348ページ目   雑記

他人事ではないジェイコム事件

さて、直近でも「くりっく365」で起きた南アランド・円が僅か1分間そこそこで暴落してしまった事件をコメントした際にジェイコム事件などにも少し触れてみたが、そのちょうど4年前の今頃に起きたジェイコム事件の判決が先週末に東京地裁で言い渡された。

今でも当時のパニック状態になった市場の様子が鮮明に蘇るが、会員が取引所を訴える前代未聞のこの訴訟、結審まで3年掛かりその司法判断が注目されたが、果たして東証の重過失を一部認定し約107億円の賠償を命令する結果となった。今後控訴審まで持ち込まれるか否かは兎も角として、またも気になるのが当欄でも触れた事のある同所の上場計画であろう。

社長は早期上場計画に変更は無いとしているが、ディスクロされている09年3月決算は税引き後利益が36億円の赤字、今回のこの約107億円の引き当てをすれば余程の事が無い限り次期も赤字になる可能性は大。二期連続赤字で再三引き伸ばしてきた上場計画がまたも延期になるかこれを当て込んでいた関係者の心中も穏やかではないだろう。

さてそんな個別の上場計画は兎も角、今回の判決は先に当欄で書いた「在り得ない事も在り得る」に対して「故意にほとんど近い」と司法がメスを入れたサンプルケース。取引所がことシステム関係においては第三者からの意見に聞く耳を持たないという話しは今迄無数にあったが、今後上記の東京金融取引所や先週触れた商品取引所に取っても他人事ではなく、市場開設者としての責任という物を重く認識させる重要な一件になろうか。


何処も彼処もエコ仕様

さて、本日は所用で恵比寿ガーデンテラスに居を構える知人のところへお出掛け。此処の住居棟へ来るのも久し振りだが、完成当時に風景がインテリアなどのコピーと共に億ションが飛ぶように売れたのも今となっては信じられないくらいに閑散とした感が心なしか寂しい。

その辺は兎も角として、この期にやはり目立つのは恒例の世界最大級のバカラのシャンデリアが一際妖艶な光を放ってガーデンプレイスに輝く姿か。この手のイルミネーションも先月末のハロウィーンが終る頃から直ぐに彼方此方でスタートするが、先に書いた三越のツリーや銀座からは資生堂や松屋もスワロフスキーを駆使したイルミネーションが次々とスタート、部屋から見る夜景も気が付けば東京タワーや周辺のビルは既にクリスマス仕様になっている。

さて、イルミネーションといえば一昔前にクリスマス時期の風物詩とも云われた原宿・表参道のケヤキ並木のイルミネーションが、来月に11年ぶりに再会されるという話だ。交通渋滞やゴミ問題もあって一旦中止の憂き目に遭ったが、今回は時代も変わりLEDを多用し前回の反省踏まえてエコがコンセプトという。

そういえば上記の三越のツリーも電力消費の少ないLEDを多用し、電力も二酸化炭素を排出しないグリーン電力である風力発電を使用、ツリーも生木は使用しないというエコ仕様である。はや新世代でイルミネーション一つ取っても斯様に変遷、諸般の事情で休止になってしまったものも多いがこれら同様なんらかの形で復活を願いたいところ。


上海ディズニーは杞憂か

さて、昨日バリサファリなどに触れたが斯様にバリ島では次々に新しいテーマパークがオープンし楽しみの幅も広がってきているが、一方で日本のテーマパークの雄、オリエンタルランドが直近で発表した9月中間連結決算はアニバーサリーの反動もあって4期ぶりの減収減益となっていた。

ところでディズニーランドといえば、今度はいよいよ上海ディズニーランドが中国政府から正式認可されている。アジアでは日本、香港に次いで三箇所目となるわけだがアトラクションの少なさなどそのショボさが喧伝される香港ディズニーランドの関係者は戦々恐々、もう一つ、入堺許可やパスポートも不要ということで大半を中国国内からの観光客が占める構図では関係者の懸念も自然なところだろうか。

