659ページ目

夫々の立場

さて個人的に今週一寸気になった事といえば、会社役員がメイプルソープの写真集を国内へ持ち込もうとした際に東京税関よりこれを禁じられ、これを不服とした輸入禁止処分取り消し訴訟の上告審で最高裁が口頭弁論を来年1月に開く事を決めたという件。

ロバート・メイプルソープといえば私も以前に、ファッション業界で活躍する某女性デザイナーから同氏の「Flowers」を贈られた事があり、元々オキーフが好みであった私をよく把握しているなと嬉しかった事があったがその時以来のファンである。

さてこれを関税定率法で輸入が禁止されている風俗を害すべき書籍とはなんとも無粋な判断であると思うのだが、アート系では他にもカレライカレラのロエベ資本が入りソフト路線に転向する前のジュエリーが成田で足止めされた等の噂も過去にあった記憶がある。

まあ立場違っての見解相違だろうが、関係者も敵地視察の積もりでたまには少しでもアートの鑑賞を嗜む心の余裕を持ったら如何と思う今日此の頃。


何れの功罪?

本日石油情報センターが発表した週初の石油製品の価格動向調査によると、レギュラーガソリンが初の150円突破、灯油も初の1,600円超と2週間連続で最高値更新となった模様。

もう値上げ関係については夏場から度々触れているが、エネルギーに限らず直近では森永製菓が主力のチョコ製品やキャラメルといった菓子類を約30年ぶりに値上げすると発表、ポッキーのように中身を減らしてきた減量措置もそろそろ限界といった感じだ。

高騰する商品相場について過剰流動性投機資金の影響は勿論の事否めないが、小売価格に転嫁し切れない企業等の実需系が否応なしに高値に触手を伸ばしているのも事実、マーケットの構造上の問題も他にあろうがやはり嗜好品とは違う食品関係は今後問題になって来るか。


NEO第一号

本日も株式市場は年初来安値更新で3年2ヶ月ぶりの8日続落と依然冴えない展開であったが、そんな中でプラチナチケットとされた「ユビキタス」がIPOを果たし、下馬評通り終日買い気配で推移し公募価格の3倍まで切り上げたところで時間切れとなり明日以降に初値は持ち越し、このまま行けば今月に入ってからの連続公開価格割れを一気に打破する。

さてこのジャスダックが新たに新設したポストNEOだが「成長可能性のある新技術又は新たなビジネスモデルを有する企業を支援するとともに、投資家にこうした企業への投資機会を提供することを目的とした市場」とされており、同社はこの7番目の新興市場第一号案件として初上場となる。

Ubiquitousとベタな社名に任天堂DS絡み、おまけに小粒と話題性には事欠かないが、過去怪しい企業を有した市場もあった経緯を踏まえ今後こういった新設市場の行方には大いに興味の湧くところである。


中東に倣う?

週明けの本日は株式が続急落し2年半ぶりの7連敗に沈み、商品も一部を除きどの銘柄もストップ安の暴落に沈む等また夏の再来を見ているようだが、どれもご存じ荒れた為替に因るところが大きい。

東京市場では先週末から111円台のフシ目が意識されていたようだがこれもアッサリ割り込み1年半ぶりの円高水準へ、FX絡みでもショートの積み上がり具合からアンワインドによる圧力は軽微ともされていたがそう理屈通りの動きにはなってくれないようだ。

ところでドル受難といえば、あのスーパーモデルのジゼル・ブンチェンがP&Gの広告出演契約におけるギャラをドルではなくユーロで要求との一部報道が先週あり、P&Gが沈黙する中を妹のパトリシアがこれを否定していた一幕があったが、年収3,000万ドルを超えるだけに確かに思惑でありまた絶妙なタイミングであった。


売却の意図

今週の話題といえば、5日のペトロチャイナや6日のアリババ・ドット・コムといった有名どころの新規上場だろうか。

特にペトロチャイナは数年前にあのウォーレン・バフェット氏が個人株主として躍り出て注目されたものの、最近になって大量売却に動きこれがスーダン関係の思惑も絡んで一部話題になった経緯がある。

果たして初日はペトロチャイナは初値で48.6元と公募価格の約3倍、アリババ・ドット・コムもザラバ39.95香港ドルとこちらも公募価格の約3倍と共に冷めない投資熱を裏付ける形になったが、その後の地合いからも窺えるように吸収が偏り需給への影響が一部懸念されている。

しかし約5,000億ドルといわれるあのエクソンの時価総額をも上回り一応世界一になったものの、実質的な国家分もあり市場出回り分等みれば今後の株価形成では当然バブルが生じ易くなるか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2025

5

1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31