383ページ目   雑記

デフレの行方

さて、ちょうど一週間前に「〜もうじきにタイコムも破産という選択〜」な旨を書いたが、やはりというか巷ではジングルベルの鈴が鳴る中をこちらは破綻の鐘が鳴り既報の通り大阪地裁へ破産の申請である。まあ、表面上はマーケット縮小だの競争激化だのという事情を知らない講釈ばかりだが、?箱?にされた企業の末路はこんなもの、ここもこれからいろいろと水面下では問題が浮上し大変だろう。

そんなこんなで今週で2009年も幕を閉じるが、ざっと振り返ってみて今年は如何なものであっただろうか?当欄で春先から挙げただけでも衣類、靴、家具、牛丼やジーンズなどの値下げ合戦などあったが、先月あたりではボージョレ・ヌーボーまでが格安品となって山積みになっていた光景がよみがえる。

政府は11月の末に3年5ヶ月ぶりに「デフレ」なる認定をしたが、決定打を見出せないまま動揺だけが広がり今更ながらの改めての宣言なんぞしなければよかったとの声もある。まあ、この辺にも政府と日銀の温度差を感じるが、100年に一度の経済危機でも「ハチが刺した程度」と言ってのけた経緯のある日本ははたして何処へ向かっているのだろう?

斯様に価格体系や業界も変遷著しく今年は更にこれが加速した感がある、ちなみに日本漢字能力検定協会が全国から公募した今年の漢字は「新」であったが、それが持つイメージとは逆に新政権一つ取ってもどうもしっくりとはこない感も。さて、来年はこんな変遷が更に継続されるのかどうか粛々と見てゆきたいと考えつつ今年はこれで失礼したい。

皆様、一年間のご愛読まことにありがとうございました。
どなた様も良いお年をお迎えください。


御節

もう師走も終盤に差し掛かりはや本日はクリスマスイブであるが、この期になると毎年恒例ながらいろいろなところから「御節料理」の案内も出揃い、大手の百貨店でもその受付が今日あたりで締め切りというところが多い。

さて、三年前の今頃も当欄で「御節」を書いたが当時は金田中あたりが10月中旬の初日で売り切れるなど景気も良かったが、今年は景気低迷に伴う消費不振やデフレの影響もあって、前述の高額品が落ち込む一方で低価格帯が伸びているという。

余談だがそんな中でイヤでも目立つのが、あのミシュランで星を取ったレストランがいきなり強気な価格設定になっているという点か。数年前まで他のレストランと同価格の設定でその内容を競っていたものだが、今年のパンフなどを見ていると大した内容でない物を此処だけ三倍近く飛び抜けた価格は滑稽な感さえ醸し出している。

ココが都心に出しているレストランもどう見ても自己満足としか思えないような仕上がりで、なにやら巨匠の名で鳴り物入りで登場したものの、連日超閑散で苦戦している某フレンチの道を辿りそうな感もするが、はて本日のイブは予約でしっかり埋まったのであろうか?

昨年には当欄で「星と驕りと・・」というタイトルでコメントしたが、これをフト思い出した一件であった。


アバクロ上陸

さて、今週なんといっても話題になったのはあの「アバクロ」が日本初上陸したことであろうか。今日も前を通り掛ったが、宛ら早めに開店したクラブのようであった。

この「アバクロ」ことアバクロンビー&フィッチについては当欄で10月にも「何れが黒船か?」のタイトルで既に一寸触れた経緯があったが、アジア初出店の日本で選んだ地は激戦区の銀座。しかも本格的にファストファッション熱を盛り上げることとなった、あのH&Mの至近距離でのオープンである。

此処といえばディーゼルなんぞの対で一頃はそのプレスでもストア・モデルから従業員の扱いについても人種問題を提議させるような話が持ち上がった時期もあったものだが、先週末にあったストア・モデルのお披露目ではさすがにロケーションを意識してかアジアやハーフやクォーターまで混合であった模様。

さて同じカテゴリーのアメリカ勢としては、今年の春に同様の激戦区原宿に進出した「FOREVER21」があるが、どう見てもこの「21」どころかその倍も生きてきたアラフォー(失礼!)と見受けられる方々までも彼女達に交じって買い物を夢中にさせているが、はてアバクロもそんな現象なるや否や。そうそう、近所ではこうした新興勢進出の対で松坂屋に入っていた「グッチ」がもうすぐ撤退する運びだが、この後には上記の「FOREVER21」が入るとかという話になっている。

また一つ銀座の風景が変る。。。


粉飾国家の芽?

本日は投資家のバイブル?会社四季報や日経会社情報の新春号発売日であったが、小反落となった本日の日経平均もその中身ではこれらに反応した個別もあっただろうか。

経済激動の昨今こうした企業データでも前号予測などと見比べるとトンでもなくギャップが出ているものも散見されるが、これが内閣府の発表モノという事となると一寸話が違う。先週の出来事というか発表で酷かったのは、この内閣府が発表した7-9のGDP改定値が11月公表の速報値に比べて年率で3.5ポイントもの下方修正になったという点であろうか。

先の「政府のデフレ宣言」を裏付ける結果と片付けてしまうのもいいが、何処ぞの粉飾企業のディスクロよろしく此処まで修正の乖離が大きくなってくると、これらもうかうか信用出来なくなってくるのは自然だろう。GDPなんぞはそれこそベタだが、これから各種統計やらが勝手に手直し出来る算出方法でこんなにギャップが出るようになったら最初から穿った見方で別な読みで数値を見るようになってしまうし、そうなったらこれはもう本来の用ではないだろう。

今月に入ってから株式市場はスルスルと約1,000円ほどの戻りを入れたものの、日曜の日経紙には世界的な株高基調の中で、総選挙のあった8月末以降の株価騰落率では主要20ヶ国・地域で日本株は唯一のマイナスとなり、出遅れが鮮明である旨が載っていた。相場も猜疑と信頼の中で揺れてくるようになるとこれまたややこしくなるか。


無知な机上論の危うさ

さて、本日の日経紙二面には小さく「嫌われ者」で意気投合?として、民主党の小沢幹事長と指揮者の小澤征爾氏の両者が、事業仕分けにおいて文化芸術関連予算が大幅縮減と判定された事に対しての対談が為されていたことが載っていた。

この辺は週初にも文化予算を大幅縮減するとの判定に対して、日本オーケストラ連盟など音楽関連5団体が緊急アピールの記者会見を開き民主党へ要望書を提出するなどの行動があったばかり。これに限らず物理モノから酒類関係まで何処も逆風に晒され怒りあらわの様相だが、中でも身近な分野でどうかなと思ったのは漢方薬を公的医療保険の適用外とする方向性が示された問題だろうか。

この報で真っ先に心中穏やかでないのはそれこそ大手のツムラなどか。同社といえば昔、カラ売り筋が戦局を有利に持ってゆく為にこれと同じ話を彼方此方流布した経緯があったのを思い出すが、まさかそれが今蘇るとは想像もしなかった。しかしそれ以前に我々消費者にとっても今流行りのインフルエンザから婦人科・小児科までその範囲は幅広く投与されているだけに、なんとも現場を知らない机上の空論だけで進められた構成のお粗末さは否めない。

漢方薬が保険適用外となれば、保険診療と保険外診療を併用する混合診療にあたり全額患者負担ということになるが、この混合診療とて現状は曖昧な一部解禁。以前当欄で「歯科医とコンパニオン」の項でも少し書いたが医療分野の技術革新は日進月歩、一刻も早い混合診療の解禁も願うところである。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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