6ページ目   雑記

ノンアル黎明期

さて、先週の日経MJ紙では恒例の今年上半期のヒット商品番付が発表されていた。果たしてトップの横綱は東が値上げ消費、西はリベンジ旅行となっており、前頭以上の上位五傑に挙げられたモノを見るにやはりジェンダーフリーやルーズソックスなど世相を反映したものが多かったが、これらは当欄で何度か取り上げた事があるので今回は最近スーパーなどでも売り場の拡充が目立つ東の大関となったノンアル生活に触れてみたい。

このノンアルといえばぐるなび総研が発表する日本の世相を反映した今年の一皿に昨年は「アルコールテイスト飲料」が選ばれたのが記憶に新しいが、2014年に始まったこの今年の一皿で飲料が選ばれたのは初めての事で、新型コロナウイルスの影響で酒類提供が制限された飲食店でアルコールにかわって提供され経営の救世主になった事などが選定理由だったという。

斯様なノンアルの人気が高まるなかサントリーは去年のノンアル飲料の販売量が前年比で17%増加したと発表、先のGW期間中にも同社は東京駅内に「のんある酒場」を開き自社のノンアル商品19品を提供していた。またアサヒビールや電通デジタルが出資する企業も今月末には渋谷センター街にノンアルバーを開く予定と、大手各社もこの商機に乗る動きが続々出て来ている。

またラグジュアリーホテルでも挙ってモクテルのバリエーションを増やしており、バーに行ったことの無い客が足を運ぶ切っ掛けにもなっている。かくいう私もアルコールは苦手なクチだが、ノンアル市場は酒を飲む人も酒を飲まないで楽しむ、またその場を楽しみたいがアルコールは飲めないという人などの受け皿として新しい可能性を持った非常に魅力のあるカテゴリーといえようか。


返戻品偽装

さてお中元の時期と言う事で最近雲丹の案内が来ていたが、この雲丹といえば北海道・利尻町のふるさと納税の返戻品として1番人気にも挙がっていたエゾバフンウニに協力事業者である水産加工会社がおよそ400件にロシア産のウニを混ぜて偽装工作していた件が同町の抜き打ち検査で発覚した旨が週明けに報じられている。

特産の利尻昆布を食べて育ったエゾバフンウニは生産量が少なく濃厚で甘みの強い味わいが魅力の最高級品なだけに粗悪品を掴まされた納税者には同情するが、この雲丹と言えば昨年は水温上昇やかつてない赤潮発生の影響に中国の爆買いも加わり仕入れ値が暴騰し鮨屋からは悲鳴が聞こえたものだったが、今年は上海のロックダウンの影響で需要が激減し一転して築地界隈では値段が昨年の半値以下にまで暴落している光景が彼方此方で見られる。

狂乱相場一服で一安心のところにこの偽装発覚の報とタイミングが悪いが、その辺は兎も角もふるさと納税の返戻品における偽装といえば今年の2月にも中国産の鰻を国産と産地偽装していた件が奈良県で発覚し老舗の事業者が事業停止に追い込まれた事件も記憶に新しく、今後特産品を擁する各自治体も事業者の選定にはより一層の審美眼が要求されようか。


起爆剤なるか

昨日はJALやJR東日本、東京メトロなど航空・鉄道のライバル同士大手5社が初のタッグを組んで東京に観光客を誘致する「ただいま東京」のキャンペーンの発表が行われていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてストップしていた「もっと東京」所謂都民割も先週から再開されている。

周知の通りこれは都民による都内の旅行について1泊や日帰り等でそれぞれ割り引きが為されるモノだが、この東京については一昨年のGoToトラベルが全国で一斉停止した段階から自治体も含めた割引が一切無く、漸くこの制度を使っての近場の旅行が叶うという事で各所では初日から予約が殺到し続々と売り切れになる光景が報じられていた。

今月からいよいよインバウンドも再開となっているが、旅行の消費額では国内のそれは遙か上をゆくという事で期待値も高く政府は各都道府県の割引制度の対象を新たな観光振興策として全国に拡大させる方向で検討している模様だが、おりしも足元では「日本売り」の98年以来の円安水準となっておりこの状況下で積極的な海外消費も逡巡されるだけにより一層国内消費がキーとなって来るか。


現代版マルチ

昨日の日経紙社会面では「給付金詐欺横行SNSで組織化」と題し、新型コロナウイルス対策で国から支給された持続化給付金を巡り、投資サークル等を絡め組織化されたグループによってかつてのネットワークビジネスの如く連鎖的に若年層を狙い巨額な被害がここ最近芋づる式に発覚している旨が出ていた。

まさに給付スピードを優先し性善説に基づいた簡易な仕組みが見事に裏切られた格好となった事件で、逮捕された輩も親子やら東京国税局職員やらとマスコミが騒ぎ易い面々だった事でTVなどでも頻繁に取り上げられていたが、まあ確かに税の番人という立場の国税職員がこの手の犯罪に手を染めているようでは税金を払う側もバカらしくなってくるというもの。

しかし何れも目立つのは申請した名義の7割近くの面子が高校生や大学生などの20代以下が占めていたという点か。摘発されたこの手の投資サークル自体も個人での投資一任勘定にあたり金商法で禁止されている行為なワケだが、そもそも給付金を元手に暗号資産に投資して2倍になる等の謳い文句自体を一笑に付すことなく信じてしまうあたり改めて驚きを禁じ得ない。

当欄では4月末に「カモ?成人」と題し、新たに18~19歳が成人となるなか若者を狙った投資関係などの悪質商法の被害増加が懸念される旨を書いていたが、高校生の金融教育の授業でもハウツー論と並行しこうした詐欺に巻き込まれない為の啓蒙等も今後は更に重要度が増してくるか。


名店がまたひとつ

さて、このコロナ禍の煽りを受けて当欄でもこれまで取り上げてきた柴又の料亭・川甚や銀座の老舗中華・桜蘭などの歴史ある名店が閉店の憂き目に遭って来たが、直近では先月中旬に移転の為という理由で閉店したばかりの中華街最古の名店・横浜聘珍樓が先週に結局パンクしてしまい約140年の歴史に幕を下ろすという事態に。これでまたひとつ中華街の風景が変わる。

運営組織が途中で別法人への事業譲渡等を経ており一寸ややこしいが何れにせよ中華街のアイコン的存在で、一時期ココの料理長など彼方此方のメディア露出で一躍有名人になったものだった。中華街といえばこのコロナ禍でこれまで低価格のテイクアウトや冷凍食品などやらないような一寸格上のところが挙ってこれを始め、また近年では飲茶バイキングに主軸を移す向きも多くこれが中華街における食事の姿になりつつあった。

そうした中でいま思えばこの手の老舗の立ち位置も微妙になっていた感は確かにあったが、中華料理と言えば余談ながら最近では” ガチ中華”なるメニューまで全て中国語表記の日本人向けに味付け等が忖度されていない、在日中国人向けの店が彼らはもとより日本人にもジワジワ流行つつある旨も各所で報じられている。斯様な新陳代謝の中で今回の件はこのカテゴリーの飲食店の現状のある種象徴を感じさせるものであった。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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