そう考えるとTDLも外国人入園者のうち中国人が占める割合が相当数なだけにちょっと気になるところだが、余談ながら同じ構図のマカオのカジノも中国の渡航規制強化で不透明感が強く、香港上場のマカオのカジノ関連株は軒並み調整を強いられているとか。そんなわけで盛り上がっている建設地周辺とは対照的にこれらは暗雲漂うが、ホスピタリティー面などで課題もあり、そうした観点からはTDLはまだ強みがあるか。

一方で経済的な視点からすればこれも内需拡大に大きく寄与して来よう、不動産や関連株のバブル化から始まって、空港もある意味ハブ空港としてクローズアップされてくるのは想像に難くない。この辺は逆にハブ空港が育つ環境にない日本としても重要な問題として捉えるべきではないかとも思うが。


ガムランの音色

さて、さすがに朝晩はもうそろそろコートの類が欲しくなる頃になってきたが、心地よい陽とその神秘的な自然が発するマイナスイオンが恋しくなり、先週から日本を脱出してちょっとバリ島に来ている。

このバリ、訪れるのは本当に久々で以前に滞在先だったホテルもまだリッツカールトンの冠を掲げていたが、あのブルガリが途轍もなく夕焼けが綺麗なウルワツ近辺にホテルを建てた事から水面下では両者がヤヤコシイ事態となって、今ではアヤナリゾートへと冠が変っていた。

まあ、その辺は兎も角として上記のブルガリホテルなどと共に前回無かったバリサファリ等の施設も積極的に視察。エントランスを過ぎると視界に飛び込んで来る巨大なガネーシャ像がなんともいい感じ、過去シンガポールではオランウータンと食事したり等あったが、此処では目の前に落ち着きのない虎を二匹並べて記念撮影。そういえば数年前に東欧の古城近辺で熊を立ち上がらせて(本当に大きい)一緒に写真を撮った事もあったが、一寸それに似た興奮を覚える。

もう一つ楽しみにしていたのが昔から好きなプンゴセカンスタイルの絵画、アジアと欧州でロケーションは違うもののこの花鳥風月テイスト満載な芸術はエミール・ガレやドームに通じるものがある。前回一目惚れして手に入れた大作がいまだリビングを飾っているが、今回メインで滞在しているのはウブドという事もあって、知人のギャラリー巡りではまたリビングを飾ってくれる絵が手に入った。

その他、スパなども大手プロデュースの新しいものが多数、斯様にいろいろとあるがやはりバリはバランス良く欲を満たしてくれるものが揃い過ぎである。


跡地に見られる優勝劣敗

さて、いつもの通り道である三越を通り掛かった時にはや巨大なクリスマスツリーが中央ホールを飾っていたが、今週はこの三越伊勢丹HDが09年4-9月期の連結決算を発表している。果たして中身はこの三越が苦戦し大手百貨店では唯一、上期に営業赤字に転落していた。

まあ此処もJALではないが高コスト体質なのは否めず、最近では池袋店も閉鎖させたがそういえばこの跡地には昨年の今頃既報の通りヤマダ電機が日本総本店と呼ぶ大店を直近オープンさせた。この出店で激戦区池袋が家電の聖地と化す、この店を見ずして家電は語れない等その名に恥じる事なくコピーも斯様に強気だが、ポイントなど地域ぐるみでカバーするなどその包囲網というか正に市場を席巻する姿勢は凌駕そのもので恐ろしさすら覚える。

さて三越はそうとしてもう一つの伊勢丹も来年は吉祥寺店を撤退させるが、この跡地にはあのH&Mが出店する方向で話が進んでいる。ヤマダ電機しかりH&Mしかりで、コレだけ見ても販売不振で苦しむ百貨店と勝ち組の動きはまさに対照的である。

しかし跡地でなくともこんな光景探せば都内でも幾つもある。当欄で昨年のクリスマス頃にはルイ・ヴィトンが世界最大級の店舗計画を撤回した旨について触れたが、例えば予定していたこの銀座の新築ビルにはGAPが入居する予定。このGAP、上記のH&Mなどファストファッション激戦区の原宿においても直近で旗艦店をオープンさせているが、勝ち組の競合から外れた者との格差はますます広がってゆく。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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