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濫用的買収者

注目のスティールVSブルドックであるが、日経紙始め既報の通り東京高裁はスティールを濫用的買収者として認定し同社の抗告を棄却する事となった。

同高裁判断前には不安定な動きをしていたブルドックは、これを織り込む形で気配を切り下げていたが3日ぶりに何とかストップ安で辛うじて値が付いたが、この煽りで同関連銘柄は軒並み下落の憂き目に遭っている。

ただこれらの企業からはここぞとばかりにこの認定を評価する意見が湧いている模様だが、発行する新株予約権の現金交付にしてもこれが原資で使われる可能性もあり一般にしても受け取った株を再応募する向きが急増したらまた風向きが変るかもしれないという流動性がある。

その辺は兎も角まあ今迄の行動が無ければまた判決も変ったかもだが、全般今後を考えた場合スッキリとしないものがありその辺また後で触れよう。


株式顧客の関心

さて月を挟んで昨日もストップ安と急落していたコーンも、海外休場で怪しい動き?の夜間から本日は一服商状となっていた。

TGEもこれだけボラタイルになると、何度か触れてきたeワラントの方も俄かに動意付き先週の週間ランキングにはトップ5とワースト5何れにもコモディティー物が顔を出すようになって来た。

受粉期を迎えるコーンは大豆と絡めて思惑の出るところだが何れにせよ天候相場の真っ最中、腕に自身のある向きは縦横無尽に様々な投資ツールを駆使しその組み合わせによっては妙味も大きいだろう。

いつも述べているように啓蒙の意味からも、株式関連でこうして目に付く部分でコモディティーが頻繁に登場する機会が増えて来ると面白くなってくるのだが。


続々上場

先月のブラックストーン・グループに続いて今度はコールバーグ・クラビス・ロバーツ、所謂KKRが株式を上場させ同時に12億ドル以上を資金調達する予定と大手紙に報道があった。

KKRといえばナビスコ買収や最近ではあの日興プリンシパル・インベストメントにも興味を示していた事で有名だが、日本ではあまり目立った成果は聞こえて来ない。

そういえば上記ブラックストーンとは奇しくも昨年、ほぼ決着済みの某企業LBO案件を巡ってオファープライスの醜い引き上げ合戦をやった事も一部に有名、紳士協定破りめいた事から後に同社はファンドIPO需要を崩したと苦言を呈される等何かと話題を提供してくれる。

何れにしろ両者共に買収ファンド、他からの資金導入の多様化からまた新しい構造が構築される。


暗中模索

さて株主総会も一巡し各担当者もホッと一息という感じだが、今年はファンド系によるお約束の大幅増配要求は表面上軒並み否決された形ながら各社何らかの歩み寄りで含みを持たせた結果となっている。

昨今は買収防衛策に関しても複雑化して来ており、現場に経つ経営者も株主もそれなりの理解度が要求されることになって来ている点では、数年前から比べより本来の姿に前進しているともいえるか。

ところで軒並み減収減益が相次いだ公開取引員も恙無く通過した模様だが、以前も一歩先ゆく外からの主導型が多いとの意見を書いた事もあったがやはり一般とはどうもニュアンスの違いを感じてしまうのである。


輸入品

さてETFへの資金流入が分配金確定日を控えている時期柄もあって今月は急拡大、特に先月からは銀行系の買いが活発化しているとか。

このETFといえば先週には米バークレイズが日本で商品先物指数に連動するETF販売に乗り出すとの報道があったが、外国投信という名目で輸入販売といったところだろうか。

東証は海外ETF誘致にいろいろ画策している模様だが、これが目玉の一つとなっている先のNYSEとの業務提携は時間が掛かっている割には具体的に進展している物はないという話も入って来ている。

先行きは独自の商品ETFをとの思いは強いだろうが、はてその実現は何時に・・。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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