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JPその一

2005年の郵政民営化関連法成立から約2年、本日はJP(日本郵政)が発足の運びとなった。

その形態から銀行や保険等4つの事業会社に分社化される事になったが、うち「ゆうちょ銀行」だけでも「三菱UFJファイナンシャル・グループ」を凌ぐ200兆円以上の総資産を持つ事になる巨大企業の誕生である。

これら早ければ3年後の株式上場を目指し、売り出しを経て完全に民間企業への変貌を遂げるわけだが、所謂他のメガバンクとは違って国債に偏向する収益構造や、先週渡辺金融相が「親方日の丸で法令順守態勢が非常に危うく、不備であったことに尽きる」と酷評したようにコンプラ関係でも課題は山積み、それはそうと元政府モノだけに先ずは株主責任ならぬ国民負担が出てきそうだ。


飛び乗り飛び降り

12日付けで記したように突如として辞任した安倍首相の後を受け、本日は自民党総裁選に出馬した福田元官房長官と麻生幹事長が国会内の衆参両院の党所属国会議員の事務所を戸別訪問し支持を訴えた模様。

さて麻生氏がまだ有力とされていた12日は漫画やアニメ関係に造詣が深いと言われる氏の動きが好感される格好で、その関連株や麻生グループ株は軒並みストップ高交えた急騰を見せたが翌日からは早くも反落と典型的な一発屋の様相、これの反省か次に物色された福田氏銘柄一部の石油株を除いて低位株という事もあって然程動かず小動きに終始していた。

今晩は注目のFOMCがあるが他にも今週は金融大手の決算が目白押し、これらから一旦手仕舞いの動きからか日経平均は急落となったが未だ国内要因と併せ持ち越しは躊躇されるところでこうした早い者勝ちの連想ゲームは続くか。


恐怖心指数

昨日もそうであったが日経平均は本日も300円以上安い水準から大きく切り返す等、前場と後場の動きを異にし株式市場ではこのところ非常にボラタイルな動きが続いている。

ところで本日の時事には8月のCBOE(シカゴ・オプション取引所)のVIX(ボラティリティー指数)は前年同期比で611%増になったと出ており、また同取引所傘下の先物取引所の8月合計出来高は前年同月比251%増で3ヶ月連続で過去最大を更新、VIX先物は過去最大であった前月を46%も上回る水準となったとか。

一部に知られているように同指数は投資家の恐怖心理を示す指数として知られているものだが、昨日のサブプライムローンを巡る米議会下院公聴会では米財務省のスティール次官が、経済への打撃はまだ終っていないと述べた模様で金融市場が安定してくるのは未だ先になる見通し、これら同取引所の活況は羨ましい限りだが国内もニーズを考えた政策が急務だろう。


ヴィトンの広告に想う

日経紙で見掛けたのだが個人が購入できる株式投資信託の本数が急増し、4年9ヶ月ぶりに投信の本数が東証で取引される上場企業数を上回ったとか。

投信といえば今年は地球温暖化やら水関連やらで所謂、環境関連である「エコファンド」の増加がけっこう顕著であり、これに限らず6月にも一度触れたがCO2削減関連の外貨定期もその類であるか。

そういえば過日、日経紙に載っていた「ルイ・ヴィトン」の全面広告のモデルにはゴルバチョフ氏という珍しいキャラが登場していたのが印象的であったが、小さく「グリーンクロスインターナショナルの活動を支援します」と謳ってあった。

なるほどそういった繋がりか、と納得するのに時間はかからなかったが8/22付タイトル「自然からのメッセージ」もそうだしいろいろと個人レベルでも考えなければならない時期になって来ているか。


現物交換可

さて今週目に付いたものといえば週明けに日経紙一面に載っていた「東証が金ETFを来春上場」という記事だろうか。

これについては既報の通り先に大証がリンク債を絡める苦肉の連動上場投資信託を上場させているが、東証はその占有率から指標とされているあのステート・ストリート社の商品を相互上場させるという方針としており、勿論現物の裏付けが為されて交換が可能なものとなる。

この辺は前にも触れたが来月施行する改正信託法や金融商品取引法を踏まえてのものだが、本日は金融庁がETFにおける税制手続きを包括的に税額控除対象指定し簡素化する要望の旨が日経紙に載っており、着々と整備は整いつつあるようだ。

今年頭には同ETFの件でアジア初としてシンガポールに先を越された事に触れたが、今後の年金等の参入その他機関投資家の動向でこの遅れは取り戻せるか、また国内では取引所再編のトリガーになって来るか大いに関心を抱くところ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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