値下げ合戦&デフレ脱却

11月入りとなったが、月初め恒例の今月の値上げ状況は帝国データバンクによる主な食品メーカー195社における今月の飲食品値上げは、先月からは大幅減少となったものの前年同月比では倍増の282品目となっている。加工食品や“ビーンショック”が長く影響して菓子では引き続き定番人気のチョコレート関連商品の値上げなどが目立つ。

この手ではロッテがチョコレート関連71品目を値上げや内容量を減らすステルス値上げを実施、「コアラのマーチ」や「パイの実」などの定番モノは8月に続く再値上げとなり、他社も明治やカヤバ食品などこれらチョコ菓子の一部を値上げする。しかしこのチョコも定番のハイカカオ商品はじめとした値上がり加速には辟易するが、体感ではオリーブオイル並みになって来た。

斯様に容赦なく上げ続けるモノあれば、先月の今年最多の値上げから価格転嫁に対する企業の慎重な姿勢も一部見られる。イオンはPBなど実質値下げを敢行し、外食も吉野家をきっかけに大手各社が挙って値引き合戦に突入、またIKEAも昨年11月から今年に入って4度の値下げを敢行し5度目の先月は家具・雑貨など70点値下げを始めているなど各所で値下げの動きが顕著になってきた。

たしか自民党の公約ではデフレからの完全脱却を謳っていたが、こうなるとデフレに逆戻りするのではという感覚にもなってくる。先月末の日銀金融政策決定会合では現在0.25%としている政策金利を据え置くことを全員一致で決定しているが、果たしてこうした環境下で日銀が何処まで利上げを敢行出来るのか?その辺も今後は気になるところだ。


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