックなどを見据えてどの程度アウトバウンドを取り込めるかどうかというところに懸かっているか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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