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TOPIX mini

今週の気になった出来事といえば東京証券取引所が月曜日に上場した「ミニTOPIX先物」・「TOPIXコア30先物」等か。

昨今は何でもミニ化が流行っている風潮だが、先にミニ化といえば大阪証券取引所が始めた「ミニ日経平均先物」の活況がトリガーとなっており、当時に当欄ではCMEでミニがラージを抜いた経緯をコメントしたが果たして大証でも既にそういった状況で後追いしているのが現状。

TOPIXでさえもその性格上から上記の通りコア30を作っている折、マゼマゼ算出の日経平均は言わずもがなで時にNT倍率もボラタイルな展開になって来ると其れなりに引き合いもありかなとも思ったりするが、しかし早々のTOPIXミニ化で扱い証券の対応も含めてさて今後どう成長してゆくか。

ところで東京証券取引所といえば月末にも「金ETF」を上場させる予定であるが、こちらはまた後ほど。


寡占化の足音

先にオーストラリア証取が来年にも鉄鋼石先物を始める旨を採り上げたが、昨日の時事には豪英系資源大手のリオ・ティントが、週明け西オーストラリア州ピルバラ地区での鉄鋼石運搬用鉄道システムに3億7,100万ドルを投じると発表した記事を見掛けた。

リオ・ティントといえば先に業界最大手BHPビリトンから買収提案を持ち掛けられこれを拒否した経緯があるが、他にも中国の宝鋼集団が買収検討との噂も出た事もあり中国政府が投資したブラックストーンも一枚絡んでいるというオマケ付きでいろいろ思惑も出るところだが、これ以外にも同社を欲しいところは実際多数存在する。

一方で日本企業もコマツがサプライヤーとして調印する等馴染みがあるが新日鉄など唯でさえ価格に戦々恐々する中、これ以上の拡大化は可也影響があると鉄鋼連盟あたりが危惧しているが現行の独禁法ではこうした意見は至極当然、流れが巨大化してゆく中で対応が急がれる。

そういえば買収成立後は米先物取引で95%のシェアを占める事になるCMEグループとNYMEXだが米司法省は合併を無条件で承認した模様だ。


日進月歩と旧態依然

今週石油情報センターが発表した9日現在のレギュラーガソリン1リットルあたりの店頭価格は前週比0.5円高の172.4円、先週は1987年の統計開始以来初めて170円を突破していたがこれで最高値を3週間連続で更新している。

昨日の日経にも記録的なガソリン高でトヨタ・日産が北米で低燃費車増産との記事が一面にあったが、この辺ではトヨタが更に次世代蓄積電池の着手とか、はとバスがハイブリッド車導入とかの報道も本日あり、一方で株式市場では次世代電池関連のテーマに乗りストップ高連発から一ヶ月そこそこで株価が約3倍に化けている銘柄もある。

さて日本では暫定税率狂騒曲で政策対応含めてゴタゴタした上に果たして“暫定”が続くわけだが、こうして今は株式等が先取りしているハイブリッド車含めた次世代モノがいずれ普及の波に乗ってきたら、今度は電気コストになにやら仕掛けて来るのだろうか?とついつい勘繰るのは自然なところだろう。


消えゆくシャンシャン

さて株主総会を控えていろいろと悩んでいる経営陣も多いと思うが、昨日は日本興亜損害保険の筆頭株主である米投資顧問会社サウスイースタン・アセット・メネジメントが社長の取締役再任案に反対する方針を決めた事が大手各紙で報道されている。

ファンド側は議決権行使を他株主に要請する事を意図するものではないとしているが、これに限らず以前当欄で触れた事のあるミレアや三井住友海上等の損保業界は外国人株主比率が高まっておりジワジワと圧力の出て来る可能性が高まっている。

ところで再任反対といえば直近で話題だったのはやはりアデランスか、殆どの取締役再任が否決されるや後場から同社株が急騰する様は当人達には忸怩たる思いだっただろうが、正当な企業価値の向上案から会社提案でも従来型?が可決し辛くなって来ている意味は重く今後の企業統治の変化を示唆しているか。


選手の悲哀

本日の日経平均は昨日の急落に続いて続落し一時14,000円の大台も割り込んでいたが、そんな悪環境下でも昨日に続き発行済株式を上回る異常な商いで連日の東証の値上がりトップに輝いているのがゴールドウイン株。

周知の通りジャパンオープンで英スピード社製のLRを着用した五輪代表選手らが続々と新記録を出した事で販売ライセンスを持つ同社が注目された訳だが、一方で昨日はアシックスやミズノやデサントといった水泳連盟の公認メーカー株は軟調展開、特に英スピード社と数十年来のライセンス契約を昨年打ち切ったミズノこそ何ともタイミング?が悪い。

さてどれだけ凄いモノなのか素人にはピンと来ないが、日経の波音欄では「モモンガとサメ」と題して用品の飽くなき開発欲で選手という人間の技が隠れてしまわないかと警鐘を鳴らしていた一文を見かけたが、それを言い出したら境界線の問題もありそれこそキリが無いだろう。

そんな事より連盟とか公益法人が絡んだ、カネ絡みの企業論理世界の器で翻弄されている選手達がなにより可哀相に映る。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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