164ページ目   株式

将来より目先

本日は閣僚後会見にて中川財務金融相が自社株買いの緩和と空売り規制の強化について追加の市場対策を公表しているが、金融サミットを受けた株式市場が弱含みとなっている事に対応した物とか。

さてこの空売り規制なる物だが当欄では先月末に触れた経緯があり、愚策?ながら一般への売り叩きは悪という感情も相俟っての解り易さから各国へ倣えで発動したような格好になっているが、先にも書いたように将来の受け皿の一つを排除しリクイディティを奪ってでも選択した背景にはやはりその場しのぎ的な焦りは隠せない。

また、そもそも株券の事後調達云々を今更掘り返したところで過去の不正履歴の再確認程度、とにかく直ぐに考えろ的な要請からか当の金融サミットにしても今回の此れにしても対策の羅列というイメージが濃厚だが、何れにしても範囲を広げれば未だ未だファイナンスに絡む物は矛盾点が彼方此方に存在する。


上場交代?

本日付けの朝刊で見掛けたがマンション分譲大手の今期連結業績は不動産不況が業績を直撃する見通し、不動産といえばこの土砂降り市況の中を日経朝刊に全面広告を出していた不動産事業のヒューリック株式会社が昨日東証一部に上場の運びとなった。

敢えてこの凄い時期に上場敢行したのは先に触れたFXプライムと同様だが奇しくも主幹事は同じみずほインベスターズ証券、一部への直接上場は昨年のソニーフィナンシャル以来だったと思うがこの業種にして吸い上げもそこそこの規模だっただけに開けてみればやはり買いハナスタート、月を跨いでここ公開価格割れの初値形成が連続している状況にまた続く事となった。

昨日触れた自動車業界も酷いが不動産も今迄触れてきたように推して知るべし、昨今煩いので迂闊な事は言えないがヒューリックのように上場企業の仲間入りするものあれば、上場企業でもこのままでは年を越せない既にカウントダウンに入っている云々もいろいろと耳に入ってきており対照的に消えゆくモノもありといったところか。

しかし数えてみれば今年に入って上場企業の破綻は28社にも上る、先月末にはこの市場急変から東証がとうとう上場廃止基準を緩和、時価総額の適用を初めて停止する事態となったが猶予期間が延びた事による延命がはたして良いのか否か、いろいろと考えさせられる。


真意

トヨタショックのほとぼりも冷め遣らぬまま様子を窺っている市場であるが、本日の日経紙の一目均衡欄にはこのトヨタ関連で「トヨタグループ株式ファンド」についてそのディスクロ絡めて「これってどうなの?」と問題提議をしている記事が目に留まった。

しかしこのトヨタショック、確かに一兆円減額はサプライズで改めて彼方此方震撼させるには十分な効果があったとは思うが、半ば公約的な配当政策を取ってきた日産も中間ではまさかの減配等々それにしても自動車業界に対する悲観の眼はこの時世恐ろしい。

勿論これらと同一視出来るはずもないが昨日はドイツ銀行のレポートショックからGM社が62ぶりにたったの3ドルまで暴落、たとえ米政府の救済策があっても株主に利益無しで株価はゼロまで下落と謳われたら堪らないが実際他業種の大手含めてそのまま否定出来ないだけに厄介だ。

さて、この暴落時に新規口座開設した向きの人気だったか金額ベースだったかで筆頭格とも言われるこのトヨタ、上記紙の同欄には予想を大きく外したアナリストらの「会社側予想は極めて堅め」との分析は言い訳めいているとも書かれていたが、実際のところ勘繰れば会社側もこれ以上もう修正したくない事の表れかも知れぬ。


金融危機のバイプロ

本日の日経紙には消費者心理の冷え込みから日米欧での自動車販売が急減速している旨の記事が大きく出ていたが、昨今特に高級車不振が酷く昨日発表のBMW・7-9期は純利益前年同月比63%減という事で新たに4万台の追加減産の意向、同じ独系ではポルシェも年末年始に減産との発表が相次いでいる。

さて、このポルシェといえば相場の方へ話が逸れてしまうが最近で話題になったのは、ここが大株主になっているフォルクスワーゲンの出資比率引上げを発表した為にショートしていたヘッジファンドが我先のカバーに動きこのVW株が前代未聞の暴騰劇を演じた事か。

なにせ200EURそこそこだったものがたった二日間で1,000EUR以上にまで暴騰し、一時は時価総額があの米エクソンモービルをい抜いて世界一にまでなったのだからこれは凄い。

世界的なロスカットに因って株式も通過も暴落模様の中、踏みによる暴騰も当然事例としてはアリだったのだろうが昨年もっとも魅力に欠けると揶揄されていた円もその類だったか、金融危機の珍事?は彼方此方にその芽が存在する。


Trick or Treat

日経平均株価は引続き大幅続伸で連日の大台替りとなっているが、週明けは一部メガバンクが保有株式下落による自己資本比率低下に対して大規模増資の計画を表明した事で軒並みストップ安まで叩かれた事が印象的だったが、久し振りにメガバンク以外のそれを見たらまあどれも酷い株価になっている。

上場時に当欄でも触れた新生銀行なんぞは何時の間にか100円台にまでなっていたが、そういえば前身であるあの日本長期信用銀行の経営破綻から今月でもう10年も経っている。

余談だが当時は同行の略称LTCBと、同じく破綻したヘッジファンドのLTCMとでLTCコンビとかいろいろ言われたものだが、さしずめ今が旬なイニシャルでは米金融機関から取った「ALM」か、何とも皮肉だが本来ALMは「Asset Liability Management」で資産負債のリスク管理方法を指すらしい。

さて話が逸れたが、これらALMへも為されたようにバブル後は金融機関への公的資金という借金が大きな役割を果たした訳だが、周知の通りこの悪環境で業績も推して知るべしでこの完済もまた遠退く事になるか。

メガバンクとて今年の7月に当欄で「5年後の難物」というタイトルでみずほFGを取り上げた事があったように先を考えるといろいろ懸念材料は多し、相次ぐリップサービスで日経平均株価は急騰しメデタシの報道が多いが対照的にみずほFGのザラバで7日続落等こうしたコアの金融系の弱さは否めず、これらの本格的立ち直りまでは楽観論はどうかなという感じがするが。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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