388ページ目   雑記

正規衰退と裏増殖

さて、日曜日の日経紙マネー生活面には、そのリボ払い、大丈夫?として最近の不況による収入減の影響で、クレジットカード支払いにおけるリボルビング払いの利用が増えている旨が書かれていた。

これが目に留まったのも確かに最近ではこうしたものに対する記事も多く見るし、当のカード会社にしても従来からすればやたらと気前のよいポイントを進呈等と謳われているものは、よく見ると一括をリボに変更したらというものがやけに目立つ。こうした背景にはカード会社の残高増加があるのだろうが、またこんな手数料のマジックが見えず後々の苦情というかトラブル増加も想像に難くない。

しかしカードの類では、最近は消費者金融なんぞ総量規制やら何やらの影響で廃業した業者含めて正規ではなくなった衣替え組が増殖の一途だとか。これはとりもなおさず上記の影響で増殖した所謂融資難民といわれる向きに対応して出来たビジネスであるのは云うまでもないが、顧客を手土産にグレーな業者をコロコロ渡り歩くさまは、まるで衰退著しい何処かの業界でもそっくりな光景が見られる。

民主党が圧勝しその恩恵期待組の関連銘柄が高騰する一方で、その負の関連銘柄を象徴するものとして消費者金融群には直近で年初来安値を更新するものもあるが、こうした部分でも悪い連鎖の芽はまだまだ途上ともいえようか。


不況無縁?なガールズ

本日は女性向け某業界関係者と話す機会がたまたまあったのだがそこで話題になったのが、ちょうど先週末に国立代々木競技場体育館で開催された「東京ガールズコレクション」であった。

昨今の景気低迷の影響からホールセールで精彩を欠くパリコレとは対照的にこちらはリテール系で数年前から脚光を浴びており、やはり各女性誌と専属契約している人気モデルが一堂に集まり、来場者がその場で携帯からネットでそれらと同じモノを注文出来るところが爆発的にウケているようである。

憧れのモデルと同じ服をと後悔するかどうかもわからないものを興奮冷め遣らぬうちに即注文してしてしまうのは、気配値がどんどん上がる(下がる)ところを思わず買い(売り)の手を振ってしまう心理に似ていなくもないが、よく云われる「感情が高ぶると、人は冷静な時にはとらないようなリスクを顧みない行動を取りがちである」というような所謂行動ファイナンス理論をフト思い出した。

まあその辺はともかく、ポンポン注文を出せるのにはそこそこの可処分所得も背景になっているようだ。だいたいバイトに小遣い世代なんぞ不況に対しディフェンシブな集団であるし、最近のランキングコンテンツ「GRP」で月に使うお金の平均はいくら?という質問では第二位に10万円という金額が弾き出されている。ちなみに一位はその半分の5万円らしいが、これにもよく公表されている一般サラリーマンの小遣いは勝てないじゃないか?という笑い話になったところでお開きになった次第。


下半期の百貨店模様

さて、今週始めには三越のワールドウォッチフェアも終ったが、はたして如何ほど売れたのであろうか?高価格帯の海外ブランドや衣料品への依存度が高い百貨店では不振極めるそれらの苦境を映し、先に日本百貨店協会が発表した09年上半期の全国百貨店売上高は、前年同期比11%減と過去最悪の落ち込みになったと報じられている。

しかし最近思うのは、特定の物がセールになる時は何時も恒例で時期がそれぞれに決まっていたものだが、近年この図式が崩れ各所前倒しで実施されているところが非常に多いという事。斯様に消費不振な百貨店では上記の件含めやたらとフェアの類も目に付くなど集客に躍起となっている姿勢が感じられる。

新興国へも活路を見出す業界では、三越伊勢丹が経済成長が続き高額品市場が伸びている中国市場での展開を積極化するべく上海や天津で大型店出店を計画、また高島屋も上海出展計画があるがここは重要文化財指定を受けた東京店での東京店建物ツアーなども最近開催している。

そうそう、この高島屋といえば新宿店ではテナントの顔ぶれも先月末で交代する動きもまたありで、ベスト電器が8月で閉店、替りにユニクロが最大級になるとも噂される店を出店させる予定だが、この辺如何にも戦略変遷が読み取れる事例とも言えるものの原点回帰はもうないのか否か今後の動向が注目される。


「変」と「偽」

今日で8月も終り。しかし今月といえば衆院選関係と並びいまだ紙面を賑わしている芸能人、何か計画したように彼らの逮捕記事が紙面を飾っていたのが目立った。いつだったかの夕刊なんぞは芸能関係3人が仲良く?並んで記事にされており、それぞれが麻薬・覚せい剤・大麻とそのまあ品揃えも豊富だなと。

しかし、昨年平成20年の漢字が「変」であったが、なにかこう今年もこれがいろいろと当て嵌まるような気もする。さわやか系だが草食系だかが売りの俳優が公然わいせつ容疑とか、麻薬撲滅キャンペーンに参加していた女優がシャブ騒ぎとか、確かにいままでのイメージがいっぺんに変化であるが、もしかしたら完成されたイメージこそがフェイクであったのか。そういえばついでに一昨年、平成19年の漢字は「偽」だった。

まあ芸能だけにそれはそれで卓越した技を認めなければならないのかなと如何様にも考えられるが、しかしこういったものがやはり怖いのはその啓蒙?効果か。これは今迄も株式や最近ではFXなどを材料に何度か挙げてきた事例だが、こうしたものまでファッション感覚で手を出す輩が出て来るかもしれないというマズさがある。

実際、有名大学中心に彼方此方で逮捕者が続出している大麻は摘発が過去最多ペースとか、水際がどの程度効果あるかだが、売れる物はモノでも芸能人でも其れなりに引き合いも絶えずこれがまた浄化の障壁となっている部分もあるか。


時と文化の価値

本日の日経紙一面には三越の大規模な人員削減の記事が躍っていたが、過日この三越のサロンで開催されていた「芸術と自然のふれあい・ガレ&ドーム展」へと足を運んだ。

前回この手のものとしては春先にやっていた「アール・ヌーヴォーランプ展」であったが、前回の目玉?ドームの「ルナリア文ランプ」を始めとして幾つかは重複していたものの、今回も北澤美術館でも有する「マグノリア文水差し」などレアもの始めとして100点前後を間近に見る事が出来た。

前にも書いたかどうかこのサロンは作品すべて裸で見る事ができる点が気に入っている。三年前には「悲しみのガラス」シリーズなどカラー刷り紙面の色彩と実際のものの違いも認識出来、他にも紙面では見られない裏側や底、また大きさというか量感も把握できる部分はありがたい点である。

まあしかしその値段も文化を買うとなるとそれなりのものが付けられているわけだが、ちょうど今このサロンの上で開催されている09年三越ワールドウォッチフェアにて売られているブレゲの「ダブルトゥールビヨン(これはこれでスゴイが・・・)」の約半値で上記「マグノリア文水差し」など手に入れられると思えばバリューとしては適っているのかなとも思ったりする。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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