370ページ目   雑記

「変」と「偽」

今日で8月も終り。しかし今月といえば衆院選関係と並びいまだ紙面を賑わしている芸能人、何か計画したように彼らの逮捕記事が紙面を飾っていたのが目立った。いつだったかの夕刊なんぞは芸能関係3人が仲良く?並んで記事にされており、それぞれが麻薬・覚せい剤・大麻とそのまあ品揃えも豊富だなと。

しかし、昨年平成20年の漢字が「変」であったが、なにかこう今年もこれがいろいろと当て嵌まるような気もする。さわやか系だが草食系だかが売りの俳優が公然わいせつ容疑とか、麻薬撲滅キャンペーンに参加していた女優がシャブ騒ぎとか、確かにいままでのイメージがいっぺんに変化であるが、もしかしたら完成されたイメージこそがフェイクであったのか。そういえばついでに一昨年、平成19年の漢字は「偽」だった。

まあ芸能だけにそれはそれで卓越した技を認めなければならないのかなと如何様にも考えられるが、しかしこういったものがやはり怖いのはその啓蒙?効果か。これは今迄も株式や最近ではFXなどを材料に何度か挙げてきた事例だが、こうしたものまでファッション感覚で手を出す輩が出て来るかもしれないというマズさがある。

実際、有名大学中心に彼方此方で逮捕者が続出している大麻は摘発が過去最多ペースとか、水際がどの程度効果あるかだが、売れる物はモノでも芸能人でも其れなりに引き合いも絶えずこれがまた浄化の障壁となっている部分もあるか。


時と文化の価値

本日の日経紙一面には三越の大規模な人員削減の記事が躍っていたが、過日この三越のサロンで開催されていた「芸術と自然のふれあい・ガレ&ドーム展」へと足を運んだ。

前回この手のものとしては春先にやっていた「アール・ヌーヴォーランプ展」であったが、前回の目玉?ドームの「ルナリア文ランプ」を始めとして幾つかは重複していたものの、今回も北澤美術館でも有する「マグノリア文水差し」などレアもの始めとして100点前後を間近に見る事が出来た。

前にも書いたかどうかこのサロンは作品すべて裸で見る事ができる点が気に入っている。三年前には「悲しみのガラス」シリーズなどカラー刷り紙面の色彩と実際のものの違いも認識出来、他にも紙面では見られない裏側や底、また大きさというか量感も把握できる部分はありがたい点である。

まあしかしその値段も文化を買うとなるとそれなりのものが付けられているわけだが、ちょうど今このサロンの上で開催されている09年三越ワールドウォッチフェアにて売られているブレゲの「ダブルトゥールビヨン(これはこれでスゴイが・・・)」の約半値で上記「マグノリア文水差し」など手に入れられると思えばバリューとしては適っているのかなとも思ったりする。


よそうはうそよ

本日の商品市況は昨日から一転し再度全般安となっていたが、株式市場も然りでこのところは俄かにCTAに絡む商いへの思惑も出たり右往左往である。しかしこうも先週から続く日替わり相場の下では商いする度にちゃぶつく向きも多いと思うが、気休め程度にアナリストとかエコノミストの意見をと思ってもやはりハズレの嵐で酷いとか。

そういえばちょうど先週にブルームバーグの記事で、今年3月に米ウォール街のアナリストの助言に従っていたら、70年間で最大の上げ相場のなかで損失を被っていたとの結果が記事になっていたのを見掛けた。

ザッと引用すると1.5兆ドルを超える信用損失が発生した事で欧州金融機関や米銀株を、また失業率増加と住宅価格下落が消費者支出押し下げ要因として小売関係株のそれぞれを「売り」とし、新興国経済成長の見通しが明るい事からエネルギー株を「買い」としたが、果たしてその後の上昇率に倍以上の開きが出て損失勘定になったらしい。

これらアナリストはファンダメンタルズに囚われすぎていたとしているが、その通り要はこうした連中は事実のみから予想している部分が曲がりの根源、更に上昇相場は投資家の思惑を反映しているとも続いていたがそうした域まで読めないのも原因だろうか。

まあ、笑えるぐらい外してもそこそこ高給も貰え大手紙などからは依然コメントも求められる事でそれこそがハズレを助長しているのかもだが、目先でもどうかというものをそもそも更に先を予測する事自体がどんなものかとも思うが。


和製アール・デコ

過日、ホテルニューオータニ「禅」にて打合せがあったのだが、たまたま前から気になっていたデザイン画家、「小林かいち」の作品がニューオータニ美術館に来ており、今週末までという事もあってしばし鑑賞の機会を得た。

一般に知られているものでは葉書や封筒のデザイン画が有名だが、なんといっても惹かれるのは和風ながら実にアール・デコのテイストを持つその作風である。またこの時代は背景に所謂出始めのモダンなモノへの憧れのようなものもあり、トランプからヨット、果てはダンス等とそのモチーフも時代を反映していて興味深い。

またそのモチーフも面白いのはその組み合わせか、例えばリップにクローバー、また鈴蘭に蝋燭や蜘蛛の巣等々、その色彩にしても淡い物と濃い物との使い分けで可憐さから危うい情念のようなものまで大きく世界観を異にし表現している。

しかしどの解説も指摘していないが、個人的には作品の一部からはどうしても他の作者が思い浮かんでしまう。例えば、「幻想の女」はエルテ、「孔雀」の羽は伊藤若冲、「蝶」は丁紹光などなど国もジャンルも違うものがあれこれ出て来る。これらの人物に影響された部分がホンの一部でもあるのか否かあれこれ勝手な想像をめぐらすのもまた面白いものである。


無いもの強請りの継続性

本日の日経紙一面には大手商社が希少金属、エコカー用確保と出ていたが、レアメタル含む所謂レア・アースは現状世界生産の97%を中国が占めている。一国に偏向という点では南アが生産する白金のそれ以上にものぼるが、バッテリーなどの二次電池の用で不可欠なもので現在代替可能な物が存在しなくその依存度が脅威ともなっている。

しかしこのエコカー、最近では街中で一般に限らずタクシーから公用車まで本当によく走っているが、直近では新型プリウスに注文が殺到したとえ休日稼動してのフル生産体制を取ったとしても今からの注文分は補助金の対象期限までに納車が間に合わない云々が問題になったばかり。尚、これに関しては当の経産省も補助金対象期間の延長は考えていないという。

一部で懸念されるのは、足元で上記の政府支援を刈り取る形で待機消費者群が前倒しで購入しているパタ−ンであれば、この支援がストップしまた一巡感の出たところで販売ペースを維持出来るかどうかが未知数ともいわれる点やその利益率の問題とか。

全体で見ればエコカーなど今年の6月に一度触れた通り技術革新の分野で大きなウネリを創造してゆくだろうが、個別では上記のように基材の一国依存体質、また以前書いた税制の変化に伴う舵取り、個々の収益構造含め各々のその舵取りが今後注目されてゆく事になるか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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