635ページ目

身動き取れず

周知の通り先週には円が約12年ぶりに1ドル100円割れという急騰を演じたが、週明けもこの流れは衰えず本日は一時95円台にまで続急騰となっている。

少し記憶を辿って100円近辺を顧みると当時は当局の介入がお約束のように実施されたが、昨今はG7の中国に対する変動相場制移行要求の足並みという手前もあり積極介入出来る背景は存在しておらず、そもそも金融政策の司令塔不在ではそれどころではないだろう。

結局は額賀財務相あたりが「強いドルが自らの国の国益にかなう」等の発言を引用し形ばかりのリップサービス程度しか出来ないのは見ての通り、仮にの話で実施したとしても今市場を席巻している参加者を見れば過去最大級の資金動員が必要になって来るのは明白だろう。

まあ、政策的な事はさておき流行ったマーケットが荒れるのは参加者や企業の変遷等含め別な意味で面白い、商品も然りだがボラティリティ一つ取っても未体験ゾーン入りで投資家・企業各々の舵取りは如何に。


商品に左右される勝ち組

さて、昨日の日経紙には昨年上場したETFの年初からの累計売買代金が出ていたが、それによれば金価格連動型が他の株価連動型を抜いてダントツとなっていた。

ところでこのETFといえば予てから先に大証に上場している金ETFに続いて、東証もいよいよ上場規則改正から第一号の以前当欄でも触れたステート・ストリート社モノの重複上場が決まる見通しである。

この辺はWGCのCEOも次の2四半期のうちに日本と香港でも上場出来る自信を表明しており国内ではマザーとして主導権が移るのかどうか見物だが、これに絡んで相互協力している東工取も上記の規則改正同様、ヘッジニーズを視野に入れるなら今後は建玉制限等々柔軟に対応してゆかねばならないだろう。


限定版も何れコピー?

一寸所用で税関へ行ったのだが、途中に所謂偽物が整然とショーケース?に陳列されている光景を久し振りに見た。

そういえば財務省が昨年一年間の全国税関が輸入差し止めした偽ブランド品や知的財産所有権・著作権を侵害した商品等の件数が、6年連続で過去最高を記録したとの発表が今月初旬にあったのを思い出したが、大手紙によればその侵害物品は正規品からの推計では総額385億円とか。

輸入元の地域別では中国からが70.7%増加で全件数の70%を占めてダントツ、中にはいかにもありそうなヴィトンの麻雀パイ等見ていて面白い物もあったが、中国といえばオリンピック絡みであのグッチあたりは中国と香港のみで購入可能な限定版を展開、アジアマーケティングの商機で熱も入ろうというものだがこちらはそのロケーションからお約束で勿論(本物の)麻雀パイもある。


Tracker

さて本日も暴落の余波が収まらぬ白金やパラジウムのPGM系であるが、その急激な変動から本日からTOCOMでは両銘柄に臨時増し証拠金が掛かって来る。

白金といえば今年の急騰に次ぐ急騰であの米ティファニーのバイスプレジデントがその上昇分を顧客に転嫁する公算が大きいと表明しているが、この電力供給増大によるコレクションでもやはり意向に変わりは無い?か。

さて、もう一つ昨日からトラッカーeワラントに2010年満期のプラチナが加わる事になったがこのトラッカー、先物や投信にない別な透明性や効率性を持った側面もありボラの高い商品ほど組み合わせ次第では面白い合成も可能ではないかと。

ここまで各マーケットが荒れると、一寸他に目を向ければ商品絡みでも本日の別子など日計りでも一回転が効く環境になっている。


ストレスさまざま

週明けの本日は寄付から東証においてシステム障害が発生し、東証一部の二銘柄の売買が後場序盤まで、またダイワの東証電気機器株価指数ETFも序盤に売買出来ないトラブルがあった。

この東証、つい一ヶ月ほど前に売買プログラムの欠陥でデリバティブの一部が売買出来ないトラブルが発生したばかりで、後に再発防止策を公表していたばかりであったが立て続けにこれでは失態だろう。

さて本日もう一つのシステムトラブルといえばやはり前場に東穀で起きた1系統のソフト物がシステム障害で取引がそのまま中断した件、今のところプログラムや機材に問題はなく明日以降の取引に支障は無いと言うが、ただでさえ恐ろしい方法で値付けしているところへこれでは疑心暗鬼もいいところである。

この東穀、2010年にも東工取と取引システムの統合をする旨の発表がつい最近あったばかりだが、本日トラブルを起こしたのは初期投資に5億円を投じたシステム、捨て行く物にカネを投じるのはともかく2010年までこれに付き合わなければならない各所のストレスは大きい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2025

1

1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31