11ページ目   外国為替

広告塔

本日目に付いた件では元小学校長がFX取引で1億700万円を脱税し大阪国税局に告発されていた事件、これに見られるように今年目立ったニュースの中にFX関連の申告漏れの頻度が非常に高くなったがより身近になって来ただけにまだまだこうした件は表面化しよう。

身近のなモノと感じさせる啓蒙効果があったのは今迄何回も書いたが他でもないこうした報道に因るところが大きく、その人物はキモノトレーダーと揶揄された主婦やこうした元経論、元手にしても今回は220万円というから金商法で広告の謳い文句に神経を尖らせるのも馬鹿らしくなってこようというもの。

ちなみにそんな時勢を反映してか楽天リサーチによれば、今年夏のボーナスと比較して投資金額が多くなる向きの金融商品ではFX取引が第一位に輝いている。


中東に倣う?

週明けの本日は株式が続急落し2年半ぶりの7連敗に沈み、商品も一部を除きどの銘柄もストップ安の暴落に沈む等また夏の再来を見ているようだが、どれもご存じ荒れた為替に因るところが大きい。

東京市場では先週末から111円台のフシ目が意識されていたようだがこれもアッサリ割り込み1年半ぶりの円高水準へ、FX絡みでもショートの積み上がり具合からアンワインドによる圧力は軽微ともされていたがそう理屈通りの動きにはなってくれないようだ。

ところでドル受難といえば、あのスーパーモデルのジゼル・ブンチェンがP&Gの広告出演契約におけるギャラをドルではなくユーロで要求との一部報道が先週あり、P&Gが沈黙する中を妹のパトリシアがこれを否定していた一幕があったが、年収3,000万ドルを超えるだけに確かに思惑でありまた絶妙なタイミングであった。


変らないキャスト

さてカウボーイも本日採り上げているが、エフエックス札幌や昨日はアルファエフエックスの件が表面化した事もあって金融庁はFX業者120社を対象に財務の健全性や顧客財産の分別管理体制等に関する調査を一斉に始めた模様。

しかし本日もFXで10億円以上利益を上げ脱税した旨の記事が出ていたが、そうした立て続けの成功?例も広告塔になって個人には人気が衰えない分野だけに魑魅魍魎の輩が参入してくるのは自然だが未だ明らかに怪しい業者と付き合ってしまう例が絶えないのは残念な限り。

結局のところあのソブリン事件の頃の学習効果はなく投資家側もこの辺は充分に認識すべき問題であるか。


次期ターゲット

さて度々世間で話題に上っていたFX取引の申告漏れ関係だが、各紙報道の通り今年6月までに個人投資家が指摘されたものは総額224億円に上ったらしい。

この辺については5月に「其れなりにターゲットを絞り込んだ背景があったようだ」と書いた事があったが急成長分野だけに真っ先に目が行くのは自然な成り行き、不穏な動きを察知し逸早く手を売った向き以外は泣く泣くの追徴税捻出の憂き目に遭う。

また一方で株式や投資信託等による所得申告漏れも昨年より増加していた模様だがFXに関してはやはり当局のハッキリとしない対応の中で税制面の整備が望まれるところ、現行のままなら取引所取引においても商品設計等再考の余地もあるのではないか。


褪せない誘惑

週末にCFTCから発表されたNYMEX先物の取組状況では最高値を連日更新していた原油のネットロングが増加していたが、他にもIMM通貨先物の取組状況で先週1976年以来初めて米ドルと等価に上昇した加ドルもネットロングが過去最高水準に増加していた模様。

この通貨部門では前週買い越しであった円が売り越しに転じた模様だが、各国の政策によるディスカウントの縮小でも金利差の旨みが忘れられないのか個人勢はやはり過去のパターン同様にショートに偏向気味。

本体そのもののボラティリティーは個別株式とは確かに相違するものの、よく比較される信用とはレバレッジも違いその規模もそこそこになって来ているだけに8月のような急変の再来があった場合の学習効果が試されるところか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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