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第一歩

今週気になったニュースといえば、やはり昨日の東京証券取引所とTOCOMの包括的な相互協力協定(MOU)の締結発表だろうか。

両取引所はさっそく市場間連携研究会(仮称)を設置し商品開発等について協議を始める模様だが、金を手始めにTOCOM上場商品連動のETF実現が漸く具体性を帯び総合取引所プランの第一歩となるかどうか関係者の関心は高い。

TOCOM側としても本年は自ら新たな投資資金の獲得を掲げているだけに新参加者を市場に取り込むチャンスと見ているようであるが、腕力に物を言わせる過剰流動性資金の一部からすればモト(TOCOM)から操るパターンもあろうし、値幅制限等の問題も絡め此の点では市場設計や管理のあり方も注目される。


熱のプレミアム

本日は円高からザラバストップ安まで叩かれたTOCOMの金であるが、それでも昨晩は最高値更新しTOCOMでも約24年ぶりの高値を更新と破竹の勢いである。

ところでメジャーマーケットの他に同じ金で未曾有のゾーンを示現したものといえば9日にスタートしている上海の先物取引所、なんでも初日には基準値が3,150円程度のところへいきなりストップ高の3,460円まで買われたというがそれにしても100ドルものプレミアムが付く事自体が凄い。

何時だったか香港市場より上鞘になった個別の上海株式市場の異常さを書いた事があったが、およそここのマーケットは総じてこうなのかその?熱?には或る意味驚かされるが、値段はそうでもほぼTOCOMに匹敵する取引量であるというマーケットの今後はやはり要注目といえよう。


独自の値付け

既報の通り何とか大発会からスタートした東穀の一部ザラバ化だが、果たしてと言おうか早々に取引ルールへの不満が高まっている模様だ。同取引所のページには一切そういった件が載らない(載せない?)ので解り辛いが約定値段より有利な指値注文が約定されないケースで取引員から問い合わせが相次いだ一件の後も、今度は週末までに特別気配解消後に指値注文を飛び越えた価格で約定するケースが頻発していると時事報道に出ていた。

元々昨年末の段階で「あまりに基本的なやりとり、しかもトラブルが多い」と懸念する声が多かったが、TOCOMもロスカット制度なるものをやり出すしそうした問題も視野に入れなければならないだろう。

こうした部分のユニーク?さで他の取引所と異なる事は想定していたか否かだが、何れも構造的には特別気配が絡まる問題でそうした面ではリクイディティの薄さが起因とこれもまた頭の痛いところ。


商取法違反からコムテックスに35営業日業務停止等の行政処分

商品取引員である株式会社コムテックス(本社:大阪市)に対して行った立入検査、報告徴収等の結果、商品取引所法(昭和25年法律第239号。以下「法」という。)に違反する行為等が認められたため、本日、行政処分を行った。
なお、処分の概要は下記のとおり。

▼商品取引員(コムテックス)に対する行政処分について

それに伴い当サイトから同社に対する資料請求リンクなどを業務停止処分明けまでは一旦解除。またランキングにおいても圏外対象に。


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商取法違反からカネツ商事に業務改善命令

商品取引員であるカネツ商事株式会社(本社:東京都中央区)に対して行った立入検査、報告徴収等の結果、商品取引所法(昭和25年法律第239号。以下「法」という。)に違反する行為等が認められたため、本日、行政処分を行った。
なお、処分の概要は下記のとおり。

▼商品取引員(カネツ商事)に対する行政処分について
▼弊社に対する行政処分についてのご報告=カネツ商事(PDF)


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昨年の成績表

さて年明け実質的に本格始動した今週も終ろうとしているが、年末の日経紙にて1年前に個人に身近な代表的金融商品を投資に回した場合の損益計算が出ていた。

トップは新興国を絡めたETFとなっていたが第二位には一昨年と同じく金がランクイン、もっとも地金なのでフューチャーやワラントで回せば断トツでトップという計算になるが折りしも金は今週に875ドルをクリアし史上最高値を更新、ここから大台超えのディープアウトのコールが賑わっているというから今後も未だ未だ波乱の展開だろう。

こうしたボラタイルな面はあっても商品に関しては年初に「〜時世の流れでコモディティーも金融市場の一部としての性格を益々強めている傾向〜」と書いたように近年多彩な投資家層とそれに伴うマーケットも整備されつつあり、昨今の急騰も以前の狂騒投信のようなチキンレースとはある部分全く異なる物という事は間違いなくこの辺は見誤らないようにしたいもの。


後始末もセルフサービス

基礎年金番号に統合されていない所謂「宙に浮いた年金記録」5,000万件について、年金の需給漏れを解消する為に政府が打ち出したよく解らない?「ねんきん特別便」であるが、昨日の社会保険庁の纏めでは反応がわずか5%であったと大手紙の報道にあった。

社保庁では自発的に手続きをしてくれると想定してたらしいがそもそも役所の不始末処理を一般に押し付けるのもどうかと思うし、だいたいその中身にしても不親切甚だしいとの意見も。

まあ、ここでも無駄な税金を大量に消費する事になるわけだろうが、加えて上記のように問題が解けたら採点してあげるから自分で社会保険事務所まで持ってきなさいよ的な横柄さでは5%の反応も妥当なところだろうか。


スタグフレーションの再来?

