165ページ目   株式

入梅

本日は朝から冴えない天気であったが、午後に気象庁は関東甲信越地方も梅雨入りしたと発表していた。

先月からラニーニャ現象が発生していると同庁は既に発表しているが、この現象がおきた過去の梅雨時を見ると梅雨明けが早まったり太平洋高気圧が活発化する傾向があるとも言われ、猛暑関連のビジネスも気になるところである。

マーケットの方も株式では先に海運が乱舞していたが、この手のポストは恒例の様に来るケースも多く過去を見返してみればけっこうヒントが隠れているかもしれない。


再現

週初には中国政府による追加抑制策への警戒感から8%を越える下げ幅を記録した上海株式であったが、翌日には続急落から急反発と値幅が360Pを越える等乱高下となっている。

特性として個人の比率も高いのでさながら仕手系にも似た動きとなるだろうが、先にも書いたように「いつか」が来るまではこうしたボラタイルな動きは継続されようか。

ところで今中国ではハイテクを駆使したカンニング業者が流行っているらしいが、株式関係でもバブル当時こちらで流行った商売はけっこう儲かるだろうなと何気に考えてしまう。


感染力

ロイターによれば中国国内の株式取引口座数が、初めて1億を上回った可能性があるとの事である。

昨日時点でも出来高が最高に達する中を上海総合株価指数が最高値を更新、一度に複数の口座開設が可能という部分を割り引いてもこの増殖ぶりは驚異だが、先週グリーンスパン前FRB議長も「いつかドラマチックな形で収縮するだろう」と警告を発しているように依然中国株バブル破裂警戒論は耐えない。

人民銀行の流動性回収アナウンスも意に介せず店頭に人だかりが出来ている光景は日本の80年台バブル以上のものを感じるが、所謂バブルだけにやはりその終焉は崩壊してからでないと確定出来ないのもまた事実である。


半人前

本日の株式市場は平均こそ後場には伸び悩んだが、銀行中心に金融セクターの活況が昨日に引続いて見られた。

昨日トリガーとなったのは過去最高益を更新していた住友信託銀行が、07年3月期で税務上の繰越欠損金を解消し法人税の納付を再開する件、実に13年ぶりに大手行のトップを切っての事とか。

ところで欠損金残額と今後の収益から考慮するに、気前よく元頭取に退職慰労金を支払う予定のメガバンクあたりは数年先に再開となる見込みで、公的資金から黒字の相殺までけっこう使い放題だなという印象。

少し前まで国債の例えで大量の信用残高と不良債権を抱えた銀行株の如き存在に似ていると書いた事があったが、本質の負の部分は本当に脱却できたのかどうか疑わしい。


反面教師

少し前にも触れた上海株式市場であるが、その後の経済指標を受けた利上げ懸念もなんのそので連日の最高値更新となっている。

売買高や時価総額も更に膨れ上がっているが、先に香港を引き合いに出した通りこうなるともう単純に大型株か新興の小型株かという比較にも似た物となって来る。

今月初旬に第一財経日報では米国の人民元切り上げ圧力に直面している中国は、日本以上に国際環境の変化に左右され易いとして日本のバブル崩壊教訓に学ぶべきであると警告記事を載せている。

経済成長に則さないピッチで上伸するのはこの手の常だが、最近外資参入の間口を広げたあたりもタイミングとしては可也怪しいという見方も一部には出ている。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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