169ページ目   株式

デュレーション

本日S&P(スタンダード&プアーズ)が纏めたリポートによると、財政改革なしに高齢化が進むと日本国債の格付けはダブルBになるとの警告が為された。

現在から一気に急落という構図だが今回は証券試験等にも出題され易い社会保障費の増加が、政府赤字を急拡大させるというシナリオ。

別段こうしてクローズアップされなくとも例えて言えば国債は、大量の信用残高と不良債権を抱えた銀行株の如き存在に似ているが、貸借倍率がいいのか?あまり危機的に喧伝されていない。

そういえば少し前に騒がれた?2008年問題?は借換促進でもう何の問題も無くなったのであろうか?


証取法第167条第1項

周知の通りインサイダー取引容疑で「村上ファンド」代表が東京地検に逮捕される事態となった。

そんな訳で前場は兜町界隈は関係者で随分とザワついており、記者会見は私も拝見したがいつも通りに弁が立つ姿に粛々と事が運んでいる様が窺えた。

正直このクラスで炙り出されるのであればまだまだ興味深い取引は幾らでも探せそうなものだが、これら当然そうなる経緯が存在するのでマトモに考えるだけ無駄か。

しかし最後まで阪急との統合に懸念を顕にする等、経営論については未だ訊きたい部分も多く批判以上に温い上場企業に緊張感を齎せた功績は大きいと思う。


新規上場

連休明けの米市場が大崩れとなった事も影響して日経平均も酷い崩れを呈している。

一部市場では後場からソフトバンクが悪役視されていたが、その絡みでは業界からヘラクレスに本日「SBIフューチャーズ」が上場となった。

偶々とは言え何とも土砂降りの中で上場したものだが、公開価格に対しては倍以上の気配切り上げで終了する等、地合いが逆に味方しほぼ事前予測通りの動きをしていた。

ヘラクレスは伸び易い?が、直近で先駆した同ポストのIPO組が総崩れとなった本日だけに同社の寄り後の健闘を期待したいところでもある。


各国連鎖

一週間前の当欄で「〜人気のBRICs投信の一部が新規申込停止措置を取ったりとか報道されているが、要所ではガス抜きが必要な物も除々に出て来るか。 」とコメントしておいたが、昨日のインド株は下落率10%を超える急落で取引が一時停止の事態にまでなった。

投資家への課税強化がトリガーらしいが、本日はNCAERもインドの経済成長率減速見通しを出してきており材料も後から付いて来る典型的なパターン。

昨年ムンバイ証券取引所では過熱感から警告を出した経緯があったらしいが、これに限らず時間の問題であった物は多岐に亘っているのが現状である。


日本のANDERSEN?

昨日一服したのも束の間、急落したダウの影響もあってか本日の日経平均はザラバ約二ヶ月ぶりに16,000円台の大台を割る事となった。

ここまで至る過程で種々の要因はあったであろうが、一段下の追証トリガーとなった一つに日経紙でも採り上げていたが不動産系を中心にした決算発表延期がある。

日本の中央青山問題がアンダーセン並になってしまうのか否かだが、某企業のように定期入替えと謳っているところは大義名分が立つが、突然変えれば負の蒸し返しが表面化する可能性もあり、また現状維持でも地雷を踏んで動けないと周りから穿った見方をされるという構図にもなりかねない。

何れにせよ戦々恐々の場面は今後もまだあるか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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