本日石油関係は安かったものの他の主力商品は早速の切り返しとボラタイルな動きは引続き健在、一方の株式市場は5日ぶりに反発したとはいえ申し訳程度と病み上がり?で冴えない。

今年は「子」、相場界では「子は繁栄」ともいうが日本の景気回復の流れは果たして持続してゆくか否か、昨年を振り返れば労働分配率やらその他からもこの景気回復を実際に享受出来ている向きは一般にはとても多いとは言えないのが事実で規制強化は更に障害となって来る。

何度も触れてきたように商品高騰から生活必需品の値上げは続き勿論の事今年もこれは避けて通れないが、上記の通り労働分配率の問題に加えて末端消費に陰りが出て来ると自律成長にも暗雲漂う。

昨年末にグリーンスパン前FRB議長は米経済についてスタグフレーションの初期兆候を示しているとの見解を示したが、日本も70年代後半の再来があるか否か危機感が一部出て来ても不思議ではない。


変革の足並み

皆様、新年明けましておめでとうございます。本年の当欄は本日よりスタートとなります。

さて周知の通り年末年始の海外では各商品が引続き高騰し、株式市場は大発会としては戦後最大の急落を演じる等波乱の幕開けとなった。業界では既報の通り東工取が本日から取引時間の2時間延長がスタート、お馴染みの年頭所感では他も様々な計画を打ち出して来ているようだが変革の足並みが揃うか否か、そもそも元々の構造が特異であったが故にその行方が非常に注目される年になろう。何れにしても時世の流れでコモディティーも金融市場の一部としての性格を益々強めている傾向にあり、この面では共通のパラダイムシフトが必須といえようか。


本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。


焦眉の急

さて早いものでもう明日は大納会であるが、本日は日本証券業協会がジャスダック証券取引所の再編問題について大阪証券取引所と統合させる方向で最終調整する意向を示している。

東証が蹴ってなお単独存続に固執していたジャスダックだったが、昨今の新興市場の低迷著しく乱立する同取引所の再編論議と活性化は焦眉の急を告げる問題であっただけに流れには逆らえない方向か。

一方で商品取引所であるが、東工取は来年7日から取引時間延長、東穀取も一部ザラバ化等々各々のカラーを打ち出しているがユーザーサイドとの絡み、また取引所に合せた会員の投資にしても先を見ると躊躇する部分がある一方で、対応しなければ自然と篩い落としのコースと何れも厳しい選択に迫られている。

構図的には斯様にリスキーで歪な感は否めないが、昨年大納会でコメントしたような所謂内輪の合従連衡から垣根を越えたものにいよいよ来年はなって来るのかその政策に注目してゆきたい。


皆様、一年間の御愛読まことにありがとうございました。
どなた様も良いお年を御迎えください。


広告塔

本日目に付いた件では元小学校長がFX取引で1億700万円を脱税し大阪国税局に告発されていた事件、これに見られるように今年目立ったニュースの中にFX関連の申告漏れの頻度が非常に高くなったがより身近になって来ただけにまだまだこうした件は表面化しよう。

身近のなモノと感じさせる啓蒙効果があったのは今迄何回も書いたが他でもないこうした報道に因るところが大きく、その人物はキモノトレーダーと揶揄された主婦やこうした元経論、元手にしても今回は220万円というから金商法で広告の謳い文句に神経を尖らせるのも馬鹿らしくなってこようというもの。

ちなみにそんな時勢を反映してか楽天リサーチによれば、今年夏のボーナスと比較して投資金額が多くなる向きの金融商品ではFX取引が第一位に輝いている。


1/4からの東穀取一部ザラバ化に対する各社対応等まとめ

平成20年1月4日より東京穀物商品取引所のアラビカコーヒー生豆、ロブスタコーヒー生豆、粗糖の3商品がザラバ取引に移行することが正式決定しています。現時点での各社の対応状況などについて以下まとめておきます。

▼コーヒー・粗糖のザラバ取引の開始について=東穀取
▼東京穀物商品取引所「ザラバ取引」(PDF)
▼東穀ザラバと東工ザラバの主な相違点=SBIフューチャーズ(PDF)
▼ザラバ取引開始日以降の立会時等について(PDF)


▼取引会社名▼掲載日▼リリース関係
大起産業12/3ザラバ取引開始に関して、対応については当面見合せ(年末強制決済)
カネツ商事12/12新春からの主要な変更点について(PDF)、対応予定
SBIフューチャーズ12/17コーヒー・粗糖がザラバに移行、対応予定
ハーベストF12/17東穀取の売買仕法変更について、対応予定
タイコム証券12/19ザラバ開始について(PDF)、対応無し(3商品の取扱停止)
三菱商事F証券12/191月からの諸制度の変更について、対応予定
北辰物産12/20ザラバ取引移行銘柄のお知らせ、対応予定
岡地12/20東穀取一部銘柄ザラバ化について、対応予定
東京コムウェル12/202008年からの主な変更点について、対応予定
かざかコモディティ12/20東穀取ザラバ取引開始について(PDF)、対応予定
オリエント貿易12/20東穀取・東工取の商品における変更事項
オクトキュービック12/20コーヒー・粗糖ザラバ取引移行のお知らせ(PDF)、対応予定
ドットコモディティ12/21東穀取上場3銘柄ザラバ取引について、対応予定
IDO証券12/25東穀ザラバ移行・東工立会時間延長について、対応予定
フジフューチャーズ12/25東穀取一部銘柄ザラバ取引移行について、対応予定
エイチ・エス証券12/25東穀・東工の取引に関する変更(PDF)、対応予定(アラビカ)
オムニコ12/25立会い時間延長及び取引仕法の変更、対応予定
インヴァスト証券12/26東穀取一部銘柄ザラバ取引移行について、対応予定
スターアセット証券12/27東穀・東工取の取引に関する変更について、対応予定